北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が11日の極超音速ミサイル試験発射を「大成功」と評価したと、朝鮮中央通信が12日報じた。
朝鮮中央通信はこの日、「発射されたミサイルから分離した極超音速滑空飛行戦闘部は距離600キロ界線から滑空再跳躍し、初期発射方位角から目標点方位角に240キロ強い旋回機動を遂行し、1000キロ水域の設定標的に命中した」と主張した。発射後600キロ地点で滑空飛行体(HGV)が分離し、迎撃ミサイルを回避する240キロの滑降機動をした後、1000キロ先の目標物に命中したということだ。
これは前日に韓国軍当局が明らかにした飛行距離700余キロとは差がある半面、日本防衛省が予想弾着地点などを表記して公開した射撃略図とほぼ一致する。韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ研究委員は「ミサイルが700キロ飛行以降、レーダー探知高度以下でさらに飛行したとみられる」と述べた。朝鮮中央通信は特に「試験発射は極超音速兵器体系の全般的な技術的特性を『最終確証』するが、目的を置いて進行された」と言及し、実戦配備の可能性を示唆した。昨年9月と今月5日に参観しなかった金委員長がこの日は現場に姿を見せたのも、極超音速ミサイルが事実上完成したことを表していると解釈される。
◆「火星8型」とは異なる円錐型滑空飛行体
クォン・ヨンス元国防大教授は「北は今年中に極超音速ミサイル実戦配備を宣言するとみられる」とし「北の報道を見ると、非常に具体的なデータを提示しているが、それだけ自信があるという傍証」と述べた。北朝鮮が公開した写真を見ると、この日に発射されたミサイルの滑空飛行体は5日に発射したミサイルと同じ円錐型だった。北朝鮮が昨年9月に発射した「火星8型」は細いグライダー型だった。
金委員長はモニター4個が設置された専用車両の中で望遠鏡で発射場面を見守った。モニターの画面にはテレメトリ(遠隔資料受信装備)で受信されたとみられるミサイル飛行軌跡がモザイク処理なくそのまま公開された。
この日、現場には金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長の姿もあった。金副部長の新武器試験発射現場同行は異例だ。金副部長は趙甬元(チョ・ヨンウォン)党組織書紀と共にモニター画面を眺める金委員長の隣で拍手して歓呼した。
通信によると、金委員長は試験発射を控えて国防科学院院長の報告を受けた後、「国の戦争抑止力を強化するための歴史的な聖業で立派な成果を得なければならない」と強調した。北朝鮮は昨年1月の第8回党大会で国防力発展5カ年計画の核心5大課題を提示したが、その一つが極超音速兵器の開発だった。
このほか▼超大型核弾頭の生産▼1万5000キロ射程圏内の打撃命中率向上▼水中および地上固体発動機(固体燃料エンジン)大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発▼原子力潜水艦と水中発射核戦略武器の保有--だが、専門家は北朝鮮が今年これに関連する各種試験を公開または非公開で進行すると予想している。
しかし軍当局はもう少し分析が必要という立場だ。軍は前日に発射したミサイルの速度が最大マッハ10前後と探知したが、これは上昇段階で頂点高度に向かう時の速度であり、1段目分離後の下降段階で極超音速ミサイルの特性であるマッハ5以上の速度が維持されたかは疑問という立場だ。北朝鮮はこの日、ミサイルの速度を具体的に公開しなかった。しかしある関係者は「軍当局が後半の変則機動部分をまともに探知識別できない状況でこれに対する評価が可能なのか、むしろ疑問だ」と指摘した。
一方、米国は北朝鮮が東海(トンヘ、日本名・日本海)上にミサイルを発射した直後の10日午後2時30分ごろ(現地時間)、カリフォルニア・ワシントン・オレゴン州などの国際空港と小規模空港のすべての航空機に対して「地上停止(ground stop)」命令を出したと、AP通信が伝えた。この時間は韓国時間(日本時間)で11日午前7時30分ごろで、北朝鮮がミサイルを発射した時間だった。軍当局によると、北朝鮮は午前7時27分ごろミサイルを発射した。
◆ホワイトハウス「国連安保理制裁違反」
ホワイトハウスは「飛行禁止は予備措置だった」と確認し、北朝鮮のミサイル発射を糾弾した。ホワイトハウスのサキ報道官はこの日、関連質問に対し「(命令は)15分間で、万が一の場合に備えたものだった」と説明した。続いて「私たちは北朝鮮の弾道ミサイル発射を糾弾する」とし「北朝鮮のミサイル発射はいくつかの国連安保理制裁を違反するものであり、隣国と国際社会に対する脅威」と明らかにした。
米国務省も北朝鮮のミサイル発射に強い懸念を表した。プライス報道官は「米国は北朝鮮に対して使用できる多くの道具がある」とし「例えば北朝鮮の国連安保理決議違反などに対して責任を問うことができるが、現段階ではいかなることも予断したくない」と述べた。
