ペ・ヨンデ/近現代史研究所長
韓国でも「文化取り締まり」が行われたことがある。筆者の記憶でも70~80年代に欧米で流行するロック音楽は禁止曲判定を受けたりした。風俗を害するという理由だった。最近北朝鮮がK-POPを禁止して掲げた理由と特に変わらないように見える。女性のスカートの長さと男性の髪の長さまで国でいちいち統制したりもした。70年代に禁止曲というレッテルが貼られた最も有名な歌がキム・ミンギの『朝露』だ。その歌が作られて今年で50周年とは感慨も新ただ。その歌を歌って民主化を叫んだ青春はもう50代後半から70代にさしかかる年齢になった。その既成世代に『朝露』は愛国歌(韓国国歌)に劣らない響きとして依然として近づいてくる。だがスタイルが全く違うヒップホップになじんだ20~30代に既成世代のような感じを強要することはできないだろう。強要して良いことでもない。20~30代には既成世代の耳にはあまり聞こえない彼らだけの「また別の朝露」が作られていると見なければならないようだ。
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