◇円や元などアジアの主要通貨も下落
経常収支は国が貿易などの経済活動を通じて他国から稼いだ所得だ。基軸通貨国ではない以上、経常収支が赤字の場合はそれだけ資金を借りて埋め合わせなければならない。対外信用度が落ちウォン相場下落が加速する恐れがある。これまで短期対外債務比率など対外健全性を示す各種指標に警告灯が灯った時も韓国政府は経常収支黒字を理由に楽観論を広げてきた。
漢陽(ハニャン)大学経済学部のハ・ジュンギョン教授は「韓国のような輸出主導型経済体系では経常収支が自国の通貨価値などマクロ経済安全性に大きい影響を与える。(経常収支悪化は)韓国に入ってくるドルの流れが悪くなったものであるだけに最近のウォン安にも影響を与えた」と話した。
見通しも明るくない。中国の景気鈍化と半導体価格下落などで貿易収支赤字が続く恐れがある。韓国銀行も前日に報告書を通じて当分貿易収支赤字が続く可能性があるとの見通しを出した。コロナ禍で減った海外旅行が再び増えることも負担だ。
ここに緊縮のスピードを下げる兆しがない米国の動きにドルは独走中だ。主要6カ国の通貨に対するドルの価値を示す指標であるドル指数(1973年=100)が110を上回るなどドル高は続いている。
ドル高の影響は一波万波だ。ウォンだけでなくアジアの主要通貨すべて下落を避けられなくなっている。24年ぶりに1ドル=140円まで下落した円はこの日午後4時50分基準で1ドル=144.07円まで円安が進んだ。人民元は1ドル=7元が崩壊する「破七」を目前にしている。中国証券網によると域外市場で人民元相場は1ドル=6.9946元で取引された。
◇「半導体悪材料、ウォンさらに引き下げる」
新韓銀行のペク・ソクヒョン研究員は「ドルは米国債利回り上昇と同調化(カップリング)して上昇を継続した。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の利上げ持続発言で米国の金利上昇とドル高が続く可能性が大きいだけにウォン安はしばらく持続するだろう」と話す。
問題は下げ幅だ。主要通貨がいずれも力を失っているが、この2週間のウォン安が目立つためだ。この日韓国銀行も「最近のウォン安の速度は韓国経済のファンダメンタルズに比べ速い側面がある」と評価した。ペク研究員は「先週エヌビディアの半導体の対中輸出制限など半導体市場の悪材料がウォン相場をさらに大きく引き下げた側面がある」と説明した。
心理的抵抗線である「1ドル=1400ウォン」も近く崩壊するだろうという見通しが優勢だ。NH先物のキム・スンヒョク研究員は「最近ウォン相場が5ウォン、10ウォンは軽く下がっているだけに、1ドル=1400ウォンは今月中に十分に到来する可能性がある」と話した。
だがウォン下落を防ぐ方法はない状況だ。韓国政府関係者の相次ぐ口先介入も下げ幅を小幅に戻すのにとどまっただけでウォン相場防衛には事実上意味がない。秋慶鎬(チュ・ギョンホ)副首相はこの日放送記者クラブ招請討論会で「市場の偏り現象を鋭意注視し必要ならば安定措置を取る」と明らかにしたが、ウォン相場下落を防げなかった。
ハイ投資証券のパク・サンヒョン研究員は「配当金送金などで経常収支が一時的に赤字を記録することは時々あるが、商品収支赤字で8月の経常収支が赤字を記録するならばこれは2012年初め以降で初のこと。ドル高などウォン安に及ぼす外部要因だけでなく経常収支赤字のリスクなどもウォン追加下落の要因として台頭している」と話した。
韓国、赤字に転じた商品収支…ウォン相場1ドル=1380ウォン割る(1)
経常収支は国が貿易などの経済活動を通じて他国から稼いだ所得だ。基軸通貨国ではない以上、経常収支が赤字の場合はそれだけ資金を借りて埋め合わせなければならない。対外信用度が落ちウォン相場下落が加速する恐れがある。これまで短期対外債務比率など対外健全性を示す各種指標に警告灯が灯った時も韓国政府は経常収支黒字を理由に楽観論を広げてきた。
漢陽(ハニャン)大学経済学部のハ・ジュンギョン教授は「韓国のような輸出主導型経済体系では経常収支が自国の通貨価値などマクロ経済安全性に大きい影響を与える。(経常収支悪化は)韓国に入ってくるドルの流れが悪くなったものであるだけに最近のウォン安にも影響を与えた」と話した。
見通しも明るくない。中国の景気鈍化と半導体価格下落などで貿易収支赤字が続く恐れがある。韓国銀行も前日に報告書を通じて当分貿易収支赤字が続く可能性があるとの見通しを出した。コロナ禍で減った海外旅行が再び増えることも負担だ。
ここに緊縮のスピードを下げる兆しがない米国の動きにドルは独走中だ。主要6カ国の通貨に対するドルの価値を示す指標であるドル指数(1973年=100)が110を上回るなどドル高は続いている。
ドル高の影響は一波万波だ。ウォンだけでなくアジアの主要通貨すべて下落を避けられなくなっている。24年ぶりに1ドル=140円まで下落した円はこの日午後4時50分基準で1ドル=144.07円まで円安が進んだ。人民元は1ドル=7元が崩壊する「破七」を目前にしている。中国証券網によると域外市場で人民元相場は1ドル=6.9946元で取引された。
◇「半導体悪材料、ウォンさらに引き下げる」
新韓銀行のペク・ソクヒョン研究員は「ドルは米国債利回り上昇と同調化(カップリング)して上昇を継続した。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の利上げ持続発言で米国の金利上昇とドル高が続く可能性が大きいだけにウォン安はしばらく持続するだろう」と話す。
問題は下げ幅だ。主要通貨がいずれも力を失っているが、この2週間のウォン安が目立つためだ。この日韓国銀行も「最近のウォン安の速度は韓国経済のファンダメンタルズに比べ速い側面がある」と評価した。ペク研究員は「先週エヌビディアの半導体の対中輸出制限など半導体市場の悪材料がウォン相場をさらに大きく引き下げた側面がある」と説明した。
心理的抵抗線である「1ドル=1400ウォン」も近く崩壊するだろうという見通しが優勢だ。NH先物のキム・スンヒョク研究員は「最近ウォン相場が5ウォン、10ウォンは軽く下がっているだけに、1ドル=1400ウォンは今月中に十分に到来する可能性がある」と話した。
だがウォン下落を防ぐ方法はない状況だ。韓国政府関係者の相次ぐ口先介入も下げ幅を小幅に戻すのにとどまっただけでウォン相場防衛には事実上意味がない。秋慶鎬(チュ・ギョンホ)副首相はこの日放送記者クラブ招請討論会で「市場の偏り現象を鋭意注視し必要ならば安定措置を取る」と明らかにしたが、ウォン相場下落を防げなかった。
ハイ投資証券のパク・サンヒョン研究員は「配当金送金などで経常収支が一時的に赤字を記録することは時々あるが、商品収支赤字で8月の経常収支が赤字を記録するならばこれは2012年初め以降で初のこと。ドル高などウォン安に及ぼす外部要因だけでなく経常収支赤字のリスクなどもウォン追加下落の要因として台頭している」と話した。
韓国、赤字に転じた商品収支…ウォン相場1ドル=1380ウォン割る(1)
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