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【時視各角】リプリー症候群のない社会=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

映画『太陽がいっぱい』のワンシーン。米国の小説『リプリー』が原作だ。

リプリー症候群とは自ら作り出した嘘を信じる精神状態を意味する。米国の犯罪小説『リプルリ』(1955年)での主人公リプリーの偽善的人格障害に由来する。「リプリー病」「リプリー効果」ともいう。リプリーは富豪の友人を殺害した後、自身がその友人であるかのように生きていく。身分を偽るために果てしなく嘘をつく。これを原作に1960年にアラン・ドロン主演の映画『太陽がいっぱい』が作られ、1999年にはより原作に忠実な『リプリー』が再映画化された。

このリプリー症候群が最近韓国の政界にも召還された。虚偽履歴疑惑がふくらんだ「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領候補の妻キム・ゴンヒ氏と関連してだ。ある与党議員は2007年に世間を騒がせた申貞娥(シン・ジョンア)氏の学歴偽造事件を引き合いに「キム・ゴンヒ氏の(虚偽)回数はもっと多い。本当に慎重であるべきだが、もしかしてリプリー症候群ではないのかと思うほど」と話して反発を受けた。大統領選挙を控え無差別な政治攻勢を展開する渦中であってもリプリー症候群に例えたのは常軌を逸したものだ。

レオナルド・ディカプリオが熱演した『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』にもリプリー症候群が見られる。実在の人物だった主人公は身分証偽造技術で偽物の人生を本物のように生きていく。結局は露見してしまうが、偽造能力を認められ政府機関に採用される。これに対しキム氏は国民向け謝罪で「よく見せようと経歴を膨らませ間違って書いたものがあった」と明らかにしたように総体的偽造というには難しい。リプリー症候群でも偽の人生とはちょっと距離がある。


だが反対陣営の嘲弄と攻勢は激しい。膨らませた経歴がだれかに被害を与えたなら責任を取るべきという論理だ。それが公正と常識でないかと問う。嘘になった言葉の代価はこれほど大きい。「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)大統領候補も変わらない。息子の疑惑は政治攻勢だと振り払っても、土地開発をめぐる疑惑は違う。核心関係者が相次いで死亡し真相糾明は難しくなったが、特検要求を消せるだろうか。李候補自ら「事実、大壮洞(テジャンドン)は私が設計した」と話しており、疑惑が沈静化するか疑問だ。

こうして見ると現実を誇張し膨らませるのは政治権力には追いつかない。失敗と判明しても謝罪すら惜しむ。国が行った政策は大統領候補の妻の履歴虚偽記載や一介の自治体の宅地開発不条理とは比較にならない。国民の暮らしと国の未来に莫大な影響を及ぼすためだ。

価格を統制できるという傲慢さこそリプリー症候群と似ている。住宅価格を原状回復するという住宅政策、生活給を与えるという最低賃金の急激な引き上げ、非正規職をなくすという雇用政策、原発の恐怖を解消するという脱原発などは現実と乖離した「希望拷問」だ。その余波で住宅価格が急騰し、バイトの仕事がなくなり、電気料金が上がり、暮らし向きが厳しくなったが責任を取る人はいない。

先月まで従業員のいる自営業者が3年連続で減少したのは最低賃金の急激な引き上げによるところが大きい。36カ月間減少したのはこの2年間の新型コロナの衝撃の前からの傾向だったということを傍証する。脱原発を強行して世界最高水準の炭素中立を達成するというのも誇張された約束だ。抗体形成と関係なく接種率だけ掲げて世界の模範になったという「K防疫」もやはり虚像と明らかになっている。

現実世界で実現が難しいのに強行した政策は相次いで失敗に帰結している。それでも正しいとして国民に繰り返し信じて従えとうのは、ありもしない虚像を信じろというものではないのか。一度誇張すれば嘘が続く。マンション公示価格上昇を先導した与党の政治家らは選挙が迫ると保有税凍結を主張している。正しいとしていた政策を自らひっくり返す格好だ。最初から真実などは必要ないという形だ。だからいつまた朝三暮四のようにひっくり返すかもわからない。

こうした政策疲労感から政権交代世論が沸騰するのではないのか。いまからでも限界を示した不良政策は振り払わなければならない。3日後に迎える新年にはリプリー症候群がない社会になることを希望する。

キム・ドンホ/論説委員



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