韓中修交30周年の8月24日を迎え中央日報と東アジア研究院(EAI)が全国の成人1028人を対象に実施した対面面接調査(韓国リサーチ依頼)の結果。韓国の高高度防衛ミサイル(THAAD)システム配備と尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が公約したTHAAD追加配備問題に対し回答者の58.4%は「すでに配備されたTHAAD基地は正常化しても追加配備には反対する」と答えた。
尹大統領の公約の通りTHAAD基地を追加配備すべきという意見の16.3%まで合わせると、THAAD基地正常化への賛成意見は74.7%に達した。これに対し現在の基地撤去と追加配備反対の意見は13.5%だった。北朝鮮の核脅威の中で安全保障主権は守るが、追加配備が呼び起こす韓中関係への波紋は避けるべきというものと解釈できる。現在慶尚北道星州(キョンサンブクド・ソンジュ)のTHAAD発射システムは臨時配備状態だ。尹錫悦政権はTHAAD基地内の敷地の米軍への供与手続きを来月に終え基地正常化にスピードを出すという立場だ。
米中間の覇権競争が加速している中で中国が近く米国を追い越す可能性をめぐり「そうだ」(48.2%)という見通しと「そうではない」(51.8%)という見通しが拮抗した。中国の浮上の可能性の見通しは7年前の調査時より20ポイント以上低くなった。
◇「中国に対する印象良くない」 3年間に52%から70%に
EAIの2015年の調査では、中国が米国を追い越すだろうという回答は73.4%に達したが、7年で48.2%に減った。同じ期間に中国の米国追い越しの可能性を低いとみた回答は26.5%から51.8%とほぼ2倍になった。
東アジア研究院のソン・ヨル院長は21日、「この数年間で米中間の競争が本格化し過去に漠然と予想した経済などハードパワー的側面の覇権競争の様相をさらに現実的な根拠で米国優勢側に評価することになった側面がある。情緒と体制などソフトパワーの側面でもTHAAD報復などを経験し中国が覇権国になることに対する反感と牽制心理が大きくなった」と分析した。
実際に中国の浮上を「機会」ではなく「脅威」と見る立場は増加傾向だ。「中国の浮上が韓国の経済・安全保障にどのように作用するのか」を尋ねると、回答者の19.3%が「機会」と答え、4倍近く多い75.4%が「脅威」と評価した。2019年・2021年の調査と比較すると、「脅威」と評価した割合は66.9%→69.2%→75.4%と増え、「機会」と評価した割合は22.6%→21.9%→19.3%と減った。
こうした対中不安感は米国と中国のうちどちらを支持するのかに対する回答でも現れた。「米国と中国の間に深刻な対立が発生する場合どちらを支持すべきか」との質問に、「米国支持」は41.2%で、56.6%は「中立維持」と答えた。中国を支持する意見は2.1%にすぎなかった。総合すれば中国の浮上の可能性を回答者の半分近くが予想しているが、実際の戦略的判断は米国または中立を好んでいる。
韓国外国語大学のナムグン・ヨン教授は「米中覇権対決の結果を予断しにくい状況で国民がリスクを最小化するためにこうした判断をしているという意味」と話す。
中国に向けられた韓国国民の否定的認識は高い水準であることがわかった。回答者の70.3%は良くない印象を持っていると答えたのに対し、肯定的印象を持つ割合は11.8%にすぎなかった。2019年の調査では否定的印象が51.5%だったが20ポイントほど増えた。
反中感情の根底には中国の強圧的な対外政策に対する反感がある。中国に対する否定的認識を持つ理由を尋ねると、54.9%が「THAAD報復など中国の強圧的行動」を挙げた。このほか東北工程に代表される「歴史対立」が12.9%、共産党一党支配体制に対する反感は12.0%とそれぞれ集計された。
最近の中国の動向のうち最も懸念する点に関する質問でも回答者の31.5%は「韓国に対する強圧的外交スタイル」を挙げた。「米国との対立」(23.0%)や「ロシア・イランとの関係強化」(11.7%)、「歴史・文化歪曲」(6.8%)よりむしろ中国の態度そのものを問題視する世論が強かった。これは今後THAAD報復など韓中間の特定懸案が解消されても中国外交の方向性が変わらない限り国民の対中認識を改善するのは容易でないという意味と解説される。
