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文大統領が指示した「汚染水放出」提訴…法律的には可能だが勝訴楽観は難しく(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
(2)準備に1~2年…韓日関係の犠牲は不可避

「訴訟以外の利益」を狙う価値はあるという指摘も出ている。日本に対する交渉力を高めるために利用するという手だ。日本も汚染水問題が国際社会で取り上げられることは望んでいないので、別途の協議や交渉を通じて「事後、国際原子力機関(IAEA)検証団に韓国を必須的に参加させる」という確約を取り付ける対価として訴訟を提起しないか、中間で取り下げる選択肢も可能だということだ。

結局、このように法廷で持ち込んでも、外交的協議も併行しなければならないという声が出てくる背景には、国際司法システムの特性も作用している。専門家は「国際裁判所に事案を持ち込むのは単純な国内裁判所の手続きとは違う」とし「国際裁判は事前準備にすべてがかかっている」と口をそろえる。相当な期間が必要とされるということだ。青瓦台が検討する暫定措置だけをみても、要請のための準備だけに1年ほどは見込んでおかなければならないというのが一般的な見解だ。


また、韓日が法廷戦いだけに埋没すれば、外交的解決法を模索する余地は小さくなり、韓日関係において犠牲を甘受せざるをえなくなる点も懸念される。任期が1年しか残っていない文在寅(ムン・ジェイン)政府が、一歩間違えれば韓日関係を抜け出せない沼の底に突き落とした状態のまま、次期政府にバトンを渡す局面を迎えることになりかねないからだ。世宗(セジョン)研究所の陳昌洙(チン・チャンス)首席研究委員は「汚染水問題の国際海洋法裁判所提訴を契機に、慰安婦・強制徴用・独島(トクド、日本名・竹島)など他の問題にまで火の粉が飛ぶことになれば、韓日間の外交が失踪する恐れがある」と指摘した。

(3)専門家「日本と対立するよりも国際社会との連携を通じて解決を」

専門家は汚染水問題を韓日の二国間だけの問題に狭めて無条件で「法に従おう」とアプローチするよりは、関連国と共同で対応したり日本と現実的な協力方案を模索したりするべきだと助言する。

ソウル大学国際大学院の朴チョル熙(パク・チョルヒ)教授は「汚染水問題は国際公共財に影響を与える問題なので、他の国と共同で対応するほうが実効性が高い」とし「感情的な対応ではなく、もう少し冷静に広い見識を持ってアプローチするべき」と話した。

聖公会(ソンゴンフェ)大学日本学科の梁起豪(ヤン・ギホ)教授は「文在寅政府が韓日関係改善に方向を定めたのに、再び対立点を置くには負担が大きく、混乱だけを招くことになる」としながら「日本と汚染水処理技術の共同開発など、現実的かつ科学的な方案を講じなければならない」と助言した。


文大統領が指示した「汚染水放出」提訴…法律的には可能だが勝訴楽観は難しく(1)

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