高位公職者犯罪捜査処(高捜処)の通信資料照会で触発した不法査察の波紋が拡大している。今度は高捜処をはじめとする捜査機関が最大野党・国民の力の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領候補と金建希(キム・ゴンヒ)夫人の通信資料を照会した事実が明らかになった。尹候補は「きょう私と妻、妻の妹まで通信査察されたという報告を受けた」とし「大統領選挙も必要なく、もう潔く政権を渡して退くのが正答だ」と主張した。このほか高捜処が裁判所から通信令状(通信事実確認資料提供許可)の発行を受け、政治家・記者に対するカカオトーク団体チャットルームを照会したことが明らかになり、波紋が広がった。
国民の力中央選挙対策委員会の任太熙(イム・テヒ)総括状況本部長と金起ヒョン(キム・ギヒョン)院内代表は29日午後、国会で緊急記者会見を開き、高捜処をはじめとする捜査機関が尹候補夫妻の通信資料を照会したという事実を公開した。任本部長によると、高捜処は尹候補の通信資料を3回、金夫人は1回照会した。検察・警察の通信資料照会内訳まで加えると尹候補は10回(ソウル中央地検4回、仁川地検1回、ソウル警察庁1回、冠岳警察署1回)、金夫人は7回(ソウル中央地検5回、仁川地検1回)と把握された。捜査機関に提供された尹候補夫妻の情報は名前・住民登録番号・電話番号・住所・加入日・退会日だった。尹候補の通信資料照会時期は高捜処が9-10月、ソウル中央地検は5-6月と10-11月、金夫人の照会時期は高捜処が10月、ソウル中央地検が5-6月と8月だった。
現在、尹候補は告発教唆と裁判官査察疑惑で高捜処とソウル警察庁の捜査を、金夫人はドイツモータース株価操作関与疑惑などでソウル中央地検の捜査を受けている。該当捜査機関でないところまでが2人の通信資料を照会したということだ。
尹候補はこの日晩、慶北(キョンブク)地域選挙対策委発足式で「検察・警察が持つ捜査事件諜報を自分たち(高捜処)に無条件に移管させ、完全に査察情報機関に変わった」と批判した。これに先立ち記者らに対しては「このような高捜処を作ろうとあれほど無理をして…国民に対する立法詐欺ではないのか」と話した。また、この日午前にはフェイスブックに「高捜処がゲシュタポのようなことをしている。高捜処はすでに捜査対象に転落した」とコメントした。
◆高捜処、野党議員・記者のカカオトーク照会
国民の力は高捜処が候補夫妻のほか野党議員に対しても無差別的に通信内訳を照会たと主張した。この日午後5時基準で集計して発表した内容によると、高捜処が通信資料を照会した党所属議員は78人で、全体105人のうち74.2%だった。前日まで集計した60人から18人も増え、さらに増える可能性が高いという。特に尹候補の側近3人、権性東(クォン・ソンドン)議員、張済元(チャン・ジェウォン)議員、尹漢洪(ユン・ハンホン)議員がともに高捜処の通信資料照会対象になった。権議員側は「捜査機関から取り調べを受けたこともないが、通信記録が照会され、あきれるしかない」と述べた。国民の力は国会法制司法委員会所属議員6人(権性東、劉相凡、尹漢洪、張済元、全珠恵、趙修真)が含まれた事実にも注目している。法制司法委員会は裁判所と検察、高捜処を管轄する常任委員会だ。
任本部長は「文在寅(ムン・ジェイン)政権に批判的な立場を堅持してきたある青年団体が通信情報を照会されたと情報提供してきた。脱北団体を後援したという理由で金融口座を照会された」とし「青年不法査察」疑惑も提起した。任本部長は「民主政府を装った現政権の猟奇的な行為」と批判した。金起ヒョン院内代表は「高捜処が野党捜査処の『野捜処』になるという予想が事実として表れている」とし「金鎮ウク(キム・ジンウク)高捜処長は拘束されなければならず、直ちに監獄に送るべきだ」と述べた。国民の力は選対委総合状況室に「不法査察国民申告センター」を設置するなど捜査機関の不法査察疑惑を暴く方針だ。
与党・共に民主党は公式論評を出さず、「事実確認が先だ」という基調の中で推移を見守った。尹昊重(ユン・ホジュン)院内代表は「不法査察があったとすれば大きな問題」としながらも「通信資料を受けたのがどういう性格なのか事実を確認するのが先だ」と述べた。国民の力と民主党は30日午後2時、国会法制司法委員会全体会議に金鎮ウク(キム・ジンウク)高捜処長を呼んで関連内容を質問することで合意した。
こうした中、高捜処が告発教唆疑惑など最近捜査中の容疑者の発信・着信通話内訳を確保しようと移動通信会社に対する通信令状の発行を裁判所から受け、カカオトーク通信令状を別に受けた点も論議を呼んでいる。カカオは捜査機関が特定時期を指定して令状を提示すれば令状対象者が属するチャットルームに参加した人の電話番号とログ記録(日時)、IP(インターネット住所)情報などを提供する。対話内容は提供されない。
高捜処はまずチャットルーム参加者の電話番号を確保した後、これに基づき通信会社の通信資料(加入者身元情報)照会を通じて人的事項を確認した。1人に対するカカオトーク通信令状を受けても多数の通信資料を容易に確保することができる。告発教唆疑惑事件の場合、国民の力では金雄(キム・ウン)議員と鄭点植(チョン・ジョムシク)議員が立件された。両議員のカカオトークに対する照会許可を受け、チャットルーム参加者の情報を入手したとすれば、チャットルームの国民の力議員全員の通信資料を確保できる。29日までに把握された高捜処の通信資料照会対象は現職記者148人と国民の力議員78人。補佐陣6人も照会対象に含まれた。記者の家族など民間人を合わせれば計273人にのぼる。
