23日に開幕する東京五輪を契機に文在寅(ムン・ジェイン)大統領が日本を訪問するならば、最悪と評価される韓日関係を改善する「土壇場の逆転」にできるだろうか。隣国の慶事を祝う水準を超え政治的意味が大きい文大統領の訪日オプションをめぐり両国間のかけひきが行われる雰囲気だ。
毎日新聞は8日、「日本政府は、韓国の文在寅大統領が23日開幕の東京オリンピックに合わせて訪日する場合、菅義偉首相との会談を設定する検討に入った」と伝えた。日本が韓日首脳会談開催を検討することに対し「韓国側の求めに応じるもの」と表現した。文大統領が菅首相との首脳会談を条件に訪日を望んだという意味だ。
これまで日本メディアは文大統領が訪日の可能性を日本側に打診していると報道し続けてきた。韓国政府と日本政府はそのたびに正式に否定したが、それでもこうした報道が続くのは日本政府の暗黙的確認があるために可能なことだというのが外交界の観測だ。
報道するメディアが読売新聞、産経新聞、毎日新聞の順で変わるのも目を引く部分だ。読売新聞は先月15日、「平昌(ピョンチャン)五輪の際は、安倍首相(当時)が訪韓して開会式に参加し、文氏と会談した。韓国側は外交ルートを通じて『平昌のお礼として訪れたい』との文氏の意向を伝えている」と報道した。6日には産経新聞が「東京五輪に合わせて文在寅大統領が訪日する意向を伝えていたことが分かった。実現すれば、日韓首脳会談を行う意向だ」と報道した。
◇文大統領の訪日めぐる韓日の神経戦
これまでの日本メディアの報道を総合すると、「文大統領の訪日意志伝達→訪日契機に韓日首脳会談要請→日本側の検討」の順で関連議論が進められたように見える。
だが青瓦台(チョンワデ、大統領府)は異なる立場だ。日本側に文大統領の訪日意思を伝えたことはなく、ただ両国間の懸案を議論するための韓日首脳会談が合意されるならば訪日の可否を検討できるという形だ。青瓦台の朴洙賢(パク・スヒョン)国民疎通首席秘書官が7日にMBCラジオの番組に出演し、「日本政府関係者が(文大統領の訪日をめぐり)ふざけているということなのか」という質問に、「そのような考えを韓国国民もしないだろうかと考える」と答えたのもやはり同じ脈絡だ。
このようにどちらが先に希望したかをめぐり両国間の感情的争いまで広がる恐れがあるのにも文大統領が「訪日カード」を引っ込められないのは、実務協議だけでは解決しにくいほど韓日関係が悪化した現状を考慮したものと分析される。現在韓国外交部と日本外務省は実務レベルで局長級協議チャンネルを稼動しているが、強制徴用と慰安婦問題など過去史対立をはじめとする懸案に対しては平行線をたどっている。
関連議論に通じた外交消息筋は「青瓦台参謀陣の一部では『首脳会談を行うとしても現在では両国の立場の違いを解消し難い』という意見と『日本の明確な返答がない状態で訪日の意思を明らかにするのは過度な低姿勢と見えかねない』とい懸念があるのも事実。それでも文大統領が菅首相との直接対話と協議を通じて関係を改善すべきという意志が強い」と話した。
◇首脳会談開かれても「対立解消」はイバラの道
ただ文大統領と菅首相の初の首脳会談が行われるとしても、両国間の対立が解消できるかは未知数だ。まず日本が韓日首脳会談に対して「おもてなし」以上の意味を付与していない点が問題だ。
毎日新聞もやはり報道を通じ「菅首相は開会式前日の22日にも訪日する各国首脳級との会談を重ねる予定で、文大統領ともその一環での会談を想定している」という日本政府の雰囲気を伝えた。首脳会談が開かれるとしても過去史対立、輸出規制報復解消、福島汚染水放出問題など両国間の懸案が幅広く議論されるよりは、ホスト国として来客に安否を尋ねあいさつする水準の軽い会談になる可能性が大きいという意味だ。
◇日本「韓国が先に解決策提示すべき」
日本政府が過去史問題に対し「韓国が前向きな解決策を提示すべき」という立場を守っている点もやはり障害だ。五輪を契機に大統領が直接日本を訪問するのはそれだけでも象徴性が大きい外交的歩みだ。だが実務協議で進展が見られていない状況では首脳間の会談が行われるとしても懸案を解決するための劇的合意を期待するのは難しい。
これと関連し毎日新聞は「元徴用工や元慰安婦訴訟問題で具体的な解決策を示さない文政権に対し、日本政府の不信感は根強い。韓国側との調整がつかず文大統領が訪日自体を見送る可能性も残っている」と分析した。
