「近い隣人が遠くの親戚よりましだ。韓中は引っ越しすることはできない近い隣人だ」。
中国の公共外交を陣頭指揮する中国人民対外友好協会の林松添会長は韓中の地理的関係を強調した。今年で韓中修交30周年を迎えて世論悪化に対する解決策を見いだすために先月28日に北京の協会本館で行ったインタビューでだ。
林会長は、孫文、周恩来の妻である宋慶齢、トウ穎超が名誉会長を務めたこの協会の第10代会長だ。李先念元国家主席の娘の李小林が先代会長だった。林会長は習近平主席が政治的基盤を磨いた福建出身の閣僚級外交通だ。
林会長は韓国内の反中感情の原因として新型コロナと米国を挙げた。2時間ほどの間に林会長は直接的・間接的に米国に何回も言及した。米中は互いに仲良くなることも、争うことも、別れることもできないという「三不論」も展開した。中国よりは米国から原因を探す彼の立場は韓中関係を米国との関係の中から見つめる中国内部の見方を示す。韓国のある中国専門家は「韓中関係を国際秩序の従属変数とみる現在の中国当局者の普遍的立場」と評価した。
Q:この数年、韓国の若い世代の対中好感度が悪化した。韓中共同の努力が急がれる。
A:「韓中共同の懸念ということに全面的に共感する。2種類の原因がある。まず相互理解と友好の基礎が弱い。新型コロナが正常な交流まで妨げているところが大きい。2番目に米国が覇権的地位と既得権益を守るため地政学的政治と理念衝突を扇動している。ニューメディアの影響を受ける韓国の若者の誤解が生じた」。
Q:中国が考える解決策は。
A:「世論悪化は一時的現象だ。大勢を正確に把握することが優先だ。東洋が浮上し西洋は暮れていく(東昇西降)傾向は意志で変えることはできない。21世紀はアジアの世紀だ。2番目に、機会をつかんで韓中がともに発展を図らなければならない。修交30周年を機に205組の両国友好都市と、企業、シンクタンク、報道機関、何より青少年交流を準備している」。
Q:近く韓国大統領選挙だ。敏感な問題だが韓国の次期政権に中国が望む点は。
A:「韓国大統領選挙はだれもああしろこうしろと言う権利はない。中国は韓国国民の正確な選択を尊重する。新政権は協力と発展のパートナーとして中国を優先し、信頼できる友人になれると信じる」。
Q:2018年以降中朝関係が良くなった。中国が南北・米朝関係にもっと積極的な役割をする用意は。
A:「韓半島(朝鮮半島)の平和と安定を守るのは南北と北東アジア、各国の共同利益に合致する。共同の責任でもある。アジアは私たちの故郷だ。平和・調和・和睦・共栄を守り、だれもが良い日々を過ごせるよう育てなければならない」。
Q:今年も米中関係は順調でないとみるか。
米中関係を問うと、林会長はオオカミとヒツジ飼いの童話から切り出した。米国は信頼できないとし、「その言葉を聞きその行動を見る(聴其言観其行)」という孔子の言葉を伝えた。その一方で、米中ともに互いを捨てることはできないという立場を表明した。米国を見つめる中国指導層の認識に聞こえた。
A:「米国の誤った認識と戦略的誤判断が大きい。米国が国家富強、民族復興、国民富裕という中国の夢を実現する権利を認めないならば米中関係が良くなることはない。米中は戦略核を保有する。その影響に耐えられないため米中が戦うことはできない。米国は中国とデカップリングを試みるが、すでに『相手の中に自分がいて、自分の中に相手がいる』利益共同体状態だ。米国は金融、先端技術、人材でリードしているが、中国という巨大な市場を捨てることはできない。このため米中はまだ別れることはできない。結局米中はお互いを認めて平等にうまく過ごすほかない」。
Q:文在寅(ムン・ジェイン)大統領と習近平主席のオンライン首脳会談の話があった。
A:「韓中両国首脳は新型コロナ後に何回も電話と書信などを通じて戦略的疎通を維持した。首脳外交は両国関係の航路と方向を定め青写真を描く重要な作用をする。中国は韓国外交部の鄭義溶(チョン・ウィヨン)長官が就任後初の訪問地として中国を訪れた点を重視する」。
Q:北京冬五輪を契機に韓国が注目すべき部分は。
A:「五輪を契機に中国のウインタースポーツが飛躍的に発展した。3億4600万人がウインタースポーツを楽しむことになった。巨大な消費市場と産業空間ができた。ウインタースポーツは韓国と中国に巨大なビジネスチャンスを与えるだろう」。
北京の外交界では「韓米相互防衛条約締結70周年である2023年は韓国に事実上米国の年。修交30周年である今年が韓中関係を復元する最後の機会であることを中国は深刻に認識すべき」という指摘が出ている。
林松添会長=1954年に設立された中国最大の民間友好協会である人民対外友好協会の第10代会長。2020年4月就任。外交部アフリカ局長、リベリア、マラウイ、南アフリカ大使を歴任。1月初めに習近平主席が参加し今年の中国の施政方針を共有する中央当校主要幹部討論会に参加した。
