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【コラム】コーナーストーン、韓国の人工衛星産業

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中にいる時はよく分からない。その存在の重みを。外に出てみると初めて分かる。家族、恋人、国の話だけではない。急変する世の中を渡り歩く韓国企業もそうだ。

人類の月着陸50周年を迎え、米ワシントンで開催されている「2019国際宇宙大会(IAC)」に来ているが、母国から目につく報道資料を一つ受けた。30日に「KAIST(韓国科学技術院)人工衛星研究所創立30周年記念式」が開かれるという内容だ。記念式には韓国初の国籍衛星「ウリビョル1号」の父と呼ばれる故崔順達(チェ・スンダル)元逓信部長官の家族も出席する。

崔元長官は米スタンフォード大で電子工学を専攻し、JPL研究所で宇宙船通信装置研究委員を務めた。その後、宇宙産業の不毛地だった韓国のKAIST(韓国科学技術院)に1989年に来て人工衛星研究所を設立し、宇宙分野の人材養成と衛星技術伝授のために当時の学部生を英国のサリー大学に派遣した。韓国の人工衛星研究はこのように一人の先覚者から始まった。


21日に開幕したワシントン国際宇宙大会の韓国航空宇宙研究院展示ブースにある「セトレックアイ」は、当時英国に留学したKAIST(韓国科学技術院)の学生が創業した人工衛星製作企業だ。最近の言葉で言えば技術革新型研究所企業の創業だが、当時は国家の政策・制度的支援もなかった時期だ。

こうして雑草のように始まったセトレックアイは現在、東南アジアと中東の多くの国に人工衛星を輸出し、技術まで伝授する堂々たるグローバル企業に成長した。まだ年間売上高が460億ウォン(約43億円)にすぎない中小企業レベルだが、10%以上の純益を出し、外国からの受注額も1000億ウォンを超えるほど内容が充実している。数少ない韓国の宇宙企業のうち事実上唯一、輸出実績を持つ。

ルクセンブルクのような小国も宇宙庁を設立し、これを中心に世界と宇宙政策協力をする時代に、「まだ我々は時期尚早…」と消極的な姿を見せる韓国政府の下で生み出した実績だ。捨てられた石から礎石に変身した貴重な我々の宇宙企業だ。

チェ・ジュンホ/科学&未来チーム長



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