最近、米国西部の代表港ロサンゼルス(LA)沖には変わった風景がみられる。海上に巨大コンテナ船があちこちに浮かんでいる状況が海外メディアを通して世界に報道されている。貨物船は到着したものの港湾に入ってコンテナを降ろすことができず、大型船舶が海上で待つ「ボトルネック現象」だ。空母打撃群のように見えたりもする。
イエレン米財務長官は12日(以下、現地時間)、CBSのインタビューで「100隻近い船舶がLA港とロングビーチ港の沖で荷役を待っている」と伝えた。
これは新型コロナ感染拡大の影響による世界的な物流問題のためだ。新型コロナ大流行で萎縮していた物流需要が、景気回復と電子商取引の利用増加で急激に増加したが、突然増えた物流に海運と港湾が対応できず、大規模な滞船が発生しているのだ。
特に海上の物流はデルタ株拡大による港湾の閉鎖、スエズ運河の事故など悪材料が重なり、状況はさらに悪化した。港に集まったコンテナを積み出す船舶を確保するのも難しく、この夏にはコンテナ船の運賃が過去最高値が続いた。新型コロナによる米国内の労働力不足も物流問題を深刻化させた。
特に太平洋を渡ったコンテナ船が入ってくるロサンゼルス・ロングビーチ港は深刻なボトルネック現象で貨物を適時に処理できない状況だ。ここは米西岸で最も多くの貨物を処理する港湾で、全体輸入物流の40%を占める。サザンカリフォルニア海洋取引所によると、12日を基準に2港で停泊中の船舶は64隻で、80隻の船舶が接岸と荷役作業を待っている。合わせて140隻余りにもなる。
RBCキャピタルマーケッツのアナリストは最近の報告書で、ロサンゼルス港とロングビーチ港が世界主要港22港のうち荷役の時間が最も長くかかると指摘した。
米国企業は非常事態を迎えている。ウォールストリートジャーナル(WSJ)は「LOLサプライズ」という人形で有名な世界最大の玩具会社MGAエンターテインメントが「クリスマスシーズンを控えて中国で製作した自社製品がいつ米国に到着するのか心配している」と伝えた。ナイキ経営陣も最近のインタビューで「アジア工場から北米にコンテナを運ぶのに約80日かかるが、これは新型コロナ以前と比較して倍以上も長い」と話した。
◆動き出したバイデン大統領
物流状況が深刻になり、結局、米大統領が動き出した。13日(現地時間)のロイター通信などによると、バイデン大統領はこの日、ホワイトハウスで港湾指導部、国際港湾倉庫労働組合(ILWU)、商工会議所関係者とテレビ会議を開き、物流問題の解決策について議論した。会議にはウォルマート、フェデックス、ターゲットなど流通・物流企業の代表も参加した。外国企業では唯一、サムスン電子の崔景植(チェ・ギョンシク)北米総括も参加したと、ホワイトハウスは伝えた。ホワイトハウスは配布した説明書で「米国の家庭には少なくとも1台のサムスン製品がある」と説明した。
ホワイトハウスはこの日、官民協議を経てカリフォルニア州のロサンゼルス港を週7日・24時間稼働することにした、と明らかにした。ロングビーチ港は3週前から部分的な24時間運営に入った状態だ。また、ウォルマート、フェデックス、UPSなど大型流通・物流企業は運送速度を高めるため24時間運営に入ることにした。サムスン電子と大型ショッピングセンターを運営するホームデポやターゲットも物流問題の緩和に向けて勤務時間を延長することに同意した。ホワイトハウスはこれら6社の約束で週3500個のコンテナ荷役が追加で可能になると推算している。
◆バイデン大統領、物流問題会議後にサムスンにも言及
バイデン大統領は会議後、「これは24時間運営に入る全面的な約束であり、大きな第一歩」とし「しかしその他の民間分野も動き出さなければいけない」と述べた。続いてサムスンとホームデポ、ターゲットの措置にも触れ、「重大な進展」と評価した。そして「我々はここ米国でより多くの製品をつくることに投資する必要がある」と強調した。
ただ、24時間港湾稼働の現実性をめぐる論争は相変わらずだ。ワシントンポスト(WP)はこの日、ロングビーチ港湾関係者の発言を引用し、「ロングビーチ港の6カ所のコンテナターミナルのうち1カ所だけ月曜日から木曜日まで24時間運営されている」とし「ロサンゼルス港で24時間稼働するターミナルの数がどれほどになるかは分からない」と指摘した。