高捜処側はカカオトーク団体チャットルーム照会に関連し「現在捜査が進行中の事案について確認するのは難しいということを了解してほしい」とだけ話した。
国民の力中央選挙対策委員会の任太熙(イム・テヒ)総括状況本部長と金起ヒョン(キム・ギヒョン)院内代表は29日午後、国会で緊急記者会見を開き、高捜処をはじめとする捜査機関が尹候補夫妻の通信資料を照会したという事実を公開した。任本部長によると、高捜処は尹候補の通信資料を3回、金夫人は1回照会した。検察・警察の通信資料照会内訳まで加えると尹候補は10回(ソウル中央地検4回、仁川地検1回、ソウル警察庁1回、冠岳警察署1回)、金夫人は7回(ソウル中央地検5回、仁川地検1回)と把握された。捜査機関に提供された尹候補夫妻の情報は名前・住民登録番号・電話番号・住所・加入日・退会日だった。尹候補の通信資料照会時期は高捜処が9-10月、ソウル中央地検は5-6月と10-11月、金夫人の照会時期は高捜処が10月、ソウル中央地検が5-6月と8月だった。
現在、尹候補は告発教唆と裁判官査察疑惑で高捜処とソウル警察庁の捜査を、金夫人はドイツモータース株価操作関与疑惑などでソウル中央地検の捜査を受けている。該当捜査機関でないところまでが2人の通信資料を照会したということだ。
尹候補はこの日晩、慶北(キョンブク)地域選挙対策委発足式で「検察・警察が持つ捜査事件諜報を自分たち(高捜処)に無条件に移管させ、完全に査察情報機関に変わった」と批判した。これに先立ち記者らに対しては「このような高捜処を作ろうとあれほど無理をして…国民に対する立法詐欺ではないのか」と話した。また、この日午前にはフェイスブックに「高捜処がゲシュタポのようなことをしている。高捜処はすでに捜査対象に転落した」とコメントした。
◆高捜処、野党議員・記者のカカオトーク照会
国民の力は高捜処が候補夫妻のほか野党議員に対しても無差別的に通信内訳を照会たと主張した。この日午後5時基準で集計して発表した内容によると、高捜処が通信資料を照会した党所属議員は78人で、全体105人のうち74.2%だった。前日まで集計した60人から18人も増え、さらに増える可能性が高いという。特に尹候補の側近3人、権性東(クォン・ソンドン)議員、張済元(チャン・ジェウォン)議員、尹漢洪(ユン・ハンホン)議員がともに高捜処の通信資料照会対象になった。権議員側は「捜査機関から取り調べを受けたこともないが、通信記録が照会され、あきれるしかない」と述べた。国民の力は国会法制司法委員会所属議員6人(権性東、劉相凡、尹漢洪、張済元、全珠恵、趙修真)が含まれた事実にも注目している。法制司法委員会は裁判所と検察、高捜処を管轄する常任委員会だ。
任本部長は「文在寅(ムン・ジェイン)政権に批判的な立場を堅持してきたある青年団体が通信情報を照会されたと情報提供してきた。脱北団体を後援したという理由で金融口座を照会された」とし「青年不法査察」疑惑も提起した。任本部長は「民主政府を装った現政権の猟奇的な行為」と批判した。金起ヒョン院内代表は「高捜処が野党捜査処の『野捜処』になるという予想が事実として表れている」とし「金鎮ウク(キム・ジンウク)高捜処長は拘束されなければならず、直ちに監獄に送るべきだ」と述べた。国民の力は選対委総合状況室に「不法査察国民申告センター」を設置するなど捜査機関の不法査察疑惑を暴く方針だ。
与党・共に民主党は公式論評を出さず、「事実確認が先だ」という基調の中で推移を見守った。尹昊重(ユン・ホジュン)院内代表は「不法査察があったとすれば大きな問題」としながらも「通信資料を受けたのがどういう性格なのか事実を確認するのが先だ」と述べた。国民の力と民主党は30日午後2時、国会法制司法委員会全体会議に金鎮ウク(キム・ジンウク)高捜処長を呼んで関連内容を質問することで合意した。
こうした中、高捜処が告発教唆疑惑など最近捜査中の容疑者の発信・着信通話内訳を確保しようと移動通信会社に対する通信令状の発行を裁判所から受け、カカオトーク通信令状を別に受けた点も論議を呼んでいる。カカオは捜査機関が特定時期を指定して令状を提示すれば令状対象者が属するチャットルームに参加した人の電話番号とログ記録(日時)、IP(インターネット住所)情報などを提供する。対話内容は提供されない。
高捜処はまずチャットルーム参加者の電話番号を確保した後、これに基づき通信会社の通信資料(加入者身元情報)照会を通じて人的事項を確認した。1人に対するカカオトーク通信令状を受けても多数の通信資料を容易に確保することができる。告発教唆疑惑事件の場合、国民の力では金雄(キム・ウン)議員と鄭点植(チョン・ジョムシク)議員が立件された。両議員のカカオトークに対する照会許可を受け、チャットルーム参加者の情報を入手したとすれば、チャットルームの国民の力議員全員の通信資料を確保できる。29日までに把握された高捜処の通信資料照会対象は現職記者148人と国民の力議員78人。補佐陣6人も照会対象に含まれた。記者の家族など民間人を合わせれば計273人にのぼる。
高捜処側はカカオトーク団体チャットルーム照会に関連し「現在捜査が進行中の事案について確認するのは難しいということを了解してほしい」とだけ話した。
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