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【社説】さらに冷徹な経済・外交戦略がなければ「禍を転じて福となす」は不可能だ=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓日関係が1965年国交樹立以降最悪の葛藤局面を迎えている。韓国をホワイト国リストから排除した日本の措置は自由貿易体制を揺るがす処置で撤回されて当然だ。貿易の武器化は相手を圧迫する手段になり得るが、自国にも被害が及ぶほかはない。それでも歴史・外交問題を経済問題に拡大した日本の挑発には「戦争可能な正常国家」の日本に向かった安倍首相の野心が敷かれている。

日本の極悪非道な行動にわが国民が怒るのは当然だ。国民の感情を尊重してこれを「克日」の契機にするのは政府の当然な責務だ。しかし、消耗的反日感情をあおったり、これに便乗したりするのは国益に役立つことができない。

韓国政府は今回の事態を「経済戦争」として総力をあげて対応することを宣言した。しかし「二度と日本に負けない」という確約だけでは戦争で勝つことはできない。冷静な戦略と現実的対応が必要だ。基礎素材および部品、装備産業の対日依存の脱皮は韓日葛藤局面のたびに出てくる話だが、今までこれといった改善はなかった。努力が足りないせいでもあるだろうが、それだけ難しいということだ。韓国は日本で素材・部品・装備を輸入して半導体・OLED・化学など中間材と資本財を作ってこれを海外に輸出する産業戦略を取ってきた。このような戦略が今までは成功的だったが、グローバル供給網で弱点も発生した。今回の韓日衝突はこのような弱点を振り返るきっかけになった。しかし、産業構造の再編や基礎技術の開発が決心するからといって短期間で実現できることではない。興奮する代わりに緻密な中長期戦略をたてて着実に実践していくことだけが正解だ。


直ちに急がれるのは韓国企業が受ける衝撃を最小化することだ。昨日、高位党政協議会は「日本の経済報復を禍を転じて福となすきっかけにする」という決意を新たにした。このため、素材部品産業の育成、大企業と中小企業の協力的分業、製造業革新、青年・中高年層の雇用増大などを掲げた。必要なことであり、支障なく推進されるべき政策だ。しかし、直ちに原料と部品の供給が切れるかもしれない企業には「隔靴掻痒」という感じを拭えない。日本の他に代替購入先の確保に向けた予算・税制支援、技術開発の努力を阻害する各種規制の改善など具体的な企業支援政策が急がれる。経済戦争に立ち向かう企業の士気を半減させる反企業政策もこの機会に手を入れる必要がある。

昨日、党政協議会で李仁栄(イ・イニョン)民主党院内代表が「安倍政府の目標が日本国内の改憲と韓国内の親日勢力の構築による軍国主義の復活でないか監視する必要がある」と話した。「(1919年満州に設立された独立軍育成学校)新興武官学校のように『技術武官学校』が野火のように中興できるように支援する必要がある」とも話した。ひょっとして政府の感情的な対応を批判する声を「親日勢力」とレッテルを貼るのではないか懸念される。主権国家である今、大韓民国を日本の強占期に比べたのも自己卑下的な感じだ。

このような時こそ冷徹な危機管理が切実だ。韓日は結局善かれ悪しかれ膝を突き合わせるしかない隣国だ。戦う時は戦うといってもその後を考えるのが政府の責任だ。このようなことから韓日軍事情報保護協定(GSOMIA)の破棄や独島(ドクト、日本名・竹島)軍事訓練は慎重に考えてほしい。日本に圧力をかけるカードは可能だが、ややもすると韓日米安保協力体制に悪影響を与える恐れがある。経済戦争が長期化し、葛藤が拡大するほど両国国民への被害は大きくなる。韓日両国は戻ってこられるない川を渡らないために外交的努力を続けてほしい。



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