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1600万ウォンのロレックスが品切れ? 最近の韓国でなぜブランド品がよく売れるのか(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ロレックスの人気モデル「デイトジャスト」の時計。1612万ウォン(約151万円)で公式に販売されている。[写真 ロレックスホームページ キャプチャー]

「ロレックスのショップでは空気だけを売っている」。

最近、スイスの名品時計ロレックスをショップで購入するのが難しくなって広く知られるようになった言葉だ。午前11時にデパート内各店舗がオープンする前から数十人が列に並んでいるのは日常茶飯事で、なんとかショップに入っても人気モデルは陳列と同時に売れるため実際に手にとって見ることができるのは2~3点だけだ。このすべてのことを経験した60代のパクさんは「息子の結婚記念品用だからといくらお願いをしてみてもダメだった。結局諦めて息子に『お前がなんとかして買え』といってお金をやった」と話した。

1日、業界によると、ロレックスで最も人気のある製品は「デイトジャスト」スチールモデルで、小売価格が1600万ウォン(約150万円)程度だ。ジョー・バイデン米国大統領が就任式の時につけていたモデルだ。驚くことに、同じモデル(白ダイヤル)の中古相場は現在小売価格の倍以上である3300万ウォンまで上昇している。名品時計業界関係者は「希少性マーケティングをしようとわざわざ生産を少なくしたのではないかと言われるが、そうではない」とし「1500万ウォンを越える人気モデルAは世界的に物量が80万本程度で少ないわけではない。ただ手に入れようとする人が多いだけ」と話した。


◆海外ブランド品「一人勝ち」

新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)が襲ってから1年、名品市場は活況だ。ロッテ百貨店仁川(インチョン)ターミナル店の場合、昨年ボッテガ・ヴェネタやバレンシアガ・IWC・サンローランなど、15の海外名品ブランドを入店させて名品売上が40%も増加し、そのおかげでデパート全体の売上も1.8%増となった。現代百貨店板橋(パンギョ)店、ギャラリア名品館、新世界百貨店センタムシティ店および江南(カンナム)店なども同じ理由で売上が前年比5~9%増えた。外出自制などの余波で、昨年デパート業界の売上が9.8%逆成長したこととは明らかに対照的だ。

◆アジア「名品販売」で1位に

ところが世界名品市場はコロナでかなり深刻な打撃を受けた。

グローバルコンサルティング企業ベイン・アンド・カンパニーによると、昨年ファッション・雑貨・宝石など個人名品世界市場規模は2170億ユーロ(約27兆5000億円)で前年(2810億ユーロ)比23%のマイナス成長だった。調査を始めた1996年以来、最も大きな減少幅だった。コロナの衝撃波は名品市場の様相も変えた。欧州と米国を抜いて初めてアジアがトップに立った。昨年、名品販売に占める比率は中国(本土)が20%、日本を除くアジアが13%で、全体の3分の1に達した。反面、2019年31%を占めた欧州は26%に、米州地域も30%から28%に減った。

ベイン・アンド・カンパニーは「日本は消費が減り、香港とマカオは最も良くない。反面、韓国の消費者は名品消費に強い欲求(strong appetite)を示した」と分析した。中国と韓国が「アジア名品崛起」を導いたといえる。名品ブランド企業の重役であるBさんは「昨年韓国でエルメス・シャネルなど最上位圏ブランドは前年対30~40%、その下のブランドは10~20%程度売上が増加したと集計される」とし「最上位圏ブランドの場合、待機需要まで含めると70~80%以上増え、名品内でも貧益貧・富益富(貧しい者はますます貧しく、富める者はますます富む)現象がはっきりしている」と話した。


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