昨年、韓国忠清南道(チュンチョンナムド)で韓国品種の稲の収穫が行われている[写真 忠清南道農業技術院]
しかし韓国がCPTPPに加入すればコメ市場開放圧力が強まる可能性がある。韓国農林畜産食品部によると、FTAに敏感な国産農産物品目にはコメのほか、トウガラシ、ニンニク、タマネギ、リンゴなどが挙げられる。CPTPP参加を進める場合、核心交渉対象品目となる可能性が高い。トウガラシやニンニクなどはCPTPP加盟国すべてが韓国とすでにFTAを結んでいるが、コメは米国の関心事という点で市場開放圧力が予想される。
米国は2015年、韓国のCPTPP(当時はTPP)参加に関連し、暗黙的にコメ市場の追加開放を要求している。現行513%の関税率を引き下げるか、米国が輸出するコメに対して例外的に低い関税率を適用してほしいと伝えてきた。
韓国農業新聞は9日、「CPTPP加入は農業抹殺政策」と題した社説で「WTO発展途上国地位の放棄、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)、CPTPPと、毎年1件ずつ開放の門戸が開かれているが、この過程で農民といかなる議論もなかった」とし「CPTPPは文在寅政権に入って続いた開放化政策の決定版になるのは明らかだ」と主張した。
一方、日本政府は8日、文在寅大統領がCPTPP加入の意向を表したことについて歓迎の立場を明らかにしながらも、高いレベルを満たす用意ができているかを見極める必要があると述べた。
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