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露、新ワクチンまでラブコール…韓国、新型コロナワクチン生産基地として脚光

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ロシア政府が開発した新たな新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)ワクチンを、韓国で委託生産する方案を推進中だ。

4日、製薬・バイオ業界によると、チュマコフ連邦科学研究所が、モスクワ・パートナーズ社(Moscow Partners Corporation、MPC)とコビバック(CoviVac)委託生産のための了解覚書(MOU)を締結した。

今回のMOUはチュマコフ連邦科学研究所がコビバックの委託生産(CMO)を依頼し、MPCが韓国でコビバックの製造(manufacturing)を担当するという内容だ。加えて、MPCに韓国をはじめとするASEAN(東南アジア諸国連合)のコビバックの独占的流通(distribution)の権限を付与するという内容がMOUに含まれているという。MOU締結によりMPCは、ワクチンの生産設備を備える韓国のバイオ企業と委託生産を協議することになる。 


これについてMPCは、「ロシア側とコビバックに関するMOUを締結したのは事実だが、具体的な契約条件と契約規模については開示できない」と説明した。

MPCは、ロシアのワクチンを専門的に生産するために韓国に設立された特別目的法人(SPC)だ。MPCとMOUを結んだチュマコフ連邦科学研究所は、ロシア政府の科学アカデミー(Russian Academy of Sciences)で免疫・生物学研究・開発を行う科学研究所だ。世界保健機関(WHO)に登録されたロシアのワクチン研究機関はチュマコフ連邦科学研究所が唯一だ。

◆AZ・スプートニクに続き、また韓国で委託生産

今回のMOU締結を契機に、韓国が新型コロナワクチンの主要生産拠点として浮上したという評価も出ている。実際、英アストラゼネカと米ノババックスはそれぞれ昨年7月と昨年8月に自社開発したワクチンをSKバイオサイエンス安東(アンドン)工場で生産する契約を締結した。また、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)はGC緑十字梧倉(オチャン)工場で5億ドーズ分のワクチン委託生産契約を結んだ。どのメーカーのワクチンを生産するかはまだ決まっていない。ロシアのワクチン・スプートニクVは韓国コーラスが春川(チュンチョン)工場で生産・輸出している。

両社が韓国生産を模索しているコビバックは、ロシア政府が先月20日(現地時間)に公式使用を承認した第3の新型コロナワクチンだ。志願者を対象に行われた臨床2相試験でコビバックは最高95%の免疫効果を示した。ロシア政府は、コビバックの臨床3相試験を最近承認し、3000人を対象に臨床3相試験を行う計画だ。ミハイル・ミシュスティン露首相は先月20日、「早ければ今月中旬から12万回分のコビバックワクチンを一般に流通(civilian circulation)する」と付け加えた。

ロシア政府は昨年8月に、ロシア国立感染症微生物センターが開発した新型コロナワクチン「スプートニクV」を世界で初めて承認した。昨年10月、ロシア国立ウイルス生命工学研究センターが開発した2番目の新型コロナワクチン(エピバック)を承認した。

スプートニクV・エピバックの承認時も、ロシア政府は国際的なワクチン開発の慣例を破り、臨床第2相試験直後にワクチンを承認し、安全性をめぐる論争が起こった。そんな中、スプートニクVの第3相試験結果が先月、権威ある国際学術誌「ランセット(The Lancet)」に掲載されたところ、スプートニクVの免疫効果は91%を超えるという内容が発表され、このワクチンの人気が世界的に高まっている。

◆コビバック、伝統的ワクチン製法で作られた不活性化ワクチン

3番目に開発されたコビバックワクチンは、伝統的なワクチン製法で製造した「不活性化」ワクチンだ。不活性化ワクチンとは、実際の新型コロナウイルスを培養して複製能力を調節した後、この新型コロナウイルスを人体に注入し、体内で抗体の形成を誘導するワクチンだ。

これに比べて、スプートニクVは、ウイルスベクター(宿主)方式の新型コロナワクチンだ。人体に無害なウイルスの鋳型(枠)に抗原を注入する方式のウイルスベクター方式ワクチンは、通常実際の新型コロナウイルスの原型を人体に注入する不活性化方式のワクチンよりも免疫効果がやや低いことが知られている。



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