イエレン米財務長官は12日(以下、現地時間)、CBSのインタビューで「100隻近い船舶がLA港とロングビーチ港の沖で荷役を待っている」と伝えた。
これは新型コロナ感染拡大の影響による世界的な物流問題のためだ。新型コロナ大流行で萎縮していた物流需要が、景気回復と電子商取引の利用増加で急激に増加したが、突然増えた物流に海運と港湾が対応できず、大規模な滞船が発生しているのだ。
特に海上の物流はデルタ株拡大による港湾の閉鎖、スエズ運河の事故など悪材料が重なり、状況はさらに悪化した。港に集まったコンテナを積み出す船舶を確保するのも難しく、この夏にはコンテナ船の運賃が過去最高値が続いた。新型コロナによる米国内の労働力不足も物流問題を深刻化させた。
特に太平洋を渡ったコンテナ船が入ってくるロサンゼルス・ロングビーチ港は深刻なボトルネック現象で貨物を適時に処理できない状況だ。ここは米西岸で最も多くの貨物を処理する港湾で、全体輸入物流の40%を占める。サザンカリフォルニア海洋取引所によると、12日を基準に2港で停泊中の船舶は64隻で、80隻の船舶が接岸と荷役作業を待っている。合わせて140隻余りにもなる。
RBCキャピタルマーケッツのアナリストは最近の報告書で、ロサンゼルス港とロングビーチ港が世界主要港22港のうち荷役の時間が最も長くかかると指摘した。
米国企業は非常事態を迎えている。ウォールストリートジャーナル(WSJ)は「LOLサプライズ」という人形で有名な世界最大の玩具会社MGAエンターテインメントが「クリスマスシーズンを控えて中国で製作した自社製品がいつ米国に到着するのか心配している」と伝えた。ナイキ経営陣も最近のインタビューで「アジア工場から北米にコンテナを運ぶのに約80日かかるが、これは新型コロナ以前と比較して倍以上も長い」と話した。
◆動き出したバイデン大統領
物流状況が深刻になり、結局、米大統領が動き出した。13日(現地時間)のロイター通信などによると、バイデン大統領はこの日、ホワイトハウスで港湾指導部、国際港湾倉庫労働組合(ILWU)、商工会議所関係者とテレビ会議を開き、物流問題の解決策について議論した。会議にはウォルマート、フェデックス、ターゲットなど流通・物流企業の代表も参加した。外国企業では唯一、サムスン電子の崔景植(チェ・ギョンシク)北米総括も参加したと、ホワイトハウスは伝えた。ホワイトハウスは配布した説明書で「米国の家庭には少なくとも1台のサムスン製品がある」と説明した。
ホワイトハウスはこの日、官民協議を経てカリフォルニア州のロサンゼルス港を週7日・24時間稼働することにした、と明らかにした。ロングビーチ港は3週前から部分的な24時間運営に入った状態だ。また、ウォルマート、フェデックス、UPSなど大型流通・物流企業は運送速度を高めるため24時間運営に入ることにした。サムスン電子と大型ショッピングセンターを運営するホームデポやターゲットも物流問題の緩和に向けて勤務時間を延長することに同意した。ホワイトハウスはこれら6社の約束で週3500個のコンテナ荷役が追加で可能になると推算している。
◆バイデン大統領、物流問題会議後にサムスンにも言及
バイデン大統領は会議後、「これは24時間運営に入る全面的な約束であり、大きな第一歩」とし「しかしその他の民間分野も動き出さなければいけない」と述べた。続いてサムスンとホームデポ、ターゲットの措置にも触れ、「重大な進展」と評価した。そして「我々はここ米国でより多くの製品をつくることに投資する必要がある」と強調した。
ただ、24時間港湾稼働の現実性をめぐる論争は相変わらずだ。ワシントンポスト(WP)はこの日、ロングビーチ港湾関係者の発言を引用し、「ロングビーチ港の6カ所のコンテナターミナルのうち1カ所だけ月曜日から木曜日まで24時間運営されている」とし「ロサンゼルス港で24時間稼働するターミナルの数がどれほどになるかは分からない」と指摘した。
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