尹錫悦大統領が19日午後に大統領室室でイエレン米財務長官と面会している。この席で尹大統領は「韓米間で包括的戦略同盟が政治軍事安全保障と産業技術安全保障、さらには経済金融安全保障同盟としてさらに堅固に続くことを期待する」と明らかにした。[写真 大統領室写真記者団]
秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副首相兼企画財政部長官とイエレン米財務長官は19日午後にソウル市内のホテルで開かれた韓米財務相会談を終えこうした会議結果を発表した。この日の会議には両長官をはじめ両国政府関係者7人がそれぞれ参加した。米財務長官が韓国を訪れたのは2016年6月のルー長官(当時)から6年ぶりだ。イエレン長官が訪韓したのは昨年1月の就任以降で初めてだ。
会議では韓国を含む世界的な経済動向と見通し、ロシアによるウクライナ侵攻への対応、外国為替市場動向と協力、気候変動対応、世界的保健など多様な主題が取り上げられた。
◇イエレン長官「フレンドショアリングを」…韓米半導体・バッテリー同盟強調
特に新型コロナウイルス再流行、原材料価格急騰とインフレ、通貨緊縮のように不安な世界経済状況に対応する内容が主に議論された。両長官はまず韓米間の経済協力がいつになく重要だということに共感した。「両国国民と企業の負担を加重させる世界的なサプライチェーン不安、不公正な市場歪曲慣行などに徹底的に対応するためには、さらに緊密な政策共助が必要だということで意見が一致した」と明らかにした。
ウクライナ情勢への対応でも相互協力と緊密な共助を強調した。特にロシア産原油価格上限制導入をめぐり米国側が協力を求め韓国側が受け入れる様相になった。イエレン長官は1日の韓米財務相カンファレンスコールで言及した価格上限制導入に韓国が積極的に参加してほしいと改めて要請した。これに対し秋副首相は「価格上限制導入の趣旨に共感し参加する用意がある」と答えた。ただ価格上限制が国際原油価格、消費者物価安定に寄与するよう効果的に設計されなければならないと明らかにした。
両国は金融・外国為替市場をめぐり協力強化を再確認したが、最も大きな注目を浴びた通貨スワップ締結には至っていなかった。国同士で通貨を対等交換する通貨スワップは、自国通貨を相手国に預けてあらかじめ取り決めた相場で相手国の通貨と交換できる取引を意味する。コロナ禍初期に世界の金融市場安定に向け締結した韓米通貨スワップは昨年満了したが、これを復活させウォン急落など外国為替市場の変動性を最小化すべきという主張が出ていた。
通貨スワップが具体的に議論されなかったのは、米財務省より米連邦準備制度理事会(FRB)の業務に近いという理由が作用したとみられる。また、会議結果で出てきた通りウォン・ドル相場の変動性が大きくなったりはしたが韓国内の外貨流動性は良好で安定的という判断も作用した。
韓米「必要時には外為市場流動性供給装置実行」…通貨スワップに含み残す(2)
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