ＮＹＴは「一部の軍事アナリストはロシアがウクライナ基盤施設を攻撃して電力と水道などを切ったのは最前線に即刻的な影響が現れないだろうが、寒い冬が来ているためにウクライナ国民をパニック状態にさせることはできる」と報じた。しかしキーウに住むテティアナ・ティアナさんは「このような攻撃はわれわれをさらに団結させるだけ」とガーディアンに話した。

ウクライナ当局者たちは、ロシアが寒い冬に暖房と電力を遮断することに成功した場合、木材と石炭などで暖房する案を用意するために取り組んでいる。ウクライナのイワン・アブラモフ元エネルギー相はＮＹＴに「ウクライナはすでにロシアのこのような攻撃を念頭に置いて多くの準備をしている」と話した。

ガーディアンのダン・サバグ国防・安保エディターは「プーチン氏の選択は戦術によるものではなく政治的決定であり、今回の空襲が戦線には全く影響を与えないだろう」と見通した。ＢＢＣは専門家の話を引用して「プーチンのキーウ空襲決定は内部不満を解決するための切迫した行為」と評価した。


バイデン米大統領は、ロシアがウクライナに踏み切った無差別ミサイル攻撃を糾弾し、先端防空システムなどウクライナに必要な支援を提供することを再確認した。バイデン大統領はこの日声明を出し「われわれは引き続きロシアに侵略に対する費用を払わせ、プーチンとロシアが残虐行為と戦争犯罪に対して責任を負わせ、ウクライナ軍が祖国と自由を守護することに必要な支援を提供する」と述べた。プーチン大統領を名前や肩書きなしに「ミスター・プーチン」と称した。

バイデン大統領は同日、ウクライナのゼレンスキー大統領とも電話会談し、ウクライナに先端防空システムを含め、独自の防衛に必要な支援を続けると約束したと、ホワイトハウスは伝えた。ドイツ政府は６月初め、ウクライナに提供することにした最新防空システム「ＩＲＩＳ－ＴＳＬＡＭ」を数日内に提供することにした。このシステムは戦闘機・ヘリコプター・ドローンなどを防ぐことができる多目的地対空防空装置だ。

同日、国連は緊急特別総会を開き、ロシアのウクライナ領土不法合併の試みを糾弾する決議案について意見を交わした。ウクライナのキスリツァ国連大使は「ロシアがテロ国家という事実が改めて証明された」とし、国際社会の行動を促した。決議案の表決は１２日に行われる予定だ。


ウクライナ発電所を狙って集中打撃…ロシア「恐怖の冬」作戦（１）