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【コラム】韓国は火が出やすい「干からびた森」(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
森にたばこの吸い殻を習慣的に捨てる悪い登山客を考えてみよう。彼はきょうもいつものように登山中に森にたばこの吸い殻を捨てるだろう。雨に濡れた森と日照りのため干からびた森を比較してみればどちらで山火事が大きくなるかは簡単に推察できる。カスティ博士は通貨危機のような同じ事件がいつ発生するのかあらかじめ知るのは不可能だが、雰囲気または環境変化は絶えずその変化のシグナルを送っているので体系的に調べればあらかじめ備えることができると主張する。

少し前に江原道(カンウォンド)知事がレゴランド造成に向け発行された手形に対し地方政府の支払い保証撤回の意思を明らかにし金融市場の不安につながる事態があった。この事件は次のような解釈が可能だ。金融市場は長い間の日照りでからからに干からびた草のように危険な状態にすでに変化しており、そうしたところをある無責任な道知事のたばこの吸い殻のせいで山火事に広がったということだ。平常時の好況期にはそのまま単純なミスとみなされる道知事の一言が、今回は大型惨事につながったということだ。

だれであるかに関係なく雰囲気は爆発直前に熟した状況だった。それでも無責任な言葉に対する責任が減るものではない。韓国の経済・社会の雰囲気はぴったりそのような方向に追い込まれ続けているようだ。行き過ぎた懸念だと批判することもできるが今後5年間数回の危機に露出する可能性が大きい状況にぶつかっている。人口構造、米中覇権競争、二極化と気候変動など外部環境の不確実性だけでなく、中国特需終息、減らない格差と大きくなる社会的対立、首都圏集中と地方消滅などはまるで山火事が出やすく枯れ草と木があふれている状態だ。


小さな衝撃だけ加えられても下手をすれば大規模な山火事へと拡大するだろう。いまからでもあらかじめ議論し適切な論争がなければならないにもかかわらず、状況はそう簡単ではない。

明らかなのは韓国が直面する環境は非常に不確実で、いつ発生してもおかしくない危険な状況に一歩ずつ近づいているということだ。当然何かをしなければならないと考えるが、そのまま何もしない可能性が大きい。実際に2015年にビル・ゲイツがTED講演でパンデミック流行に対して警告した時も各国は何も準備しなかった。証拠がないと主張したり予算がないと理由を挙げたが、結局は大きな人命と経済的損失としてその費用を払わねばならなかった。もうこれ以上遅くなる前に論争のキーワードを変えなければならない。幸い予想される状況を避けることさえできるならば良いが、いつも幸運が伴うものではない。

パク・ビョンウォン/科学技術政策研究院選任研究委員


【コラム】韓国は火が出やすい「干からびた森」(1)

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