ハリウッド映画『トランスフォーマー4』(2014年)に登場した中国・北京のランドマークビル「盤古大観」の竜の頭が撤去中だ。盤古大観は2014年に米国に逃走した不動産富豪で盤古氏投資有限公司の大株主の郭文貴氏が建てた。2008年の北京五輪直前の竣工当時からデザインと価格、違法建築で議論の対象になった。
11日に訪れた近くのオリンピック公園では竜の宝珠に似せた建築物の玲瓏塔に大きな「D-116」の文字が見えた。来年2月4日に開幕する冬季五輪をカウントダウンする数字だ。すでにカーリング競技場への改造を終えた五輪水泳競技場「水立方」の西側180メートルの位置に盤古大観が見えた。上昇しようとする竜の形のビルが南北600メートルほどの長さに伸びていた。オフィスビルとマンション3棟、7つ星クラスの盤古ホテルが連なる超大型複合ビルだ。
北京四環路に面したオフィスビルの屋上では黄色いクレーン3台がせわしなく動いていた。高さ191.65メートルの頭頂部の撤去に向け設置された足場の横に解体された構造物が地上に下ろされていた。フェンス横に設置された歩道の鉄製ビームには「施工区域、快速通過、止まらないでください」という案内文が見えた。スーツ姿の警備員は歩行者を1人ずつ鋭い目つきで見守っていた。
竜の頭の撤去は先月22日に経済メディア中国経済週刊の報道で初めて知らされた。検閲当局は削除した。10日に上海メディアの外灘画報が再び報道した。ポータルサイトの網易に上がったニュースには12日午前まで8万4000件以上のコメントが付けられた。「(竜の頭は)少しも醜くない。独特で創意性があふれる」というコメントが「いいね」1万1580件で最も多かった。撤去反対論だ。「私に大胆な憶測がある。風水が理由か?」という反問も見られた。下には「風水ではない、『貴』のため」とし、郭文貴を撤去の本当の理由に挙げるコメントが付けられた。「関羽像撤去とは異なる曲調の同じ歌」として先月撤去された荊州市の超大型関羽像の「首」が切られたのと比較するコメントも見られた。海外のツイッターでは「指導者の言うことを聞かなければおまえの頭を切る。わかったか」という削除されたコメントのキャプチャー画面も出回っている。
盤古大観の竜の頭を撤去した理由としては風水説が優勢だ。北京の中心から天安門→紫禁城→景山→オリンピック公園へと続く中軸線のすぐ横に並んで建つ盤古大観の竜の頭が紫禁城と最高指導部の集団居住地である中南海を見下ろす形状のため撤去されたという説だ。ウィーチャットの周易解説アカウント「天易正観」は3月に、「中軸戦のように風水が極致に至る場所を支配しようとする人は利益どころか被害を受けるものだ」と解いた。彼は「周易の乾卦に『亢竜有悔』という話がある。極致を過ぎればすぐ下り坂」という解説を付け加えた。
盤古大観は7つ星級の盤古ホテルと高級マンションの価格でも知られた。2008年の分譲当時、盤古マンションは1平方メートル当たり6万5000元(120万円)で高価論議が起き、2015年には1平方メートル当たり16万元に急騰したと雑誌「外灘」が伝えた。
また、マンション3棟の屋上には中国伝統様式の家屋である四合院が12軒あり違法議論が起きた。2010年に北京規画委員会はこの四合院を違法と規定し、違法面積1万1297.67平方メートルを1平方メートル当たり3000元、総額3400万元の罰金を払った後に販売の代わりに賃貸許可証を取得したという。1棟当たりの賃貸料は月100万元台とされる。
郭文貴氏の盤古氏投資が紛争に包まれ盤古大観は何回も競売にかけられた。2018年8月にマンション3棟41戸を時価35億4000万元で裁判所が競売を進めたが、最終的に入札は流れた。2019年8月には竜の頭があるオフィスビル5号棟が国有企業の北京金隅グループに51億8700万元で落札された。竜の頭の撤去はオフィス棟賃貸会社の契約満了を待って北京冬季五輪開幕式を控え電撃的に始まった。
盤古大観の建築家、李祖原氏もやはり議論の人物だ。李祖原氏は台湾の「台北101」を作った。竹の節と古代貨幣、縁起物の雲をモチーフとした。中国の伝統文化要素を建物に融合させたことで有名だ。だが瀋陽の方円ビルの場合、穴あき銭を露骨に形象化し、みにくい建築デザインに選ばれた。
竜を形象化した盤古大観はオフィス棟の竜の頭だけでなく、連結された建物の地上層を66本の竜柱と66個の小さな竜の頭で装飾した。それぞれの竜の頭は50トンの花崗岩を伝統手工芸方式で彫刻したという。
最近中国で竜脈に触れた建物を撤去したのは盤古大観が初めてではない。2018年には陝西省西安市の秦嶺山脈で別荘乱開発事件が起きた。関連した役人1000人以上が調査され、違法別荘1200軒が撤去された。崑崙に根ざす中国の竜脈を傷つけたという理由だ。事件は中国中央テレビが43分の「秦嶺違法別荘清算」ドキュメンタリーとして制作して全国に放映し再発を防いだ。
