「日本人が反韓という場合、反韓国というよりも、韓国人はけしからん、という話になりがち。(逆に)韓国の反日は必ずしも反日本人ではない。日本と日本人を分けて考えることができる。日本人も韓国人を理解することが大切」
「韓国を愛する外交官」として知られている小倉和夫・元駐韓日本大使(80)が16日付の読売新聞のインタビューでこのように述べた。
小倉氏は韓日の関係悪化に関連して、韓国側と日本側の双方に要因があるとし、日本側の要因として韓国人に対する理解不足を挙げた。国民が互いに理解を高めてこそ「国家間の政治的関係が悪化しても国民間の交流が持続する『成熟した関係』の樹立が可能」という趣旨だった。
韓日間最大の懸案である徴用問題に関連しても「国際法上の適合性や国家戦略上の問題もある」とし「韓国の主張をそのまま認めるわけではないが、少なくとも頭では理解しておく必要がある」と話した。あわせて1965年の国交正常化当時の様子について「朴正煕(パクチョンヒ)政権への反発や排日の勢いは猛烈だった」とし「全斗煥(チョンドゥファン)政権の時に、全大統領の側近中の側近から、『65年の時に間違えた』と言われ、日韓関係の見直しを求められた」と紹介した。
小倉氏は「日本の植民地支配はそう簡単に消える話ではない。この点はもう少し日本人が理解すべき」と指摘した。
結果的に、小倉氏が徴用問題解決方案として提案したのは「国際法枠内での解決」だった。
「国際司法裁判所に提訴することを含めて、最後まで(国際法的な解決のために)頑張る必要がある」と話した。
小倉氏が韓日関係の悪化をもたらした韓国側の要因に挙げたのは▼北朝鮮問題に対する韓日間の見解の違い▼「反日」の色彩を帯びやすい市民運動風土--だった。
特に北朝鮮問題に関連して小倉氏は「今の文在寅(ムンジェイン)政権の最大の目的は北朝鮮との関係改善」としながら「日本も拉致問題もあって関係改善は必要と考えているが、当面最大の目標とは言い難い」とした。
このように北朝鮮問題に対する根本的な見解の違いがあり、その結果、韓国が日本より中国を重視しているということだった。小倉氏は「徴用工や慰安婦の問題も、背後に自己主張を強める市民運動がある。韓国的な問題ではあるが、時代の流れでもあり、日韓関係を複雑にしている」と分析した。
特に「反日」という主題が韓国社会に受容されやすいため市民団体がそのような色彩を帯びやすいとも指摘した。
小倉氏はインタビューの最後には「なぜ日韓の本当の意味での和解がされないのか」と自問した後、「最大の問題は韓国の内部、日本の内部にある」とした。
続いて「韓国でも植民地支配に協力した人はたくさんいたが、なれはなぜ、という分析が韓国ではほとんど行われていない」とし「日本にも柳宗悦ら植民地支配に反対だった人はいるが、必ずしも十分評価されていない」とした。
1977年~79年に駐韓日本大使を務めた小倉氏は在任期間中、韓国の伝統文化を直接身につけるなど韓国と韓国文化に対して大きな愛情を見せた。
今でもピアニストの李京美(イ・ギョンミ)氏〔慶南(キョンナム)大学教授〕をはじめ、韓国文化界の人々とも親交が厚い。韓国大使のほか、駐仏大使、国際交流基金理事長、東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会評議会事務総長などを歴任し、現在は「日本財団パラリンピックサポートセンター」理事長を務めている。
「韓国を愛する外交官」として知られている小倉和夫・元駐韓日本大使(80)が16日付の読売新聞のインタビューでこのように述べた。
小倉氏は韓日の関係悪化に関連して、韓国側と日本側の双方に要因があるとし、日本側の要因として韓国人に対する理解不足を挙げた。国民が互いに理解を高めてこそ「国家間の政治的関係が悪化しても国民間の交流が持続する『成熟した関係』の樹立が可能」という趣旨だった。
韓日間最大の懸案である徴用問題に関連しても「国際法上の適合性や国家戦略上の問題もある」とし「韓国の主張をそのまま認めるわけではないが、少なくとも頭では理解しておく必要がある」と話した。あわせて1965年の国交正常化当時の様子について「朴正煕(パクチョンヒ)政権への反発や排日の勢いは猛烈だった」とし「全斗煥(チョンドゥファン)政権の時に、全大統領の側近中の側近から、『65年の時に間違えた』と言われ、日韓関係の見直しを求められた」と紹介した。
小倉氏は「日本の植民地支配はそう簡単に消える話ではない。この点はもう少し日本人が理解すべき」と指摘した。
結果的に、小倉氏が徴用問題解決方案として提案したのは「国際法枠内での解決」だった。
「国際司法裁判所に提訴することを含めて、最後まで(国際法的な解決のために)頑張る必要がある」と話した。
小倉氏が韓日関係の悪化をもたらした韓国側の要因に挙げたのは▼北朝鮮問題に対する韓日間の見解の違い▼「反日」の色彩を帯びやすい市民運動風土--だった。
特に北朝鮮問題に関連して小倉氏は「今の文在寅(ムンジェイン)政権の最大の目的は北朝鮮との関係改善」としながら「日本も拉致問題もあって関係改善は必要と考えているが、当面最大の目標とは言い難い」とした。
このように北朝鮮問題に対する根本的な見解の違いがあり、その結果、韓国が日本より中国を重視しているということだった。小倉氏は「徴用工や慰安婦の問題も、背後に自己主張を強める市民運動がある。韓国的な問題ではあるが、時代の流れでもあり、日韓関係を複雑にしている」と分析した。
特に「反日」という主題が韓国社会に受容されやすいため市民団体がそのような色彩を帯びやすいとも指摘した。
小倉氏はインタビューの最後には「なぜ日韓の本当の意味での和解がされないのか」と自問した後、「最大の問題は韓国の内部、日本の内部にある」とした。
続いて「韓国でも植民地支配に協力した人はたくさんいたが、なれはなぜ、という分析が韓国ではほとんど行われていない」とし「日本にも柳宗悦ら植民地支配に反対だった人はいるが、必ずしも十分評価されていない」とした。
1977年~79年に駐韓日本大使を務めた小倉氏は在任期間中、韓国の伝統文化を直接身につけるなど韓国と韓国文化に対して大きな愛情を見せた。
今でもピアニストの李京美(イ・ギョンミ)氏〔慶南(キョンナム)大学教授〕をはじめ、韓国文化界の人々とも親交が厚い。韓国大使のほか、駐仏大使、国際交流基金理事長、東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会評議会事務総長などを歴任し、現在は「日本財団パラリンピックサポートセンター」理事長を務めている。
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