1944年から実施されたゴールデングローブ賞は米国を代表する映画賞だ。
ハリウッド外信記者協会(HFPA)の会員87人が映画とテレビドラマ部門に分けて選定する。アカデミー賞、全米映画俳優組合賞(SAG)とともに米国3大映画賞に挙げられる。
『イカゲーム』のオ・ヨンスが『サクセッション』のキーラン・カルキン、『ザ・モーニングショー』のビリー・クラダップとマーク・デュプラス、『テッド・ラッソ』のブレット・ゴールドスタインら蒼々たる候補を押さえてゴールデングローブ賞テレビドラマ部門の助演男優賞を取った意味は格別だというのが専門家らの評価だ。
大衆文化評論家のチョン・ドクヒョン氏は「ひとまず韓国人が史上初めてゴールデングローブ賞で受賞したこと自体が持つ象徴的意味合いはとても大きい。昨年『イカゲーム』が起こした韓国コンテンツの世界的人気がすごかったということがわかり、韓国だけでなく他の非英語圏の国のために障壁を取りはらったと評価できる」と話した。
大衆文化評論家のハ・ジェグン氏も「白人中心のゴールデングローブ賞で韓国人が主人公になったというのはもう韓国コンテンツが米国でも主流文化として定着しているということを示す証拠」と分析した。
オ・ヨンスの受賞はこれまでのゴールデングローブ賞をめぐる「人種差別」議論に対しても改めてスポットを当てる契機になった。
ゴールデングローブ賞はこれまで米国以外の作品には特に敷居が高く、「壁」と認識された。アカデミー賞作品賞などを席巻したポン・ジュノ監督の『パラサイト』や、リー・アイザック・チョン監督の『ミナリ』を主要部門には上げず外国語映画賞の候補として扱ったのが代表的だ。昨年アカデミー賞助演女優賞を受賞したユン・ヨジョンはノミネートもされず、人種差別議論が広がった。87人のHFPA会員のうち黒人会員が1人もいないという点も批判の対象だった。
こうした議論の中でサンドラ・オーが2019年にゴールデングローブ賞テレビドラマ部門で主演女優賞を受賞したりしたが、長く米国で活動した米国・カナダ国籍の俳優という点が限界と指摘された。
これに加え昨年2月にはゴールデングローブ賞主催団体であるHFPAの腐敗スキャンダルが起き、スカーレット・ヨハンソンはHFPA会員らから性差別的な質問を受けたと暴露して波紋が生じた。
波紋が広がるとトム・クルーズらハリウッド俳優はトロフィーを返却し、ネットフリックス、ワーナーブラザース、アマゾンスタジオなどは授賞式ボイコットの方針を明らかにした。毎年ゴールデングローブ賞授賞式を生中継したNBCも今年は中継せず、受賞者発表は主宰側がオンラインを通じてテキストでだけ伝えた。観客もなく、授賞者も参加せず、中継もないみすぼらしいイベントに転落した格好だ。
ハ・ジェグン氏は「これまでゴールデングローブ賞は白人中心の排他的で保守的な文化を象徴する最後の砦も同然だった。オ・ヨンスの受賞はゴールデングローブ賞がもう門戸を広げなければ存立が厳しくなりかねないという悩みが反映された結果にもみえる」と話した。続けて「だが今年全世界的に『イカゲーム』ブームが起きたのに作品賞や主演男優賞を与えなかったのはゴールデングローブ賞が『意地』を完全に引っ込めてはいないことを見せる」と話した。
米ニューヨーク・タイムズはオ・ヨンスの今回の受賞をめぐり「最も驚くべき受賞者に挙げたりもした。
一方、今回の授賞を契機に韓国大衆文化で老俳優を起用する方式についても考える余地を残したとの意見も出てきた。チョン・ドクヒョン氏は「オ・ヨンスが演技のうまい俳優というのはだれでもよく知る事実だ。しかし彼は以前には僧侶の役割にとどまることが多かった。韓国ドラマは年配の俳優を活用する方式が千編一律だ。今回の受賞を契機に年齢によって枠にはまった役を任せる方式についても考えてみる必要がある。老年俳優もいくらでも個性あふれる魅力的な役が可能だ」と話した。
