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【コラム】ロシアをどのように脱ナチス化するか(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
その次期のドイツがそうだったように国全体が兵営国家に変貌したかのようだ。ケーブルテレビで接するロシア映画のほとんどは第2次世界大戦を扱った作品だ。プーチンロシアの想像界はナチスをはね除けた偉大な「祖国戦争」で満たされている。今回の侵攻の名分を不意に「脱ナチス化」に設定したことも、その光栄の再演のためのものだといえる。

ヒトラーが「世界ユダヤ人陰謀説」を動員して国民に被害妄想を植え付けて、これを帝国主義的攻撃性に結びつけたとすると、プーチンは「西側陰謀説」を掲げて国民に包囲妄想を植え付け、これによって自身の侵略戦争を防御戦争だと糊塗する。この論理(?)によると、ソ連の没落も西側の陰謀によるものだ。

ドイツ軍がウクライナで行った蛮行を今はその土地でロシア軍が行っている。虐殺、処刑、強姦と略奪。ロシア軍はソ連軍時代にも残酷行為で有名だった。蛮行があまりにもひどいため連合軍司令官が抗議をしたところ、ジューコフ将軍はこのように答えたという。「我々兵士にも楽しむ権利がある」。


それでもドイツ軍は軍事的に有能だった。今ロシア軍のタンクはあちこちで農民(「ukrainian farmed forces」)のトラクターで牽引(けんいん)されてウクライナ軍に渡っている。ロシア軍はウクライナの正規軍でも非正規軍でもなく、ただの非武装民間人を相手にしてのみ輝かしい戦果を上げている。

プーチンの軍隊は果たしてウクライナ人を解放させた。住む家から、食べ物から、安心して行き来する権利から、一言で一切の所有から解放させた。ウクライナ軍に破壊されたロシア軍トラックと装甲車は略奪物で満たされている。洗濯機、冷蔵庫、ファックスなど。その中からサムスンのコピー機も見える。

盗聴されたロシア兵士の電話が見苦しい。父親は息子に何を略奪するべきかを話す。中国産はやめておけと言う。妻は夫にウクライナ女性を強姦しろと言う。脚を一つ切られたまま除隊し、その補償金で自家用車を買い、ショッピングするというある兵士の夫婦の素朴な(?)夢は私の心を複雑で息苦しいものにさせる。

その広い領土、その豊富な資源、その発達した科学技術があるのに、このように生きなければいけないのか。ロシア人はプーチンが提供したよりより良い生活を送る権利、プーチンが強要したよりより良い夢を見る権利がある。

陳重権(チン・ジュングォン)/元東洋(トンヤン)大学教授


【コラム】ロシアをどのように脱ナチス化するか(1)

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