毎日新聞は8日、「日本政府は、韓国の文在寅大統領が23日開幕の東京オリンピックに合わせて訪日する場合、菅義偉首相との会談を設定する検討に入った」と伝えた。日本が韓日首脳会談開催を検討することに対し「韓国側の求めに応じるもの」と表現した。文大統領が菅首相との首脳会談を条件に訪日を望んだという意味だ。
これまで日本メディアは文大統領が訪日の可能性を日本側に打診していると報道し続けてきた。韓国政府と日本政府はそのたびに正式に否定したが、それでもこうした報道が続くのは日本政府の暗黙的確認があるために可能なことだというのが外交界の観測だ。
報道するメディアが読売新聞、産経新聞、毎日新聞の順で変わるのも目を引く部分だ。読売新聞は先月15日、「平昌(ピョンチャン)五輪の際は、安倍首相(当時)が訪韓して開会式に参加し、文氏と会談した。韓国側は外交ルートを通じて『平昌のお礼として訪れたい』との文氏の意向を伝えている」と報道した。6日には産経新聞が「東京五輪に合わせて文在寅大統領が訪日する意向を伝えていたことが分かった。実現すれば、日韓首脳会談を行う意向だ」と報道した。
◇文大統領の訪日めぐる韓日の神経戦
これまでの日本メディアの報道を総合すると、「文大統領の訪日意志伝達→訪日契機に韓日首脳会談要請→日本側の検討」の順で関連議論が進められたように見える。
だが青瓦台(チョンワデ、大統領府)は異なる立場だ。日本側に文大統領の訪日意思を伝えたことはなく、ただ両国間の懸案を議論するための韓日首脳会談が合意されるならば訪日の可否を検討できるという形だ。青瓦台の朴洙賢(パク・スヒョン)国民疎通首席秘書官が7日にMBCラジオの番組に出演し、「日本政府関係者が(文大統領の訪日をめぐり)ふざけているということなのか」という質問に、「そのような考えを韓国国民もしないだろうかと考える」と答えたのもやはり同じ脈絡だ。
このようにどちらが先に希望したかをめぐり両国間の感情的争いまで広がる恐れがあるのにも文大統領が「訪日カード」を引っ込められないのは、実務協議だけでは解決しにくいほど韓日関係が悪化した現状を考慮したものと分析される。現在韓国外交部と日本外務省は実務レベルで局長級協議チャンネルを稼動しているが、強制徴用と慰安婦問題など過去史対立をはじめとする懸案に対しては平行線をたどっている。
関連議論に通じた外交消息筋は「青瓦台参謀陣の一部では『首脳会談を行うとしても現在では両国の立場の違いを解消し難い』という意見と『日本の明確な返答がない状態で訪日の意思を明らかにするのは過度な低姿勢と見えかねない』とい懸念があるのも事実。それでも文大統領が菅首相との直接対話と協議を通じて関係を改善すべきという意志が強い」と話した。
◇首脳会談開かれても「対立解消」はイバラの道
ただ文大統領と菅首相の初の首脳会談が行われるとしても、両国間の対立が解消できるかは未知数だ。まず日本が韓日首脳会談に対して「おもてなし」以上の意味を付与していない点が問題だ。
毎日新聞もやはり報道を通じ「菅首相は開会式前日の22日にも訪日する各国首脳級との会談を重ねる予定で、文大統領ともその一環での会談を想定している」という日本政府の雰囲気を伝えた。首脳会談が開かれるとしても過去史対立、輸出規制報復解消、福島汚染水放出問題など両国間の懸案が幅広く議論されるよりは、ホスト国として来客に安否を尋ねあいさつする水準の軽い会談になる可能性が大きいという意味だ。
◇日本「韓国が先に解決策提示すべき」
日本政府が過去史問題に対し「韓国が前向きな解決策を提示すべき」という立場を守っている点もやはり障害だ。五輪を契機に大統領が直接日本を訪問するのはそれだけでも象徴性が大きい外交的歩みだ。だが実務協議で進展が見られていない状況では首脳間の会談が行われるとしても懸案を解決するための劇的合意を期待するのは難しい。
これと関連し毎日新聞は「元徴用工や元慰安婦訴訟問題で具体的な解決策を示さない文政権に対し、日本政府の不信感は根強い。韓国側との調整がつかず文大統領が訪日自体を見送る可能性も残っている」と分析した。
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