2016年12月、慰安婦被害者・遺族20人が日本政府に対してソウル中央地方法院に提起した損害賠償訴訟の弁論期日が翌月13日に決まった。提訴から3年ぶりに裁判が本格的に始まったもので、「強制徴用裁判」第2ラウンドが開かれたという見方が出ている。
今回の裁判は昨年10月大法院の強制徴用判決以降、急進展した。被害者の故金福童(キム・ボクドン)さんらが2016年末に日本政府を相手に1人当たり約1億ウォン(約918万円)ずつ30億ウォンの損害賠償を請求し、日本政府は訴訟書類を受け付けない形で裁判を遅延させてきた。
これに対し、裁判所は今年5月、裁判所の掲示板公示方式の公示送達を試み、日本側に書類が到達したものとみて裁判を開始した。続いて今月10日、裁判日程を同じ方式で通知した後、11月13日に開くと公示した。しかし、日本政府側が弁論に出席する可能性は低く、欠席裁判になる展望だ。これと別に、ソウル中央地方法院で進められている慰安婦被害者12人の訴訟まで加えると全体訴訟の金額は42億ウォンほどになる。
慰安婦損害賠償訴訟は日帝強占期における歴史事件という点で、強制徴用訴訟と似ているがもっと複雑だ。慰安婦問題は韓国政府が1965年請求権協定で個人の請求権が消滅しなかったと明らかにした3種類の事案(▼慰安婦問題▼サハリン同胞▼原爆被害)に該当する。請求権協定などで賠償・補償がすでに行われたかどうか争点だった強制徴用判決とは異なる点だ。
また、今回の訴訟は韓国の裁判所に外国の政府を相手に出したもので、訴訟の対象になりえるかどうかも争点だ。
2004年「国及びその財産の裁判権からの免除に関する国際連合条約」では、主権国家の司法的免除(state immunity)原則を規定しているが、この協約は、現在、未発効の状態だ。日本は署名・批准した反面、韓国はしなかった。峨山(アサン)政策研究所国際法研究センターのイ・キボム・センター長は「慰安婦問題のように反倫理的犯罪の場合には『国家免除』で外国政府に責任を問う判例を新たに形成することもできる。法理をどのように構成するかの問題」と説明した。
今のところは日本政府に責任を問う意志を示すという次元で象徴的な裁判という評が優勢だが、昨年の強制徴用に関連した大法院全員合議体判決の流れ上、今回の裁判も結果を見なければ分からないという見方もある。どちらにしても今後、大きな影響が予想される。特に原告に少額でも賠償判決が下されれば、国内にある日本政府の資産を差し押さえ・処分する問題に移るので、日本企業の資産売却を争う強制徴用問題とは次元が異なるものになる可能性がある。
今回の裁判は昨年10月大法院の強制徴用判決以降、急進展した。被害者の故金福童(キム・ボクドン)さんらが2016年末に日本政府を相手に1人当たり約1億ウォン(約918万円)ずつ30億ウォンの損害賠償を請求し、日本政府は訴訟書類を受け付けない形で裁判を遅延させてきた。
これに対し、裁判所は今年5月、裁判所の掲示板公示方式の公示送達を試み、日本側に書類が到達したものとみて裁判を開始した。続いて今月10日、裁判日程を同じ方式で通知した後、11月13日に開くと公示した。しかし、日本政府側が弁論に出席する可能性は低く、欠席裁判になる展望だ。これと別に、ソウル中央地方法院で進められている慰安婦被害者12人の訴訟まで加えると全体訴訟の金額は42億ウォンほどになる。
慰安婦損害賠償訴訟は日帝強占期における歴史事件という点で、強制徴用訴訟と似ているがもっと複雑だ。慰安婦問題は韓国政府が1965年請求権協定で個人の請求権が消滅しなかったと明らかにした3種類の事案(▼慰安婦問題▼サハリン同胞▼原爆被害)に該当する。請求権協定などで賠償・補償がすでに行われたかどうか争点だった強制徴用判決とは異なる点だ。
また、今回の訴訟は韓国の裁判所に外国の政府を相手に出したもので、訴訟の対象になりえるかどうかも争点だ。
2004年「国及びその財産の裁判権からの免除に関する国際連合条約」では、主権国家の司法的免除(state immunity)原則を規定しているが、この協約は、現在、未発効の状態だ。日本は署名・批准した反面、韓国はしなかった。峨山(アサン)政策研究所国際法研究センターのイ・キボム・センター長は「慰安婦問題のように反倫理的犯罪の場合には『国家免除』で外国政府に責任を問う判例を新たに形成することもできる。法理をどのように構成するかの問題」と説明した。
今のところは日本政府に責任を問う意志を示すという次元で象徴的な裁判という評が優勢だが、昨年の強制徴用に関連した大法院全員合議体判決の流れ上、今回の裁判も結果を見なければ分からないという見方もある。どちらにしても今後、大きな影響が予想される。特に原告に少額でも賠償判決が下されれば、国内にある日本政府の資産を差し押さえ・処分する問題に移るので、日本企業の資産売却を争う強制徴用問題とは次元が異なるものになる可能性がある。
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