韓国政府が韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了を一日前にした21日、国家安全保障会議(NSC)常任会議を開いて事実上終了強行の方針を決めたことが分かった。この日、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官も「日本の態度変化がない限りGSOMIAは明日終了する」と話した。ただし、韓日米間の水面下での接触が続いているため、GSOMIAの終了時点(23日0時)まで残り一日の間最後の折り合いに全力を尽くして破局だけは防いでほしいという気持ちが切実だ。しかし、韓国政府がすでに日本政府にGSOMIA終了の方針を通知したうえに、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が『国民との対話』で「GSOMIAが終了する場合があっても日本と安保上協力していくだろう」とし、「『ポストGSOMIA』を暗示した情況を考えると、終了決定が突然覆される可能性が大きくないようだ。それなら韓国政府はGSOMIAの終了時に予想される軍事・外交的な危機を解消する案を立てて「GSOMIAのない韓国」に備えなければならない。
最大の懸念は米国との関係悪化だ。中国と「貿易戦争」を繰り広げている米国はGSOMIAを韓米同盟に対する韓国政府の意志を判断するバロメーターと見なしている。そのため、マーク・エスパー国防長官をはじめ、合同参謀議長やインド・太平洋司令官、国務省東アジア太平洋次官補などが相次ぎ訪韓してGSOMIAの維持を促した。米上院でもジム・リッシュ(共和)外交委院長が「韓日間亀裂は敵国に力を与えるだけ」としながらGSOMIA終了の取り消し要求する決議案を代表発議した。
このように米国が前例なく精魂を込めたにもかかわらず韓国政府が終了を押し切る場合、ワシントン官民は「韓国が直接的に米国の要求を断った」という裏切りの中で「韓国が韓米同盟から離脱して中国に密着している」という「中国傾斜論」が広まる恐れがある。
直ちに21日にワシントンから在韓米軍4000人縮小説が流れ出たことをみると、米国は今後在韓米軍縮小の検討を本格化し、対中けん制の意味合いが強いミサイル防御体系(MD)の参加を圧迫するなど韓国の同盟からの「離脱」に対して報復とけん制に出る可能性がある。通商でも自動車の輸入拡大を要求し、南北関係にもブレーキをかける可能性も排除できない。
GSOMIAの終了によって北朝鮮に対する安保に穴が開くことも懸念される。韓国政府は2016年GSOMIAの発効以前にも安保には問題がなかったと主張しているが、北朝鮮の核・ミサイル威嚇が3年前とは比べものにならないほど大きくなった現実を見逃したことだ。情報当局の推算によると、北朝鮮の核弾頭は少なくとも60個に達し、2000キロメートル以上飛行する潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の試験発射も成功して米本土に直接ミサイルの攻撃に出ることができるものとみられる。このような状況で北朝鮮のミサイルの性能を立体的に把握するには韓日の情報交流は欠かせない。米国も両同盟国の総合的な情報に基づいて韓日米軍事協力の構図を描いてきた。だが、GSOMIAが破棄されれば韓日間情報交換は途切れ、米国も韓日両国からそれぞれ情報を受けて合わせる作業の負担が大きい。韓米の対北安保網に少なくない穴をあけられるわけだ。
安保リスクが激しくなれば韓国経済の信頼も揺れるのが火を見るよりも明らかだ。韓国政府はこのすべての問題点を総合的に把握し、効率的な対応策をたてなければならない。もちろん、最善はGSOMIA終了の撤回だ。それが難しければGSOMIAの枠組みは残して情報交流だけを停止する案を検討する必要がある。
最大の懸念は米国との関係悪化だ。中国と「貿易戦争」を繰り広げている米国はGSOMIAを韓米同盟に対する韓国政府の意志を判断するバロメーターと見なしている。そのため、マーク・エスパー国防長官をはじめ、合同参謀議長やインド・太平洋司令官、国務省東アジア太平洋次官補などが相次ぎ訪韓してGSOMIAの維持を促した。米上院でもジム・リッシュ(共和)外交委院長が「韓日間亀裂は敵国に力を与えるだけ」としながらGSOMIA終了の取り消し要求する決議案を代表発議した。
このように米国が前例なく精魂を込めたにもかかわらず韓国政府が終了を押し切る場合、ワシントン官民は「韓国が直接的に米国の要求を断った」という裏切りの中で「韓国が韓米同盟から離脱して中国に密着している」という「中国傾斜論」が広まる恐れがある。
直ちに21日にワシントンから在韓米軍4000人縮小説が流れ出たことをみると、米国は今後在韓米軍縮小の検討を本格化し、対中けん制の意味合いが強いミサイル防御体系(MD)の参加を圧迫するなど韓国の同盟からの「離脱」に対して報復とけん制に出る可能性がある。通商でも自動車の輸入拡大を要求し、南北関係にもブレーキをかける可能性も排除できない。
GSOMIAの終了によって北朝鮮に対する安保に穴が開くことも懸念される。韓国政府は2016年GSOMIAの発効以前にも安保には問題がなかったと主張しているが、北朝鮮の核・ミサイル威嚇が3年前とは比べものにならないほど大きくなった現実を見逃したことだ。情報当局の推算によると、北朝鮮の核弾頭は少なくとも60個に達し、2000キロメートル以上飛行する潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の試験発射も成功して米本土に直接ミサイルの攻撃に出ることができるものとみられる。このような状況で北朝鮮のミサイルの性能を立体的に把握するには韓日の情報交流は欠かせない。米国も両同盟国の総合的な情報に基づいて韓日米軍事協力の構図を描いてきた。だが、GSOMIAが破棄されれば韓日間情報交換は途切れ、米国も韓日両国からそれぞれ情報を受けて合わせる作業の負担が大きい。韓米の対北安保網に少なくない穴をあけられるわけだ。
安保リスクが激しくなれば韓国経済の信頼も揺れるのが火を見るよりも明らかだ。韓国政府はこのすべての問題点を総合的に把握し、効率的な対応策をたてなければならない。もちろん、最善はGSOMIA終了の撤回だ。それが難しければGSOMIAの枠組みは残して情報交流だけを停止する案を検討する必要がある。
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