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金正恩委員長、トランプ大統領に「非核化、文大統領の過度な関心は必要ない」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

金正恩(キム・ジョンウン)委員長

「(韓米連合訓練が)4月から例年水準で行われることを理解する。朝鮮半島情勢が安定期に入れば韓米訓練が調節されると期待する」。

2018年3月6日、平壌(ピョンヤン)から帰ってきた対北朝鮮特使団が韓米連合訓練に関連し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が話したと公開した伝言だ。この発言は金委員長の前向きな対話の意志を見せるものとして理解された。しかし金委員長が当時のトランプ米大統領に明らかにした公式的な立場は全く異なることが明らかになった。

元・現職駐米特派員からなる韓米クラブは今月発行した外交・安全保障専門季刊誌「韓米ジャーナル」10号で、金委員長とトランプ前大統領が2018年4月から2019年8月まで交換した27通の親書全文を公開した。


金委員長はトランプ前大統領に送った2019年8月5日付の親書で、韓米連合訓練に反対する意志を直接的に表現した。この親書を送った時点は、2019年6月30日の板門店(パンムンジョム)韓米朝首脳会談から約1カ月が過ぎた時期であり、韓米国防部が連合訓練をすると発表した直後だ。

金委員長は親書で「私は気分が良くないし、これを閣下に隠したくない」とし「実務級の両国交渉を控えて挑発的な連合軍事訓練が中止または延期されると信じた」と明らかにした。続いて「韓国軍が地球の反対側にある部族や7万キロ離れたイランの陸軍と戦おうとして戦時作戦統制権問題を議論しているのではないはず」とし「概念的にも仮説的にも戦争準備演習の主要ターゲットは我々の軍隊だ。連合軍事訓練はいったい誰に対するものなのか」と尋ねた。

金千植(キム・チョンシク)元統一部次官は「金正恩委員長が板門店会談で得ようとしたのは韓米軍事訓練の中断」とし「これは韓米同盟の弱化に直結する問題であり、北にとって戦略的に非常に重要な問題」と分析した。

また金正恩委員長は親書で、当時の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が米朝交渉に関与しないことを望む意中も表した。金委員長は2018年9月19日に文前大統領と平壌共同宣言を発表してから2日後の2018年9月21日付の親書で「今後、韓国の文在寅大統領でなく閣下と朝鮮半島非核化問題を直接議論することを希望する」とし「いま文大統領が我々の問題に表している過度な関心は必要ないと考える」と伝えた。トランプ前大統領も金委員長とトップダウン式の交渉を続けようとしたとみられる。

トランプ前大統領は「ハノイノーディール」(2回目の米朝首脳会談の決裂)直後の2019年3月22日付の親書で「我々の会談に関する一部の報道とは違い、委員長と私は大きな進展を成し遂げた」とし、金委員長を労った。

ソウル大政治外交学部のイ・ジョンチョル教授は「対北圧力を基調とする実務者の態度とは違い、トランプ前大統領は現実的で顕著な成果を出すことに大きな関心があった」とし「北がトランプ政権が再び誕生するのを待ってバイデン政権との交渉を拒否しているというワシントンの評価は、全くおかしなものではないという点を十分に考慮する必要がある」と述べた。



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