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韓国に猛反発の台湾…「長官を招待しておいて演説直前に一方的に取り消し」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

20日、台湾外交部がホームページを通じて韓国大統領直属の第4次産業革命委員会が台湾の唐鳳政務委員の招待演説を取り消したことに対して抗議する内容の報道資料を掲載した。[写真 台湾外交部 キャプチャー]

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領直属「第4次産業革命委員会」が台湾の唐鳳(英名オードリー・タン)政務委員(長官級)のオンライン招待講演を今月16日(現地時間)の行事当日に取り消したとして台湾外交部が20日、公式抗議した。台湾は、韓国側が公演を取り消した理由として「両岸(中国と台湾)関係」に言及したと明らかにした。これに先立ち、中国が今年5月のワシントン韓米首脳会談共同声明と今月の韓米例年安保協議会(SCM)の共同声明に「台湾海峡」が表記されたことに対して、外交部報道官を通じて公式抗議するなど、韓国外交において「台湾リスク」が深刻な問題として浮上した。



台湾外交部によると、「第4次産業革命委員会」は16日に開かれた「2021第4次産業革命グローバルカンファレンス」に唐氏をオンライン講演者として招いたが、当日未明に一方的に取り消した。台湾外交部は韓国の欠礼行為に対して「駐台北韓国代表処の代理代表を呼んで強い不満を表した」とし「駐韓代表処の代表も韓国側に厳正な抗議を伝達した」と明らかにした。


2017年、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の指示で発足した大統領直属機関の「第4次産業革命委員会」は今年9月に台湾デジタル長官(Digital Minister,Taiwan)を兼ねる唐氏を今回のカンファレンスの社会革新セッションで「台湾のデジタル社会革新」の発表者として招待した。唐氏は当初、カンファレンスのホームページの案内にも発表者4人の一人として紹介されていたが、現在修正された行事日程表には唐氏を除く残り3人の発表者だけが出ている。

これに関連して台湾外交部の欧江安報道官は20日、台湾中央通信社に「韓国の第4次産業革命委員会が16日に台北時間午前7時50分に唐氏の事務室に電子メールを送って招待取り消しを通知した。取り消し理由には『両岸関係の各側面を考慮した』が言及されていた」と話した。駐台北韓国代表処のホン・スンチャン代理代表は当時台湾外交部に「第4次産業委員会が『総合的考慮』に基づいて招待を取り消したようだ」とし「韓国と台湾の関係と実質的な協力にはいかなる変化もないだろう」と伝えたと欧報道官を引用して中央通信社は報じた。

◆唐氏、米国「民主主義首脳会談」演説も削除

「天才ハッカー」出身の唐氏は今月10日、ジョー・バイデン米国大統領の主宰で開かれた民主主義首脳会議で蔡英文総統に代わって台湾代表として出席した人物だ。当時、唐氏が発表の時に流した映像が中継の途中に削除されて問題になったこともある。唐氏は演説の背景に中国などを「閉鎖社会」を意味する赤色で、台湾を「開放社会」を意味する緑色で表示した地図を流したが、数分後に該当の映像が削除されて音声だけが流れた。その後、米国国務省は映像削除の原因がミスによるものだと説明し、台湾外交部も「技術的な問題のせい」と言及するにとどまったが、米国側が「一つの中国」政策を意識したという解釈も出ていた。

◆台湾に関連する中国の韓国圧迫が頻繁に

一方、唐氏の招待取り消し事件とは別に、韓国の台湾関連の動きに対する中国の関与が頻繁になっている。中国国家安全部傘下の中国現代国際関係研究院(CICIR)の世界政治研究所の孫茹副所長は、今年8月、研究所のジャーナルに「韓米同盟の対中国協力」という論文を載せて、韓米同盟が台湾に触れられないように強硬な政策を注文した。孫副所長は論文で「韓国と米国が中国を狙った協力の日常化を試みることができないように、中国は適時に韓米に正確な信号を送り、必要な闘争措置を取り、中国を狙った韓米協力の費用(元手)を高めなければならない」と主張した。台湾問題に韓国政府が介入する場合、報復措置も辞さないという信号と解釈することができる。

そうした中で今月2日に開かれた韓米SCM共同声明に「台湾海峡」が含まれると、中国外交部は3日、「厳重な懸念を表わした」とし、抗議性の書面答弁書を韓国の通信社に送ってきた。

韓国は台湾と1949年1月に外交関係を樹立したが、92年8月に「一つの中国」原則を要求する中国と修交して台湾との公式外交関係を断った。台湾と韓国の昨年の経済交易額は343億ドル(約3兆9000億円)で台湾は韓国の交易対象5位となっている。



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