5日間にわたる韓日歴訪でバイデン米大統領は所期の成果を達成した。「自由主義対権威主義陣営間の競争」で核心同盟である韓日との連帯を強化することだ。だが韓国と日本で重点を置いた部分はそれぞれ異なった。2日違いで公開された韓米首脳と日米首脳の共同声明のキーワードを見ると、韓国では「経済安全保障協力」に集中し、日本では「国際規範守護」役割を求めたものと明らかになった。
◇供給網と技術への言及「2倍」
韓米首脳と日米首脳の共同声明はそれぞれ21日と23日発表された。バイデン米大統領が韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と日本の岸田文雄首相を訪ねて2日差で対面会談を行った結果だった。
まず米国の経済安全保障政策の核心である「供給網(supply chain)」は韓米の声明では英文基準で10回登場した。日米の声明の5回と比べ2倍だ。技術(technology)関連の言及も韓米の声明で14回、日米の声明で7回と、韓米の声明での言及がちょうど2倍だった。
米国をはじめとする13カ国が参加した中で23日に発足したインド太平洋経済枠組み(IPEF)も韓米と日米の声明ともに明示された。ただ日米声明にはIPEFに対する岸田首相の支持と枠組み発足を歓迎するという内容だけ盛り込まれたのに対し、韓米の声明の関連内容ははるかに具体的だった。まずIPEFの「原則」を「開放性、透明性、包容性」と明らかにし、「優先的に扱う問題」として「デジタル経済、回復力ある供給網、クリーンエネルギー、持続可能な経済成長促進」を挙げた。
首脳クラスの声明に開放性などIPEFの原則を明示したのは、韓国の参加名分を確実にする一方、中国の懸念に対する対応論理を構築する次元とみることができる。また、優先的問題と指摘した分野は韓国が発足メンバーとしてルール作りを主導できる項目を先制的に強調したものという分析が出ている。
21日の韓米拡大首脳会談に参加した面々を見ても経済重視基調は明確だった。秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副首相、李昌洋(イ・チャンヤン)産業通商資源部長官、崔相穆(チェ・サンモク)経済首席秘書官、王允鍾(ワン・ユンジョン)経済安保秘書官など経済官僚が大挙同席した。正統な外交・安全保障ラインで構成するならば拡大会談メンバーに国防部長官が入るところだが、代わりに産業通商資源部長官が入った形だ。
◇「国際規範」は日本としっかり
23日にホワイトハウスが公開した日米首脳共同声明の題名には韓米の声明と違い「自由で開放された国際秩序強化」という副題が付けられた。経済と気候協力関連の詳しい内容はそれぞれ別途のファクトシート(説明資料)で扱い、共同声明そのものはインド太平洋戦略の進展、拡大抑止強化、持続可能で包容的な経済成長など上位概念に焦点を合わせた。
特に日米の声明で中国は8回にわたり言及された(南シナ海、東シナ海除く)が、これに先立ち中国を最初から特定して取り上げなかった韓米の声明と対照的だ。ロシアに対する言及も韓米が6回、日米が13回と2倍以上の差を見せた。主にウクライナを侵攻したロシアを糾弾する内容だった。ウクライナに対する言及は韓米が4回、日米が5回だった。
西江(ソガン)大学政治外交学科のキム・ヨンス名誉教授は、「バイデン政権の立場で韓米同盟と日米同盟はジャンルが異なり、双方に優劣をつけることはできず重要だ」と話した。続けて「韓国から日本にバイデン大統領が移動しながら中国牽制メッセージのレベルが明らかに強くなり、おかげで韓国としては中国の露骨な反発を避けることができた」としてバイデン大統領の歴訪の順序も会談に肯定的要因として作用したと評価した。
◇韓米日の対北朝鮮シンクロ率は上昇
対北朝鮮原則論を掲げた尹錫悦政権が発足し韓日米3カ国の対北朝鮮政策の一致性はさらに高まったと分析される。今回の尹錫悦・バイデン両大統領の声明には、昨年5月の文在寅(ムン・ジェイン)・バイデン両大統領の声明と違い北朝鮮のミサイルに対する「糾弾」と北朝鮮の人権状況に対する「重大な懸念」が盛り込まれた。外交部当局者は「(韓米首脳会談で)北朝鮮を含む韓半島(朝鮮半島)問題に対しては順調に疎通し、双方がほぼ全面的に共感した」と話した。
また、韓米と日米の共同声明ではいずれも北朝鮮の核脅威に対応した「拡大抑止強化」が重視された。「抑止力(deterrence)」は韓米の声明で4回、日米の声明で6回言及された。関連疎通チャンネルも両国の声明にそれぞれ明示された。
これに加え両声明とも非核化目標を「韓半島の完全な非核化(Complete Denuclearization)」で統一した。昨年まで日米は非核化対象として「北朝鮮」、韓米は「韓半島」と言及して多少の違いを見せた。
