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韓国、自動車・携帯電話・有機ELすべて輸出の崖…「苦難の行軍」が始まった

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

現代車蔚山第1工場コナ生産ライン。[写真 現代自動車]

韓国では新型コロナ発の「輸出の崖」が産業現場のあちこちで現実になっている。新型コロナウイルスの影響で国際貿易が凍りつき、すでに4月の輸出は前年比24.3%急減し、当然視されていた貿易黒字は99カ月ぶりに赤字に転落した。

3日の業界と産業通商資源部によると、4月の米国自動車販売は急減した。米国は世界の自動車市場のバロメーターだ。韓国自動車業界も「苦難の行軍」が始まったとの分析が出ている。現代・起亜自動車の場合、競合企業より販売減少幅が小さいということはそれなりに慰めだ。

世界の自動車ブランドの米国販売台数集計を総合した結果、現代自動車グループは4月の米国市場販売が38.7%減少した。他国に比べ遅く移動制限と生産中断に入った米国の実体経済への打撃が本格化したのだ。


3月の販売台数で比較的打撃が小さかった現代自動車グループも販売の崖を迎えた。現代自動車が前年同期比38.7%、起亜自動車が38.3%減少した。現代自動車グループの高級車ブランドであるジェネシスも49.8%販売が減った。先月には現代自動車が11.3%減、起亜自動車が1.0%増など比較的善戦した。

競合企業の減少幅はもっと大きかった。米国最大の自動車メーカーであるゼネラルモーターズ(GM)は先月の販売台数が46.7%減った。フォードとフィアット・クライスラーもそれぞれ46.9%販売が減った。文字通り半減した格好だ。

米国市場で強気を見せてきた日系自動車メーカーの不振はさらに深刻だ。トヨタとホンダは4月に米国市場で販売が54%減少した。日産は63%減少という衝撃的な成績表を受け取った。

米国の自動車業界は4月の新車販売が62万台にとどまったものと集計された。金融危機当時の2009年4月の65万5000台よりも少ない数値だ。米経済放送CNBCは「1980年に新車販売集計が始まってから最も低い月間販売数」と報道した。市場調査機関IHSマーケットは最近の報告書で今年の世界の乗用車生産は前年比22%減少の6960万台にとどまると予想した。

サムスン電子のスマートフォンのうち最上級製品であるギャラクシーS20も米国市場で振るわない成績を収めたと分析された。先月6日の正式発売後から1度も週20万台以上の販売に達していないものと集計された。新型コロナウイルス以外に第5世代(5G)スマートフォンに対する米国の消費者の低い需要がS20の不振に影響を及ぼした。相対的に高い価格も販売不振のひとつの要因と指摘される。

米ITメディアのフォーンアリーナなどは最近市場調査会社エムサイエンスを引用して「ギャラクシーS9とS10は発売後2週目にそれぞれ50万台と40万台売れたが、S20は米国発売から7週間で1度も20万台以上売れたことがない」と報道した。前作の半分に満たない水準だ。

韓国ディスプレー産業の砦である有機EL輸出も4月は急減した。有機ELは中国の攻勢に押されて手放した液晶パネルに代わりディスプレー強国の自尊心を継続する「希望」だった。韓国のディスプレー業界の4-6月期実績も厳しい状況になった。

4月の有機ELパネル輸出は5億3600万ドルで、前年同月比25.2%減少した。2016年6月の5億2500万ドル以降で最も少ない。新型コロナウイルスの影響で有機ELが搭載されるスマートフォンとテレビの生産と需要が大きく減少したことが原因と分析される。韓国半導体ディスプレー技術学会のパク・ジェグン会長は、「ディスプレーは通常1~2週間前に注文を受けて組み立て・生産をするためパネル需要減少の影響がすぐに現れる」と説明した。

仁荷大学国際通商学科のチョン・インギョ教授は「輸出不振はこれからが始まり。今後韓国経済の対外信任度を後押しする経常収支悪化も避けられない」と話した。



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