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【コラム】東京で開かれる済州4・3追悼、日本植民の歴史を問い直す(2)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
◆済州4・3悲劇を扱った映画、10月公開

今回のオペラ『スニおばさん』に招待してくださったのは、毎年東京で済州4・3事件追悼行事を主催してきた「済州島四・三事件を考える会/東京」のチョ・ドンヒョン会長だ。チョ会長はオペラを見るためにソウルを訪問し、東国大日本学研究所で「在日コリアンと済州4・3」というテーマで講演をした。チョ会長は朝日新聞記者時代に知って以降、今でも帰国するたびに会う「酒友達」だが、今回の講演では初めて聞く話もあった。チョ・ドンヒョン会長は1948年生まれだ。済州4・3があった年に済州で生まれ、幼い頃に日本に渡ったという。

しかし済州4・3関連活動をすることになったきっかけには家族でなく金石範氏だった。金石範氏の作品と考えに魅了された後、追悼行事を主催し、講演だけでなくコンサートもするなど在日コリアンも日本人も共に参加する行事にした。今年は新型コロナの影響で3年ぶりに開催され、席が足りないほど多くの人が訪れた。


歳月が流れ、済州4・3体験者の声を直接聞くのが難しくなったが、それでも作品は残る。映画『スープとイデオロギー』は10月に韓国で公開される。済州が故郷であるにもかかわらず北朝鮮を支持しながら息子3人を北朝鮮に送った親をヤン・ヨンヒ監督は長く理解できなかったという。ところがその背景に済州4・3という悲劇があったことを知ることになったのだ。ヤン監督によると、「母は遺言のように済州4・3について詳しく証言した後、突然、認知症が悪化した」という。娘を通して残そうとした母親の声を韓国でも多くの人々が聞くことになればいい。ヤン監督の母親は映画の完成を見て安心したのか、今年1月に亡くなられた。

小説『スニおばさん』が済州4・3を世間に知らせて44年が過ぎたが、韓国ではまだ「どんなことがあったのか」に時間が止まっているようで残念だ。世界的な視野でどのような意味を持つ事件であり、その後どんな影響を及ぼしたのか、より深い歴史・文化的探求が必要ではないだろうか。

成川彩/元朝日新聞記者


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