中国の公共外交を陣頭指揮する中国人民対外友好協会の林松添会長は韓中の地理的関係を強調した。今年で韓中修交30周年を迎えて世論悪化に対する解決策を見いだすために先月28日に北京の協会本館で行ったインタビューでだ。
林会長は、孫文、周恩来の妻である宋慶齢、トウ穎超が名誉会長を務めたこの協会の第10代会長だ。李先念元国家主席の娘の李小林が先代会長だった。林会長は習近平主席が政治的基盤を磨いた福建出身の閣僚級外交通だ。
林会長は韓国内の反中感情の原因として新型コロナと米国を挙げた。2時間ほどの間に林会長は直接的・間接的に米国に何回も言及した。米中は互いに仲良くなることも、争うことも、別れることもできないという「三不論」も展開した。中国よりは米国から原因を探す彼の立場は韓中関係を米国との関係の中から見つめる中国内部の見方を示す。韓国のある中国専門家は「韓中関係を国際秩序の従属変数とみる現在の中国当局者の普遍的立場」と評価した。
Q:この数年、韓国の若い世代の対中好感度が悪化した。韓中共同の努力が急がれる。
A:「韓中共同の懸念ということに全面的に共感する。2種類の原因がある。まず相互理解と友好の基礎が弱い。新型コロナが正常な交流まで妨げているところが大きい。2番目に米国が覇権的地位と既得権益を守るため地政学的政治と理念衝突を扇動している。ニューメディアの影響を受ける韓国の若者の誤解が生じた」。
Q:中国が考える解決策は。
A:「世論悪化は一時的現象だ。大勢を正確に把握することが優先だ。東洋が浮上し西洋は暮れていく(東昇西降)傾向は意志で変えることはできない。21世紀はアジアの世紀だ。2番目に、機会をつかんで韓中がともに発展を図らなければならない。修交30周年を機に205組の両国友好都市と、企業、シンクタンク、報道機関、何より青少年交流を準備している」。
Q:近く韓国大統領選挙だ。敏感な問題だが韓国の次期政権に中国が望む点は。
A:「韓国大統領選挙はだれもああしろこうしろと言う権利はない。中国は韓国国民の正確な選択を尊重する。新政権は協力と発展のパートナーとして中国を優先し、信頼できる友人になれると信じる」。
Q:2018年以降中朝関係が良くなった。中国が南北・米朝関係にもっと積極的な役割をする用意は。
A:「韓半島(朝鮮半島)の平和と安定を守るのは南北と北東アジア、各国の共同利益に合致する。共同の責任でもある。アジアは私たちの故郷だ。平和・調和・和睦・共栄を守り、だれもが良い日々を過ごせるよう育てなければならない」。
Q:今年も米中関係は順調でないとみるか。
米中関係を問うと、林会長はオオカミとヒツジ飼いの童話から切り出した。米国は信頼できないとし、「その言葉を聞きその行動を見る(聴其言観其行)」という孔子の言葉を伝えた。その一方で、米中ともに互いを捨てることはできないという立場を表明した。米国を見つめる中国指導層の認識に聞こえた。
A:「米国の誤った認識と戦略的誤判断が大きい。米国が国家富強、民族復興、国民富裕という中国の夢を実現する権利を認めないならば米中関係が良くなることはない。米中は戦略核を保有する。その影響に耐えられないため米中が戦うことはできない。米国は中国とデカップリングを試みるが、すでに『相手の中に自分がいて、自分の中に相手がいる』利益共同体状態だ。米国は金融、先端技術、人材でリードしているが、中国という巨大な市場を捨てることはできない。このため米中はまだ別れることはできない。結局米中はお互いを認めて平等にうまく過ごすほかない」。
Q:文在寅(ムン・ジェイン)大統領と習近平主席のオンライン首脳会談の話があった。
A:「韓中両国首脳は新型コロナ後に何回も電話と書信などを通じて戦略的疎通を維持した。首脳外交は両国関係の航路と方向を定め青写真を描く重要な作用をする。中国は韓国外交部の鄭義溶(チョン・ウィヨン)長官が就任後初の訪問地として中国を訪れた点を重視する」。
Q:北京冬五輪を契機に韓国が注目すべき部分は。
A:「五輪を契機に中国のウインタースポーツが飛躍的に発展した。3億4600万人がウインタースポーツを楽しむことになった。巨大な消費市場と産業空間ができた。ウインタースポーツは韓国と中国に巨大なビジネスチャンスを与えるだろう」。
北京の外交界では「韓米相互防衛条約締結70周年である2023年は韓国に事実上米国の年。修交30周年である今年が韓中関係を復元する最後の機会であることを中国は深刻に認識すべき」という指摘が出ている。
林松添会長=1954年に設立された中国最大の民間友好協会である人民対外友好協会の第10代会長。2020年4月就任。外交部アフリカ局長、リベリア、マラウイ、南アフリカ大使を歴任。1月初めに習近平主席が参加し今年の中国の施政方針を共有する中央当校主要幹部討論会に参加した。
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