朝鮮中央通信はこの日、「発射されたミサイルから分離した極超音速滑空飛行戦闘部は距離600キロ界線から滑空再跳躍し、初期発射方位角から目標点方位角に240キロ強い旋回機動を遂行し、1000キロ水域の設定標的に命中した」と主張した。発射後600キロ地点で滑空飛行体(HGV)が分離し、迎撃ミサイルを回避する240キロの滑降機動をした後、1000キロ先の目標物に命中したということだ。
これは前日に韓国軍当局が明らかにした飛行距離700余キロとは差がある半面、日本防衛省が予想弾着地点などを表記して公開した射撃略図とほぼ一致する。韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ研究委員は「ミサイルが700キロ飛行以降、レーダー探知高度以下でさらに飛行したとみられる」と述べた。朝鮮中央通信は特に「試験発射は極超音速兵器体系の全般的な技術的特性を『最終確証』するが、目的を置いて進行された」と言及し、実戦配備の可能性を示唆した。昨年9月と今月5日に参観しなかった金委員長がこの日は現場に姿を見せたのも、極超音速ミサイルが事実上完成したことを表していると解釈される。
◆「火星8型」とは異なる円錐型滑空飛行体
クォン・ヨンス元国防大教授は「北は今年中に極超音速ミサイル実戦配備を宣言するとみられる」とし「北の報道を見ると、非常に具体的なデータを提示しているが、それだけ自信があるという傍証」と述べた。北朝鮮が公開した写真を見ると、この日に発射されたミサイルの滑空飛行体は5日に発射したミサイルと同じ円錐型だった。北朝鮮が昨年9月に発射した「火星8型」は細いグライダー型だった。
金委員長はモニター4個が設置された専用車両の中で望遠鏡で発射場面を見守った。モニターの画面にはテレメトリ(遠隔資料受信装備)で受信されたとみられるミサイル飛行軌跡がモザイク処理なくそのまま公開された。
この日、現場には金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長の姿もあった。金副部長の新武器試験発射現場同行は異例だ。金副部長は趙甬元(チョ・ヨンウォン)党組織書紀と共にモニター画面を眺める金委員長の隣で拍手して歓呼した。
通信によると、金委員長は試験発射を控えて国防科学院院長の報告を受けた後、「国の戦争抑止力を強化するための歴史的な聖業で立派な成果を得なければならない」と強調した。北朝鮮は昨年1月の第8回党大会で国防力発展5カ年計画の核心5大課題を提示したが、その一つが極超音速兵器の開発だった。
このほか▼超大型核弾頭の生産▼1万5000キロ射程圏内の打撃命中率向上▼水中および地上固体発動機(固体燃料エンジン)大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発▼原子力潜水艦と水中発射核戦略武器の保有--だが、専門家は北朝鮮が今年これに関連する各種試験を公開または非公開で進行すると予想している。
しかし軍当局はもう少し分析が必要という立場だ。軍は前日に発射したミサイルの速度が最大マッハ10前後と探知したが、これは上昇段階で頂点高度に向かう時の速度であり、1段目分離後の下降段階で極超音速ミサイルの特性であるマッハ5以上の速度が維持されたかは疑問という立場だ。北朝鮮はこの日、ミサイルの速度を具体的に公開しなかった。しかしある関係者は「軍当局が後半の変則機動部分をまともに探知識別できない状況でこれに対する評価が可能なのか、むしろ疑問だ」と指摘した。
一方、米国は北朝鮮が東海(トンヘ、日本名・日本海)上にミサイルを発射した直後の10日午後2時30分ごろ(現地時間)、カリフォルニア・ワシントン・オレゴン州などの国際空港と小規模空港のすべての航空機に対して「地上停止(ground stop)」命令を出したと、AP通信が伝えた。この時間は韓国時間(日本時間)で11日午前7時30分ごろで、北朝鮮がミサイルを発射した時間だった。軍当局によると、北朝鮮は午前7時27分ごろミサイルを発射した。
◆ホワイトハウス「国連安保理制裁違反」
ホワイトハウスは「飛行禁止は予備措置だった」と確認し、北朝鮮のミサイル発射を糾弾した。ホワイトハウスのサキ報道官はこの日、関連質問に対し「(命令は)15分間で、万が一の場合に備えたものだった」と説明した。続いて「私たちは北朝鮮の弾道ミサイル発射を糾弾する」とし「北朝鮮のミサイル発射はいくつかの国連安保理制裁を違反するものであり、隣国と国際社会に対する脅威」と明らかにした。
米国務省も北朝鮮のミサイル発射に強い懸念を表した。プライス報道官は「米国は北朝鮮に対して使用できる多くの道具がある」とし「例えば北朝鮮の国連安保理決議違反などに対して責任を問うことができるが、現段階ではいかなることも予断したくない」と述べた。
この記事を読んで…