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【社説】エミー賞6冠でKコンテンツの地平を広げた『イカゲーム』

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
K-POPと映画に続き、韓国ドラマも言葉の壁を越えて世界大衆文化の新しい歴史を書いた。

『イカゲーム』のファン・ドンヒョク監督と俳優イ・ジョンジェが12日(現地時間)、米ロサンゼルスで開かれた第74回エミー賞授賞式で監督賞と主演男優賞を受賞した。米国放送界の最も権威ある賞とされるエミー賞授賞台に非英語圏作品が上がったのは『イカゲーム』が初めてだ。授賞式後、ニューヨークポストは「74年歴史のエミー賞で『イカゲーム』が途方もない勝者になった」と意味を指摘した。

4日、技術部門大賞のクリエイティブ・アーツ・エミー賞でゲスト女優(イ・ユミ)、視覚効果、スタントパフォーマンス、プロダクションデザインの4部門の賞を受賞したことまで含めると、『イカゲーム』は今年のエミー賞で6つのトロフィーを獲得した。作品賞・脚本賞と助演男優賞(オ・ヨンス、パク・ヘス、チョン・ホヨン)は惜しくも受賞に失敗したが、ノミネートされただけでも「非英語圏初」の記録を立て韓国コンテンツの底力を立証した。


両極化と不平等など現代社会の普遍的な問題を指摘し、全世界の視聴者の共感を得たということからさらに意味が大きい。特定俳優のファンダムに頼らず、作品の力で世界的な興行を成し遂げた。作品の独創性や俳優の演技力、美術と音楽、スタントまで世界最高水準であることを見せた。

「放送界のオスカー」と呼ばれるエミー賞は基本的に米国内の番組を対象とする。韓国語で作った『イカゲーム』がノミネートされることができたのはオンライン動画サービス(OTT)を通じてコンテンツの国境が低くなったためだ。ネットフリックスオリジナルコンテンツで制作された『イカゲーム』は昨年、全世界190カ国で同時に公開された。

放送環境の変化を受け、韓国ドラマの地平は急速に拡大している。『イカゲーム』以降『地獄が呼んでいる』『今、私たちの学校は..』などネットフリックスドラマだけでなく、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のような国内テレビ局ドラマまで世界視聴者の呼応を得た。BTS(防弾少年団)に代弁されるK-POPの善戦、カンヌ映画祭とアカデミー授賞式を席巻した韓国映画の活躍などとともにドラマまで世界の主流舞台に立った姿だ。

これからはKコンテンツの持続的な発展に向けた対策作りにも目を向けなければならない。特に合理的な創作のエコシステムをつくることが急務だ。現行の著作権法によると、クリエイターが興行収益を分けられない場合が多かった。『イカゲーム』のように世界的に大ヒットしても所定のギャラに満足せざるを得なかった。 最近、ファン・ドンヒョク監督をはじめ、カン・ジェギュ氏、ユン・ジェギュン氏など有名監督が著作権法改正を要求したのもこのような問題意識から出発した。グローバルスタンダードに見合った法整備が必要な時点だ。『イカゲーム』の驚くべき成果を成し遂げた制作チームにもう一度拍手を送りたい。



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