ハリウッド外信記者協会(HFPA)の会員87人が映画とテレビドラマ部門に分けて選定する。アカデミー賞、全米映画俳優組合賞(SAG)とともに米国3大映画賞に挙げられる。
『イカゲーム』のオ・ヨンスが『サクセッション』のキーラン・カルキン、『ザ・モーニングショー』のビリー・クラダップとマーク・デュプラス、『テッド・ラッソ』のブレット・ゴールドスタインら蒼々たる候補を押さえてゴールデングローブ賞テレビドラマ部門の助演男優賞を取った意味は格別だというのが専門家らの評価だ。
大衆文化評論家のチョン・ドクヒョン氏は「ひとまず韓国人が史上初めてゴールデングローブ賞で受賞したこと自体が持つ象徴的意味合いはとても大きい。昨年『イカゲーム』が起こした韓国コンテンツの世界的人気がすごかったということがわかり、韓国だけでなく他の非英語圏の国のために障壁を取りはらったと評価できる」と話した。
大衆文化評論家のハ・ジェグン氏も「白人中心のゴールデングローブ賞で韓国人が主人公になったというのはもう韓国コンテンツが米国でも主流文化として定着しているということを示す証拠」と分析した。
オ・ヨンスの受賞はこれまでのゴールデングローブ賞をめぐる「人種差別」議論に対しても改めてスポットを当てる契機になった。
ゴールデングローブ賞はこれまで米国以外の作品には特に敷居が高く、「壁」と認識された。アカデミー賞作品賞などを席巻したポン・ジュノ監督の『パラサイト』や、リー・アイザック・チョン監督の『ミナリ』を主要部門には上げず外国語映画賞の候補として扱ったのが代表的だ。昨年アカデミー賞助演女優賞を受賞したユン・ヨジョンはノミネートもされず、人種差別議論が広がった。87人のHFPA会員のうち黒人会員が1人もいないという点も批判の対象だった。
こうした議論の中でサンドラ・オーが2019年にゴールデングローブ賞テレビドラマ部門で主演女優賞を受賞したりしたが、長く米国で活動した米国・カナダ国籍の俳優という点が限界と指摘された。
これに加え昨年2月にはゴールデングローブ賞主催団体であるHFPAの腐敗スキャンダルが起き、スカーレット・ヨハンソンはHFPA会員らから性差別的な質問を受けたと暴露して波紋が生じた。
波紋が広がるとトム・クルーズらハリウッド俳優はトロフィーを返却し、ネットフリックス、ワーナーブラザース、アマゾンスタジオなどは授賞式ボイコットの方針を明らかにした。毎年ゴールデングローブ賞授賞式を生中継したNBCも今年は中継せず、受賞者発表は主宰側がオンラインを通じてテキストでだけ伝えた。観客もなく、授賞者も参加せず、中継もないみすぼらしいイベントに転落した格好だ。
ハ・ジェグン氏は「これまでゴールデングローブ賞は白人中心の排他的で保守的な文化を象徴する最後の砦も同然だった。オ・ヨンスの受賞はゴールデングローブ賞がもう門戸を広げなければ存立が厳しくなりかねないという悩みが反映された結果にもみえる」と話した。続けて「だが今年全世界的に『イカゲーム』ブームが起きたのに作品賞や主演男優賞を与えなかったのはゴールデングローブ賞が『意地』を完全に引っ込めてはいないことを見せる」と話した。
米ニューヨーク・タイムズはオ・ヨンスの今回の受賞をめぐり「最も驚くべき受賞者に挙げたりもした。
一方、今回の授賞を契機に韓国大衆文化で老俳優を起用する方式についても考える余地を残したとの意見も出てきた。チョン・ドクヒョン氏は「オ・ヨンスが演技のうまい俳優というのはだれでもよく知る事実だ。しかし彼は以前には僧侶の役割にとどまることが多かった。韓国ドラマは年配の俳優を活用する方式が千編一律だ。今回の受賞を契機に年齢によって枠にはまった役を任せる方式についても考えてみる必要がある。老年俳優もいくらでも個性あふれる魅力的な役が可能だ」と話した。
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