檀国(タングク)大学政治外交学科のキム・ジンホ教授は「韓中関係の肯定的発展と国民感情改善が同時になされるためには首脳会談など最高位級交流を通じて互恵的雰囲気を作り、これを民間交流次元に続けさせる総体的な協力モデルが必要だ」と話した。
尹大統領の公約の通りTHAAD基地を追加配備すべきという意見の16.3%まで合わせると、THAAD基地正常化への賛成意見は74.7%に達した。これに対し現在の基地撤去と追加配備反対の意見は13.5%だった。北朝鮮の核脅威の中で安全保障主権は守るが、追加配備が呼び起こす韓中関係への波紋は避けるべきというものと解釈できる。現在慶尚北道星州(キョンサンブクド・ソンジュ)のTHAAD発射システムは臨時配備状態だ。尹錫悦政権はTHAAD基地内の敷地の米軍への供与手続きを来月に終え基地正常化にスピードを出すという立場だ。
米中間の覇権競争が加速している中で中国が近く米国を追い越す可能性をめぐり「そうだ」(48.2%)という見通しと「そうではない」(51.8%)という見通しが拮抗した。中国の浮上の可能性の見通しは7年前の調査時より20ポイント以上低くなった。
◇「中国に対する印象良くない」 3年間に52%から70%に
EAIの2015年の調査では、中国が米国を追い越すだろうという回答は73.4%に達したが、7年で48.2%に減った。同じ期間に中国の米国追い越しの可能性を低いとみた回答は26.5%から51.8%とほぼ2倍になった。
東アジア研究院のソン・ヨル院長は21日、「この数年間で米中間の競争が本格化し過去に漠然と予想した経済などハードパワー的側面の覇権競争の様相をさらに現実的な根拠で米国優勢側に評価することになった側面がある。情緒と体制などソフトパワーの側面でもTHAAD報復などを経験し中国が覇権国になることに対する反感と牽制心理が大きくなった」と分析した。
実際に中国の浮上を「機会」ではなく「脅威」と見る立場は増加傾向だ。「中国の浮上が韓国の経済・安全保障にどのように作用するのか」を尋ねると、回答者の19.3%が「機会」と答え、4倍近く多い75.4%が「脅威」と評価した。2019年・2021年の調査と比較すると、「脅威」と評価した割合は66.9%→69.2%→75.4%と増え、「機会」と評価した割合は22.6%→21.9%→19.3%と減った。
こうした対中不安感は米国と中国のうちどちらを支持するのかに対する回答でも現れた。「米国と中国の間に深刻な対立が発生する場合どちらを支持すべきか」との質問に、「米国支持」は41.2%で、56.6%は「中立維持」と答えた。中国を支持する意見は2.1%にすぎなかった。総合すれば中国の浮上の可能性を回答者の半分近くが予想しているが、実際の戦略的判断は米国または中立を好んでいる。
韓国外国語大学のナムグン・ヨン教授は「米中覇権対決の結果を予断しにくい状況で国民がリスクを最小化するためにこうした判断をしているという意味」と話す。
中国に向けられた韓国国民の否定的認識は高い水準であることがわかった。回答者の70.3%は良くない印象を持っていると答えたのに対し、肯定的印象を持つ割合は11.8%にすぎなかった。2019年の調査では否定的印象が51.5%だったが20ポイントほど増えた。
反中感情の根底には中国の強圧的な対外政策に対する反感がある。中国に対する否定的認識を持つ理由を尋ねると、54.9%が「THAAD報復など中国の強圧的行動」を挙げた。このほか東北工程に代表される「歴史対立」が12.9%、共産党一党支配体制に対する反感は12.0%とそれぞれ集計された。
最近の中国の動向のうち最も懸念する点に関する質問でも回答者の31.5%は「韓国に対する強圧的外交スタイル」を挙げた。「米国との対立」(23.0%)や「ロシア・イランとの関係強化」(11.7%)、「歴史・文化歪曲」(6.8%)よりむしろ中国の態度そのものを問題視する世論が強かった。これは今後THAAD報復など韓中間の特定懸案が解消されても中国外交の方向性が変わらない限り国民の対中認識を改善するのは容易でないという意味と解説される。
檀国(タングク)大学政治外交学科のキム・ジンホ教授は「韓中関係の肯定的発展と国民感情改善が同時になされるためには首脳会談など最高位級交流を通じて互恵的雰囲気を作り、これを民間交流次元に続けさせる総体的な協力モデルが必要だ」と話した。
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