韓国で２６日からコロナワクチンの接種が始まり、文在寅（ムン・ジェイン）大統領の接種が２１日政界で論議の的になっている。

アストラゼネカのワクチンの１回目の接種対象は療養病院と療養施設の満６５歳未満の入所者および従事者だ。６８歳である文大統領は１回目の接種対象に含まれない。だが、アストラゼネカのワクチンに対する不信論が台頭し、海外では国家首脳が率先してワクチンの接種に出た場合が多かったので野党では「文大統領が模範を見せよ」と圧力をかけている。

これを受け、共に民主党議員はこの日、フェイスブックに「（大統領が）先に打てば、国民より特別優遇を受けたと主張し、事故でも起きればうれしく思うのではないか」とし、「国家首脳が実験対象なのか。国家首脳は健康と日程が国家機密であり、保安事項」と話した。


野党では直ちに反論した。国民の力のソウル市長予備候補であるチョ・ウンヒ瑞草（ソチョ）区庁長はフェイスブックに「チョン・チョンレ議員は文大統領の殉葬組になろうと決意したのか」と批判した。チョ区庁長は「他の国の首脳は嘲弄の種になりたくて率先してワクチンを打っただろうか」とした。

これに先立って、ジョー・バイデン米大統領は当選者身分だった昨年１２月ワクチンを接種し、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とインドネシアのジョコ・ウィドド大統領は自国内で「第１号接種」を自任した。英国のエリザベス２世女王（９４歳）と夫フィリップ王配（９９歳）も先月、ワクチン接種事実をメディアに公開した。

一方、クォン・ドクチョル保健福祉部長官はこの日、メディアインタビューで「療養病院などに従事する方や患者の中で（ワクチンを）打つと言った方が９４％水準」とし「高位公職者が先に接種するとすれば、公正の問題、すなわち順番を守らない問題などにつながりかねない」とした。