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【コラム】「イワシ1グラム、バナナ6個」…痛烈な比較が原発怪談を鎮圧した(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆BSE・THAAD事態の学習効果

3つの理由に共通するキーワードは「学習効果」だ。非理性的な扇動の前で科学的・合理的な談論が無力になった経験が反面教師として作用した。BSE事態当時、理性的で科学的な討論は「脳がスカスカ」という言葉の前で無力化した。THAAD当時に出てきた「電磁波で熟したマクワウリ」も同じだった。空洞になった脳のイメージはリスク確率計算を無意味にした。電磁波を受けて育ったマクワウリと人体のイメージの前で、レーダーの角度や離隔距離を問いただしてもどうにもならなかった。

「イワシ1グラム、バナナ6個」は、感性的プロパガンダに対抗して科学陣営が久しぶりに放った「カウンターパンチ」といえる。単純なイメージでなくファクトと感性を結合した強烈な「コピー」だった。慶煕大原子力工学科のチョン・ボムジン教授は「一般の人たちに日常生活の放射線被爆量と比較できるようにした効果的な比喩であり、原発危険性を誇張する勢力には衝撃を与えた一撃」と評価した。


目を引くのは専門的な科学知識を大衆に伝える方式だ。「正確に」は当然だが、それだけでは不足する。フェイクニュースが幅を利かせる「脱真実」時代、事実と知識を伝える効果的な方式は理性と科学陣営の悩みだ。真実と嘘の境界があいまいになっている。複雑な数値と概念の体系である科学が政治と結びつけば、その危険性はさらに高まる。真実を守ろうとする科学界が大衆と呼吸する効果的な方法を見いださなければならない理由だ。知らなければだまされる。

イ・ヒョンサン/中央日報コラムニスト


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