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文大統領、徐々に軟化する対日メッセージ…注目集まる三一節の演説

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

文在寅大統領が昨年3月1日にソウルの培花女子高校で三一節の記念演説をしている。[写真 青瓦台写真記者団]

強硬→衝突→宥和→混沌。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政府の過去4年の対日関係の流れだ。文大統領はきょう、任期中4回目の三一節(独立運動記念日)の記念演説を行う。政府が自ら釘をさした司法府判決尊重と被害者中心主義原則の中で、「結者解之」(自分の過ちは自分で解決する)次元の任期内韓日関係回復は可能だろうか。専門家は最近、青瓦台(チョンワデ、大統領府)がさまざまな解決方法を日本に提示したが、結局日本政府および企業の資産現金化をしないという政治的決断がないなら、韓日関係の改善は次の政府の仕事になる可能性が高いと展望している。

◆「起」--「加害者が『終わった』と言うべきではない」


2017年7月に発足した韓日慰安婦合意検討TF(タスクフォース、作業部会)は同年12月、「合意は被害者中心主義に外れる」と発表した。文大統領はコメントを通じて「内容と手続きにはどれも重大な欠陥がある」とし「該当の合意によって慰安婦問題が解決されることはできない」と宣言した。

そして2018年、任期最初の三一節記念演説で、文大統領は慰安婦問題を「反倫理的人権犯罪行為」と規定して「加害者である日本政府が『終わった』と言うべきではない」と話した。

日本は直ちに反発した。菅義偉当時官房長官は「(2015年の)日韓合意に反するものだ。全く受け入れられず極めて遺憾だ」と明らかにしたが、韓国政府の「強硬ドライブ」は続いた。文大統領は慰安婦をたたえる日には「(慰安婦被害は)両国間の外交的解法で解決される問題ではない。日本が深く反省して初めて解決できる問題」と断言した。

2018年の「仕上げ」は10月の大法院(最高裁)強制徴用関連判決だった。日本戦犯企業が徴用被害者に賠償しなければならないという判決に、日本は韓日協定を否定するものだと反発し、韓日葛藤は固定化局面に入り込んだ。

◆「承」--「二度と日本に負けない」

日本は輸出規制措置で報復した。2019年7月、半導体部品素材などの韓国輸出を禁止し、8月には輸出管理優待対象である「ホワイトリスト」から韓国を排除した。これに対して文大統領は緊急国務会議(8月2日)を招集して「二度と日本に負けない」としながら「今後起きる事態の責任も全面的に日本政府にある」とし、「強対強」の対峙を予告した。

ただ、直後の光復節(解放記念日)の祝辞で文大統領は「過去の省察は過去を踏んで未来に進む」としながら、やや穏健な立場を示した。韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了決定日(8月22日)を1週間後に控え、日本の態度変化を期待してメッセージを管理したのだ。だが日本は冷淡で、韓国政府はGSOMIA終了を宣言した。青瓦台の核心関係者は「日本の無反応などは満杯になったガラスのコップに最後の一滴を落とした」と説明した。

2020年に入ってからも反転はなかった。文大統領は慰安婦をたたえる日のメッセージで「政府はおばあさん方が『もういい』と言うまで解決方法を探す」としながら、被害者中心主義が最も重要な原則であることを再確認した。光復節の祝辞では「(徴用関連の)大法院判決は大韓民国領土内で最高の法的権威と執行力を持つ」と明らかにした。最高裁判決の「執行力」を強調したのは、日本企業の国内資産を現金化することも可能だという意味だと日本が受け入れるには充分だった。

◆「転」--「外交的解法を探すことがさらに優先」

こうした流れに変化が見え始めたのは昨年末。11月に朴智元(パク・ジウォン)国家情報院長と金振杓(キム・ジンピョ)韓日議員連盟会長がわずか3日間隔で相次いで菅義偉首相に会って協力メッセージを伝えた。東京オリンピック(五輪)を、膠着状態に陥った北朝鮮問題進展の契機にしようとする文大統領の意中を反映した宥和の歩みだった。

だが今年1月、ソウル中央地方法院(地裁)が、日本政府が慰安婦被害者に賠償するよう命じる判決を下して再び分岐点を迎えた。文大統領は1月の新年記者会見で宥和的メッセージを述べて状況管理に努めた。

判決に対して「困惑している」と述べ、一貫して内容・手続き上の欠陥を指摘してきた慰安婦合意に対して「政府の公式的合意だったことを認める」と話した。また「現金化などは望ましくなく、外交的な解決方法を探すことがさらに優先」としながら180度変化した立場を出した。

◆「結」--今回の三一節メッセージは?

ソウル大学国際大学院の朴チョル熙(パク・チョルヒ)教授は「慰安婦合意に対する文在寅政府の立場は破棄と尊重を行き来して、事実上、自己否定に近い姿を見せた」とし「関係改善のためには韓国が韓日関係の復元を望むという真意が入ったメッセージを正確に伝えなければならない」と話した。

聖公会(ソンゴンフェ)大学の梁起豪(ヤン・ギホ)教授は「韓国は司法府判断尊重、被害者同意という原則を守りながらも日本の信頼を回復しなければならないという三重苦を抱えている」とし「まず国内議論を通じて自主的な解決方法を導き出し、これを元に日本に提案するというような責任感ある態度を示差なくてはならない」と提案した。



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