来年大統領選と今年総選挙を控えた韓国と日本は関係改善よりも政治的利害得失を優先視し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の東京オリンピック(五輪)を契機とした訪日は結局失敗に終わった。両国の関係改善は次期政府に繰り越される可能性が高いという見通しが出てきている。
青瓦台(チョンワデ、大統領府)の朴洙賢(パク・スヒョン)国民疎通首席は19日午後、文大統領の訪日が失敗に終わったことについて「両側間の協議は相当な理解の接近はあったが、首脳会談の成果とするには依然として不十分で、その他の諸般の状況を総合的に考慮しこのように決めた」と明らかにした。「成果不十分」は首脳会談が開かれても両国間の葛藤懸案で進展した合意を導き出すのは難しいという意味だ。「その他の諸般の状況」は相馬弘尚駐韓総括公使の文大統領蔑視発言と解釈することができる。
結局、文大統領が日本に行かないことにした主な理由は「成果のない訪日」に対する負担だったことになるが、その渦中に妄言悪材料が出てきたことも少なくない影響を与えたとみられる。国内の反日感情を押し切って訪日を強く推し進めるためには葛藤懸案でそれだけの成果が担保されるべきだが、ここで満足するほどの結果は期待しにくいという判断が働いたといえる。
青瓦台関係者は「究極的な目標は関係復元だったが、まださらに議論が必要な状況のようだ」と話した。意見の隔たりを縮めはしたが充分ではなかったという趣旨だ。
事実、両国は今回の協議過程で葛藤懸案に対する意見の隔たりをなかなか埋めることができなかった。韓国は▼歴史問題▼日本の輸出規制▼福島原発汚染水放流--など3つの懸案のうち1つでも成果を出してこそ首脳会談をする意味があるという立場だった。特に輸出規制の場合、2019年11月に両国が対話を通じてこれを解除する方向で協議しようと合意したこともあり、トップ級ではこれよりも進展した合意が可能だという期待もあった。
だが、日本は強制徴用問題で韓国が適切な対応がなければ輸出規制も撤回するのは難しいという立場だった。韓国とは逆に、懸案を互いに連係して「結者解之(自分がしたことは自分で解決)」しろという形で韓国にボールを渡す様子だった。
また、韓国は最高位級の協議が行われる以上は首脳間の「度量が大きな決断」を通じて葛藤のもつれを断ち切ろうという「トップダウン」の立場だった反面、日本は実務ラインである程度の接点を形成した後で首脳が会うのが順序という「ボトムアップ」の立場だった。
両国の国内政治変数も相当な影響を及ぼした。文大統領にとって反日感情が変数だったとすると、菅義偉首相は東京五輪強行で触発された支持率下落という変数があった。16日、時事通信の調査で菅首相の支持率は29.3%で、主な報道機関調査では初めて20%台に落ちた。菅首相が対立懸案で韓国に譲歩するような姿を見せることは難しかったという観測が出てきた理由だ。
このため、今後の首脳会談開催の可能性も不透明になった。青瓦台関係者は「韓日関係の未来志向的発展のために、任期末までずっと日本と対話努力を続けていく考え」と明らかにした。菅首相は青瓦台発表の後、「日韓関係を健全な関係に戻すために、今後とも我が国の一貫した立場に基づいて、韓国側としっかり意思疎通を行っていきたいと思っている」と話した。韓国が先に解決策を提示しなければならないという「一貫した立場」に改めて言及した。
青瓦台(チョンワデ、大統領府)の朴洙賢(パク・スヒョン)国民疎通首席は19日午後、文大統領の訪日が失敗に終わったことについて「両側間の協議は相当な理解の接近はあったが、首脳会談の成果とするには依然として不十分で、その他の諸般の状況を総合的に考慮しこのように決めた」と明らかにした。「成果不十分」は首脳会談が開かれても両国間の葛藤懸案で進展した合意を導き出すのは難しいという意味だ。「その他の諸般の状況」は相馬弘尚駐韓総括公使の文大統領蔑視発言と解釈することができる。
結局、文大統領が日本に行かないことにした主な理由は「成果のない訪日」に対する負担だったことになるが、その渦中に妄言悪材料が出てきたことも少なくない影響を与えたとみられる。国内の反日感情を押し切って訪日を強く推し進めるためには葛藤懸案でそれだけの成果が担保されるべきだが、ここで満足するほどの結果は期待しにくいという判断が働いたといえる。
青瓦台関係者は「究極的な目標は関係復元だったが、まださらに議論が必要な状況のようだ」と話した。意見の隔たりを縮めはしたが充分ではなかったという趣旨だ。
事実、両国は今回の協議過程で葛藤懸案に対する意見の隔たりをなかなか埋めることができなかった。韓国は▼歴史問題▼日本の輸出規制▼福島原発汚染水放流--など3つの懸案のうち1つでも成果を出してこそ首脳会談をする意味があるという立場だった。特に輸出規制の場合、2019年11月に両国が対話を通じてこれを解除する方向で協議しようと合意したこともあり、トップ級ではこれよりも進展した合意が可能だという期待もあった。
だが、日本は強制徴用問題で韓国が適切な対応がなければ輸出規制も撤回するのは難しいという立場だった。韓国とは逆に、懸案を互いに連係して「結者解之(自分がしたことは自分で解決)」しろという形で韓国にボールを渡す様子だった。
また、韓国は最高位級の協議が行われる以上は首脳間の「度量が大きな決断」を通じて葛藤のもつれを断ち切ろうという「トップダウン」の立場だった反面、日本は実務ラインである程度の接点を形成した後で首脳が会うのが順序という「ボトムアップ」の立場だった。
両国の国内政治変数も相当な影響を及ぼした。文大統領にとって反日感情が変数だったとすると、菅義偉首相は東京五輪強行で触発された支持率下落という変数があった。16日、時事通信の調査で菅首相の支持率は29.3%で、主な報道機関調査では初めて20%台に落ちた。菅首相が対立懸案で韓国に譲歩するような姿を見せることは難しかったという観測が出てきた理由だ。
このため、今後の首脳会談開催の可能性も不透明になった。青瓦台関係者は「韓日関係の未来志向的発展のために、任期末までずっと日本と対話努力を続けていく考え」と明らかにした。菅首相は青瓦台発表の後、「日韓関係を健全な関係に戻すために、今後とも我が国の一貫した立場に基づいて、韓国側としっかり意思疎通を行っていきたいと思っている」と話した。韓国が先に解決策を提示しなければならないという「一貫した立場」に改めて言及した。
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