ただ韓米は声明の英文本で北朝鮮を公式英文国号である「DPRK」(13回言及)と称したのに対し、日米は「North Korea」(3回言及)と呼び微妙なニュアンスの違いがあった。前者は朝鮮民主主義人民共和国、すなわち北朝鮮の公式英文国号だ。通常北朝鮮政権に対する尊重の意味を込めたと解釈される。
◇供給網と技術への言及「2倍」
韓米首脳と日米首脳の共同声明はそれぞれ21日と23日発表された。バイデン米大統領が韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と日本の岸田文雄首相を訪ねて2日差で対面会談を行った結果だった。
まず米国の経済安全保障政策の核心である「供給網(supply chain)」は韓米の声明では英文基準で10回登場した。日米の声明の5回と比べ2倍だ。技術(technology)関連の言及も韓米の声明で14回、日米の声明で7回と、韓米の声明での言及がちょうど2倍だった。
米国をはじめとする13カ国が参加した中で23日に発足したインド太平洋経済枠組み(IPEF)も韓米と日米の声明ともに明示された。ただ日米声明にはIPEFに対する岸田首相の支持と枠組み発足を歓迎するという内容だけ盛り込まれたのに対し、韓米の声明の関連内容ははるかに具体的だった。まずIPEFの「原則」を「開放性、透明性、包容性」と明らかにし、「優先的に扱う問題」として「デジタル経済、回復力ある供給網、クリーンエネルギー、持続可能な経済成長促進」を挙げた。
首脳クラスの声明に開放性などIPEFの原則を明示したのは、韓国の参加名分を確実にする一方、中国の懸念に対する対応論理を構築する次元とみることができる。また、優先的問題と指摘した分野は韓国が発足メンバーとしてルール作りを主導できる項目を先制的に強調したものという分析が出ている。
21日の韓米拡大首脳会談に参加した面々を見ても経済重視基調は明確だった。秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副首相、李昌洋(イ・チャンヤン)産業通商資源部長官、崔相穆(チェ・サンモク)経済首席秘書官、王允鍾(ワン・ユンジョン)経済安保秘書官など経済官僚が大挙同席した。正統な外交・安全保障ラインで構成するならば拡大会談メンバーに国防部長官が入るところだが、代わりに産業通商資源部長官が入った形だ。
◇「国際規範」は日本としっかり
23日にホワイトハウスが公開した日米首脳共同声明の題名には韓米の声明と違い「自由で開放された国際秩序強化」という副題が付けられた。経済と気候協力関連の詳しい内容はそれぞれ別途のファクトシート(説明資料)で扱い、共同声明そのものはインド太平洋戦略の進展、拡大抑止強化、持続可能で包容的な経済成長など上位概念に焦点を合わせた。
特に日米の声明で中国は8回にわたり言及された(南シナ海、東シナ海除く)が、これに先立ち中国を最初から特定して取り上げなかった韓米の声明と対照的だ。ロシアに対する言及も韓米が6回、日米が13回と2倍以上の差を見せた。主にウクライナを侵攻したロシアを糾弾する内容だった。ウクライナに対する言及は韓米が4回、日米が5回だった。
西江(ソガン)大学政治外交学科のキム・ヨンス名誉教授は、「バイデン政権の立場で韓米同盟と日米同盟はジャンルが異なり、双方に優劣をつけることはできず重要だ」と話した。続けて「韓国から日本にバイデン大統領が移動しながら中国牽制メッセージのレベルが明らかに強くなり、おかげで韓国としては中国の露骨な反発を避けることができた」としてバイデン大統領の歴訪の順序も会談に肯定的要因として作用したと評価した。
◇韓米日の対北朝鮮シンクロ率は上昇
対北朝鮮原則論を掲げた尹錫悦政権が発足し韓日米3カ国の対北朝鮮政策の一致性はさらに高まったと分析される。今回の尹錫悦・バイデン両大統領の声明には、昨年5月の文在寅(ムン・ジェイン)・バイデン両大統領の声明と違い北朝鮮のミサイルに対する「糾弾」と北朝鮮の人権状況に対する「重大な懸念」が盛り込まれた。外交部当局者は「(韓米首脳会談で)北朝鮮を含む韓半島(朝鮮半島)問題に対しては順調に疎通し、双方がほぼ全面的に共感した」と話した。
また、韓米と日米の共同声明ではいずれも北朝鮮の核脅威に対応した「拡大抑止強化」が重視された。「抑止力(deterrence)」は韓米の声明で4回、日米の声明で6回言及された。関連疎通チャンネルも両国の声明にそれぞれ明示された。
これに加え両声明とも非核化目標を「韓半島の完全な非核化(Complete Denuclearization)」で統一した。昨年まで日米は非核化対象として「北朝鮮」、韓米は「韓半島」と言及して多少の違いを見せた。
ただ韓米は声明の英文本で北朝鮮を公式英文国号である「DPRK」(13回言及)と称したのに対し、日米は「North Korea」(3回言及)と呼び微妙なニュアンスの違いがあった。前者は朝鮮民主主義人民共和国、すなわち北朝鮮の公式英文国号だ。通常北朝鮮政権に対する尊重の意味を込めたと解釈される。
この記事を読んで…