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【取材日記】なぜBTSがスケープゴートにならなければならないのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イラスト=キム・フェリョン記者

防弾少年団(BTS)の日本活動に赤信号が灯った。9日、テレビ朝日の音楽番組『ミュージックステーション』をはじめ、フジテレビ『FNS歌謡祭』、NHK『紅白歌合戦』など年末まで予定および検討中だった放送出演が次々と中止になった。13日から東京・大阪・名古屋・福岡など38万席規模で日本初のドームツアーを開始するのとは全く違う雰囲気だ。

中止の理由は「BTSが反日活動をしている」という現地の極右メディアの報道内容だ。メンバーのジミンが過去に着用したTシャツのデザインとRMが光復節(解放記念日)に残したツイート内容を問題にした。原子爆弾投下場面がプリントされた衣装や「独立闘士の方々に感謝する。大韓独立万歳」という発言を指摘した。

だが、これはただの言いがかりに過ぎない。ジミンが該当のTシャツを着たのは1年前のことだ。したがって、先月、韓国大法院(最高裁に相当)の強制徴用被害者賠償判決以降、日本国内の反韓感情を意識した措置という解釈が説得力を持つ。世界市場でJ-POPが下降曲線を描く一方、K-POPは常勝疾走していてBTSがターゲットになったのだ。


実際、日本国内の韓流は新しい局面を迎えている。2012年から反韓集会が相次ぎながら直撃弾を受けたが、第3世代アイドルを筆頭に再び勢いに火がついた。BTSは、昨年、海外歌手では唯一アルバム販売量が50万枚を超えてダブルプラチナを達成し、TWICE(トゥワイス)は韓国歌手としては6年ぶりに『紅白歌合戦』への出演を果たした。軍服務を終えた東方神起も、今年、現地の歌手を抜いてコンサート動員力1位(128万人)を記録した。

今回のMステ出演中止に対する一部の外信の評価は日本に否定的だ。BTSの一挙手一投足がリアルタイムで記事化される状況で「日本が韓国歌手の人気の高まりを阻もうと奮闘している」(ビルボード)など批判的だ。2012年女優キム・テヒ、2014年歌手イ・スンチョルが独島(ドクト、日本名・竹島)問題でそれぞれ殺害の脅迫を受けたり入国を拒否されたりした時とはまた違う雰囲気だ。

ファンクラブ「Army(アーミー)」もSNSで「#LiberationTshirtNotBombTshirt(原爆Tシャツではなく光復Tシャツ)」というハッシュタグ運動を展開している。「米国独立記念日を祝っても反英国と言わないのに、なぜ日本は韓国の独立祝いを反日というか」という記事コメントなどを翻訳して広め、誤解を正している。BTSは「自分自身を振り返り、自分自身を愛そう」というメッセージが込められた音楽で、世界的な人気を集めた。歴史を記憶して継承することがなぜ問題にならなければならないのだろうか。これ以上、文化が政治のスケープゴートになってはいけない。

ミン・ギョンウォン/大衆文化チーム記者



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