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「乳母国家」中国…「ゲームダメ、成績公開ダメ」事細かに干渉

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中国政府が国民の「乳母(Nanny)」を自任した。ゲームの時間制限に加え、学校の試験と私教育の禁止まで、国民の私生活にまで深く踏み込んで一挙手一投足に干渉し始めたのだ。習近平国家主席が掲げた「共同富裕」の旗印に合わせるためだ。

新華社通信によると、30日、ゲーム部門を統括する中国国家新聞出版総署は、若者のゲーム規制案を発表した。18歳未満は、月~木曜日のオンラインゲームをまったくできないというのが骨子だ。金~日曜日と休日も午後8~9時までの1時間だけゲームをすることができる。中国当局は3日、官営メディア経済参考報で「オンラインゲームは精神的アヘン」とし、ゲーム中毒解決のために声を上げた。

教育分野では、「学校の試験禁止」措置を導入した。この日、中国教育部は、小学校1~2年生は筆記テストが実施できないようにした。週間・月間単位のテストだけでなく、非定期テスト・制限時間練習など変則的な形式も禁止した。「小テスト」もできないということだ。


小学校高学年や中学生は試験を実施できるが、順位付けや成績公開をしてはならない。勉強のできる子だけ集めた優等クラスの編成も禁止した。児童・生徒に反復・懲罰的宿題を出してはいけないし、保護者に宿題のチェックなどを頼んではならない。これは、共産党中央弁公庁と国務院弁公庁が先月末、過度な宿題や私教育の負担を減らすと発表した「双減政策」の一環だ。当時、共産党は、学校の授業に関する私教育企業の活動と小・中学生の私教育を禁止した。このような強行策に年間1200億ドル(約13兆円)規模の中国の私教育市場は凍りついた。

中国が私教育とゲームの撤退を打ち出すのは、習主席が強調する「共同富裕」のためだ。富を公平に分かち合おうという「共同富裕」の視点において、私教育とゲームは最大の目の敵のような領域だ。

このような問題を解決するために、中国共産党が解決策として打ち出したのが「乳母国家(Nanny State)」戦略というのが英フィナンシャル・タイムズ紙(FT)の分析だ。乳母国家とは、乳母が子供の世話を見るように、国民の細かい部分まで干渉し、制御する国家という意味だ。公共秩序の維持のために細かい規制を実施したシンガポールが代表的な「乳母国家」だ。

FTは「(共同豊富)実現のために、中国が選んだのは規制」とし、「習主席と共産党は、産業全体を覆し、子供の教育やゲームなど、人民の私的な生活を規制するなど、(改革開放以降)40年間減らし続けてきた個人に対する干渉を再び増やしている」と評価した。

問題は、強力な規制戦略を選んだ中国の歩みが中国企業に大きな打撃を与えているという点だ。中国のコンサルティング会社プレナムのチョン・ルン・アナリストは、「中国は政治的に必要だと判断すれば、産業全体の環境を変えることを躊躇しない」と評価した。

既に撤退させられた私教育市場だけでなく、政府の政策の犠牲になった代表的な分野が不動産だ。中国最大の不動産企業・恒大グループの株価と社債の価格は6月から下落し、流動性の危機だ。

医薬・バイオ企業にもひどい霜が降りる可能性が高い。中国国務院が6月、薬価引き下げや医療システムの整備を主な政策目標として提示したためだ。ヘッジファンドの父・ジョージ・ソロス・ソロスファンドおよびオープン・ソサエティー会長はFTへの寄稿文で「習主席は市場がどのように動くのかを理解しないまま、企業を過度に規制している」とし「この措置が、中国経済の足を引っ張っている」と批判した。



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