11日に訪れた近くのオリンピック公園では竜の宝珠に似せた建築物の玲瓏塔に大きな「D-116」の文字が見えた。来年2月4日に開幕する冬季五輪をカウントダウンする数字だ。すでにカーリング競技場への改造を終えた五輪水泳競技場「水立方」の西側180メートルの位置に盤古大観が見えた。上昇しようとする竜の形のビルが南北600メートルほどの長さに伸びていた。オフィスビルとマンション3棟、7つ星クラスの盤古ホテルが連なる超大型複合ビルだ。
北京四環路に面したオフィスビルの屋上では黄色いクレーン3台がせわしなく動いていた。高さ191.65メートルの頭頂部の撤去に向け設置された足場の横に解体された構造物が地上に下ろされていた。フェンス横に設置された歩道の鉄製ビームには「施工区域、快速通過、止まらないでください」という案内文が見えた。スーツ姿の警備員は歩行者を1人ずつ鋭い目つきで見守っていた。
竜の頭の撤去は先月22日に経済メディア中国経済週刊の報道で初めて知らされた。検閲当局は削除した。10日に上海メディアの外灘画報が再び報道した。ポータルサイトの網易に上がったニュースには12日午前まで8万4000件以上のコメントが付けられた。「(竜の頭は)少しも醜くない。独特で創意性があふれる」というコメントが「いいね」1万1580件で最も多かった。撤去反対論だ。「私に大胆な憶測がある。風水が理由か?」という反問も見られた。下には「風水ではない、『貴』のため」とし、郭文貴を撤去の本当の理由に挙げるコメントが付けられた。「関羽像撤去とは異なる曲調の同じ歌」として先月撤去された荊州市の超大型関羽像の「首」が切られたのと比較するコメントも見られた。海外のツイッターでは「指導者の言うことを聞かなければおまえの頭を切る。わかったか」という削除されたコメントのキャプチャー画面も出回っている。
盤古大観の竜の頭を撤去した理由としては風水説が優勢だ。北京の中心から天安門→紫禁城→景山→オリンピック公園へと続く中軸線のすぐ横に並んで建つ盤古大観の竜の頭が紫禁城と最高指導部の集団居住地である中南海を見下ろす形状のため撤去されたという説だ。ウィーチャットの周易解説アカウント「天易正観」は3月に、「中軸戦のように風水が極致に至る場所を支配しようとする人は利益どころか被害を受けるものだ」と解いた。彼は「周易の乾卦に『亢竜有悔』という話がある。極致を過ぎればすぐ下り坂」という解説を付け加えた。
盤古大観は7つ星級の盤古ホテルと高級マンションの価格でも知られた。2008年の分譲当時、盤古マンションは1平方メートル当たり6万5000元(120万円)で高価論議が起き、2015年には1平方メートル当たり16万元に急騰したと雑誌「外灘」が伝えた。
また、マンション3棟の屋上には中国伝統様式の家屋である四合院が12軒あり違法議論が起きた。2010年に北京規画委員会はこの四合院を違法と規定し、違法面積1万1297.67平方メートルを1平方メートル当たり3000元、総額3400万元の罰金を払った後に販売の代わりに賃貸許可証を取得したという。1棟当たりの賃貸料は月100万元台とされる。
郭文貴氏の盤古氏投資が紛争に包まれ盤古大観は何回も競売にかけられた。2018年8月にマンション3棟41戸を時価35億4000万元で裁判所が競売を進めたが、最終的に入札は流れた。2019年8月には竜の頭があるオフィスビル5号棟が国有企業の北京金隅グループに51億8700万元で落札された。竜の頭の撤去はオフィス棟賃貸会社の契約満了を待って北京冬季五輪開幕式を控え電撃的に始まった。
盤古大観の建築家、李祖原氏もやはり議論の人物だ。李祖原氏は台湾の「台北101」を作った。竹の節と古代貨幣、縁起物の雲をモチーフとした。中国の伝統文化要素を建物に融合させたことで有名だ。だが瀋陽の方円ビルの場合、穴あき銭を露骨に形象化し、みにくい建築デザインに選ばれた。
竜を形象化した盤古大観はオフィス棟の竜の頭だけでなく、連結された建物の地上層を66本の竜柱と66個の小さな竜の頭で装飾した。それぞれの竜の頭は50トンの花崗岩を伝統手工芸方式で彫刻したという。
最近中国で竜脈に触れた建物を撤去したのは盤古大観が初めてではない。2018年には陝西省西安市の秦嶺山脈で別荘乱開発事件が起きた。関連した役人1000人以上が調査され、違法別荘1200軒が撤去された。崑崙に根ざす中国の竜脈を傷つけたという理由だ。事件は中国中央テレビが43分の「秦嶺違法別荘清算」ドキュメンタリーとして制作して全国に放映し再発を防いだ。
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