ウクライナ首都キーウにロシア軍のタンクが捨てられている。 [ツイッター]
前日ロシア軍がキーウから退却し、ロシア軍の蛮行が明らかになってきた。アナトリー・フェドルク市長は3日、AFP通信に対して「市は約280体の遺体を埋葬した。今も路上には遺体が散らばっている」とし「手首を縛られた状態で後頭部を銃で撃たれている。14歳程度の少年もいた」と話した。ロシア軍がタンクや軍用車などを狙ったウクライナ軍の反撃を防ぐために子どもたちを車両の前に乗せて「人間盾」として使ったという主張もあった。住民は「ロシア軍が後退しながら民間人に対して無差別射撃を加えた」と証言した。ブチャだけでなくイルピンやホストメルなどの激戦地でも民間人の遺体が多数見つかった。ウクライナのドミトロ・クレバ外相はこの日ツイッターに「計画的な大虐殺」としながら「主要7カ国(G7)はこれ以上ない強く新しい制裁を直ちに科すべきだ」と要求した。エストニアのカヤ・カッラス首相もこの日、「明白な戦争犯罪」とし、最大限迅速にEUが強力な制裁を加えるよう求めた。
イルピンでは地雷など爆発物が一日に643個も見つかった。ロイター通信によると、キーウ西側のドミトリブカ村では一日に1500個以上の爆発物が出てきた。ポロディアンカ近隣の道路にも対戦車地雷数十個が見つかった。路上に散らばった地雷畑の間を注意深く通過する車両の姿もSNSに公開された。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は「ロシア軍が住居地域の近くに地雷を設置し、さらに遺体にも起爆装置などを付けていった」と話した。遺体や爆発物などの収拾のために、キーウ地域当局は一部の都市に5日午前6時まで通行禁止令を下した。
シャルル・ミシェル欧州理事会議長はこの日ツイッターに「ロシア軍の残虐行為に対して大きな衝撃を受けた」とし「ロシアに対するEUの制裁とウクライナに対する支援を進めている」と残した。また、ロシアの残虐行為に対する証拠収集のためにウクライナ非政府組織(NGO)を支援する考えだと伝えた。ミシェル議長はツイッターに「虐殺(Massacre)」という単語を使った。フィナンシャル・タイムズは「各国EU大使は5日、新たな懲罰的措置に対する議論を行うものと予想される」と報じた。
ウクライナ国防省は2日、ツイッターを通じて「ロシア軍がキーウ地域から退却した」と明らかにした。ロシア軍が先月24日にウクライナを侵攻して37日ぶりだ。
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