－－韓国内で診断は可能か。

「防疫当局は２０１６年サル痘に対する検査体系を構築した。検査方式はリアルタイム遺伝子検査法（Ｒｅａｌｔｉｍｅ－ＰＣＲ）だ。１００個程度のウイルスを検出する敏感度を有している。当局は通常は６時間程度が必要だとし、国内発生に備えて全国の市・道保健環境研究院での検査拡大も検討していると明らかにした」

－－治療薬はあるか。


「世界的にサル痘専用として開発された治療薬はない。ただし、２０１８年のヒト痘瘡（天然痘）治療用抗ウイルス剤として開発されたテコビリマットがサル痘にも効果を示し、欧州医薬品庁（ＥＭＡ）がサル痘治療薬として承認したことがある。疾病管理庁は『海外で唯一サル痘治療薬として許可受けた製品』としながら７月中に約５００人分を導入するために細部手続きを議論中だとしている。米国製薬会社であるＳＩＧＡテクノロジーズで開発したこの治療薬はウイルスの外皮形成を防いでウイルスが成長するのを抑制する。１３キログラム以上の成人や小児患者を対象に使用可能だ」

－－韓国内で予防接種は可能か。

「現在の国内には第１・２世代のヒト痘瘡ウイルス用ワクチン３５００万回分が備蓄されている。サル痘はヒト痘瘡ワクチンでも８５％水準で予防することができる。ただし防疫当局は該当ワクチンを生物テロまたは公衆保険危機状況に使用する目的で備蓄していて、現在は一般の国民接種は検討していないと明らかにした。その代わり、副作用の懸念が少ないという新しい第３世代痘瘡ワクチン『Ｉｍｖａｎｅｘ』（米国名Ｇｅｎｅｏｓ）を導入するためにメーカーと協議中だ。Ｉｍｖａｎｅｘはデンマークのバイオ企業バーバリアン・ノルディックが作った。英国保健当局は最近サル痘が広がると危険集団に該当のワクチン接種を勧告した」

－－それでは直ちに治療法はないのか。

「現在のところ確保された治療薬がないので感染した人は隔離入院して症状に伴う対症治療（表面に現れた病の症状に対応して処置する治療）を受けることになる。ただし韓国より先立ってサル痘が拡散した海外事例を見ると、ほとんどの場合２～４週が過ぎれば自然回復することが明らかになった」

－－サル痘発生国家を訪問することになった。どのようなことに注意するべきか。

「訪問前にサル痘発生地域かどうかを確認し、マスク着用、手洗いなど個人衛生規則を遵守しなければならない。現地でげっ歯類（リスなど）、霊長類（サルなど）および動物の死骸を触ったり、これら野生の肉を扱ったり食べたりしてはいけない。また、サル痘疑い症状を持つ人や疑い患者の所有物などに接触してはならない。帰国後は２１日間発熱およびその他関連症状がないかどうか確認し、症状があれば１３３９にまず相談・問い合わせすることを勧告する」


「飲食店ですれ違っても感染？　治療法は？」…サル痘ＡｔｏＺ（１）