韓国の家計負債規模が主要37カ国のうち最も大きく、増加速度も最も速いことがわかった。家計負債規模が経済規模より大きい国は韓国が唯一だ。増加する家計負債が資産市場の崩壊につながる「パーフェクトストーム」が発生する可能性があるとの懸念まで出ている。
国際金融協会(IIF)が15日に発表した世界負債報告書によると、4-6月期基準で韓国の国内総生産(GDP)比の家計負債比率は104.2%で調査対象37カ国中最も高かった。香港が92.0%、英国が89.4%、米国が79.2%、タイが77.5%の順で続いた。
家計負債増加速度も韓国が1位だ。韓国の家計負債比率は昨年4-6月期の98.2%と比較して6.0ポイント高まった。香港の5.9ポイント、タイの4.8ポイント、ロシアの2.9ポイントなどと比較しても上昇幅が大きい。IIFは報告書で「世界の家計負債が上半期だけで1兆5000億ドル増え、調査対象国の3分の1でGDP比の家計負債比率が高まった」と明らかにした。
5年単位の増加速度で見ても韓国が圧倒的だ。金融委員会によると、4-6月期の韓国のGDP比の家計負債比率は2016年より16.9ポイント高まり、同じ期間の日本の6.6ポイント、英国の4.1ポイント、米国の1.7ポイントより高い。
米国の家計負債はむしろ減った。米連邦準備制度理事会(FRB)によると米国の4-6月期のGDP比の家計負債比率76%は昨年4-6月期の82%より下がり、新型コロナウイルス発生直前である2019年10-12月期の74%に近接した。
家計負債急増の最大の原因は住宅価格上昇だ。延世(ヨンセ)大学経済学科の成太胤(ソン・テユン)教授は「韓国の国の負債は規模より増加速度が問題だが、家計負債は規模と速度どちらも問題。政府の不動産政策失敗で住宅価格が急騰したのが主な理由」と指摘した。IIFも「家計負債の増加は世界の主要経済圏の住宅価格上昇と一致する」と説明した。
増加する家計負債は金融不安につながりかねない。まず借金をして家を買った人たちの利子負担が大きくなっている。家計負債急増を防ぐための金融当局による全方向の貸出規制により市場金利は上昇傾向だ。8月に続き韓国銀行が25日に追加利上げに出ると予想され上昇圧力も高まっている。
韓国銀行は9月に出した金融安定報告書で、基準金利が年内に追加で0.25%上がる場合、家計の年間利子負担規模は昨年末より5兆8000億ウォン増加すると試算した。借入者1人当たりの年間利子負担規模も昨年の271万ウォンから301万ウォンに増えるものと予想される。
西江(ソガン)大学経済大学院のキム・ヨンイク教授は「金融安定報告書によると韓国の家計は平均所得の36%を元利金償還に使っている。100万ウォン稼いだら36万ウォンを元利金返済に使っているという意味。金利が上がれば負担が大きくなって消費を減らし、これは景気低迷につながるほかない」と指摘した。
家計負債から始まった影響が資産市場のバブル崩壊につながるパーフェクトストームの懸念も大きくなっている。住宅価格と家計負債が高い状況でインフレ圧力が大きくなり金利引き上げ速度まで速くなると家計と金融市場に衝撃を及ぼす恐れがあるためだ。
キム教授は「これまで韓国の証券市場が上昇を維持できたのは低金利と景気回復のため。金利引き上げに原材料価格急騰とサプライチェーン大乱などで企業の利潤まで減れば株価急落など資産バブル崩壊が現実化しかねない」と話す。
金融当局は貸出規制などで家計負債増加速度を低くしようとしているが、専門家らは家計負債問題の根本解決策は住宅価格安定だと強調した。成教授は「金融当局の家計貸出総量規制で増加速度が一部鈍化しているが、貸出規制と金利引き上げは根本解決策になれない。不動産価格安定が(家計負債問題解決の)最優先」と強調した。
保険研究院のユン・ソンフン選任研究委員もこの日発表した「主要国の家計負債調整事例と示唆点」と題する報告書で、「経済協力開発機構(OECD)主要国の事例を見れば住宅価格の調整なく家計負債が安定したケースはない。住宅価格が安定してこそ家計負債のソフトランディングが可能だ」と診断した。
国際金融協会(IIF)が15日に発表した世界負債報告書によると、4-6月期基準で韓国の国内総生産(GDP)比の家計負債比率は104.2%で調査対象37カ国中最も高かった。香港が92.0%、英国が89.4%、米国が79.2%、タイが77.5%の順で続いた。
家計負債増加速度も韓国が1位だ。韓国の家計負債比率は昨年4-6月期の98.2%と比較して6.0ポイント高まった。香港の5.9ポイント、タイの4.8ポイント、ロシアの2.9ポイントなどと比較しても上昇幅が大きい。IIFは報告書で「世界の家計負債が上半期だけで1兆5000億ドル増え、調査対象国の3分の1でGDP比の家計負債比率が高まった」と明らかにした。
5年単位の増加速度で見ても韓国が圧倒的だ。金融委員会によると、4-6月期の韓国のGDP比の家計負債比率は2016年より16.9ポイント高まり、同じ期間の日本の6.6ポイント、英国の4.1ポイント、米国の1.7ポイントより高い。
米国の家計負債はむしろ減った。米連邦準備制度理事会(FRB)によると米国の4-6月期のGDP比の家計負債比率76%は昨年4-6月期の82%より下がり、新型コロナウイルス発生直前である2019年10-12月期の74%に近接した。
家計負債急増の最大の原因は住宅価格上昇だ。延世(ヨンセ)大学経済学科の成太胤(ソン・テユン)教授は「韓国の国の負債は規模より増加速度が問題だが、家計負債は規模と速度どちらも問題。政府の不動産政策失敗で住宅価格が急騰したのが主な理由」と指摘した。IIFも「家計負債の増加は世界の主要経済圏の住宅価格上昇と一致する」と説明した。
増加する家計負債は金融不安につながりかねない。まず借金をして家を買った人たちの利子負担が大きくなっている。家計負債急増を防ぐための金融当局による全方向の貸出規制により市場金利は上昇傾向だ。8月に続き韓国銀行が25日に追加利上げに出ると予想され上昇圧力も高まっている。
韓国銀行は9月に出した金融安定報告書で、基準金利が年内に追加で0.25%上がる場合、家計の年間利子負担規模は昨年末より5兆8000億ウォン増加すると試算した。借入者1人当たりの年間利子負担規模も昨年の271万ウォンから301万ウォンに増えるものと予想される。
西江(ソガン)大学経済大学院のキム・ヨンイク教授は「金融安定報告書によると韓国の家計は平均所得の36%を元利金償還に使っている。100万ウォン稼いだら36万ウォンを元利金返済に使っているという意味。金利が上がれば負担が大きくなって消費を減らし、これは景気低迷につながるほかない」と指摘した。
家計負債から始まった影響が資産市場のバブル崩壊につながるパーフェクトストームの懸念も大きくなっている。住宅価格と家計負債が高い状況でインフレ圧力が大きくなり金利引き上げ速度まで速くなると家計と金融市場に衝撃を及ぼす恐れがあるためだ。
キム教授は「これまで韓国の証券市場が上昇を維持できたのは低金利と景気回復のため。金利引き上げに原材料価格急騰とサプライチェーン大乱などで企業の利潤まで減れば株価急落など資産バブル崩壊が現実化しかねない」と話す。
金融当局は貸出規制などで家計負債増加速度を低くしようとしているが、専門家らは家計負債問題の根本解決策は住宅価格安定だと強調した。成教授は「金融当局の家計貸出総量規制で増加速度が一部鈍化しているが、貸出規制と金利引き上げは根本解決策になれない。不動産価格安定が(家計負債問題解決の)最優先」と強調した。
保険研究院のユン・ソンフン選任研究委員もこの日発表した「主要国の家計負債調整事例と示唆点」と題する報告書で、「経済協力開発機構(OECD)主要国の事例を見れば住宅価格の調整なく家計負債が安定したケースはない。住宅価格が安定してこそ家計負債のソフトランディングが可能だ」と診断した。
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