イラスト=キム・フェリョン記者
司会者のマスコは過去にK-POPを激しく批判して論争になったこともあるが、この日は非常に真剣だった。「すごい美味い」と繰り返しながら韓国の味を吟味した。もちろん事前録画ではあったが、放送そのものは非常に敏感な時期に行われた。韓国大法院(最高裁)の強制徴用賠償判決と日本の反発、ここに防弾少年団(BTS)の「光復節Tシャツ」論争まで加わり、両国の国民感情が激化した時点だ。放送中止も考えるという選択肢もあっただろうが、TBSはこの番組を予定通り放送した。
同じ日、BTSの東京ドームコンサートにはTシャツ論争の中でも4万5000人が詰めかけた。日本のファンはBTSに依然として歓呼した。さまざまな政治的文化的イシューが噴出しながら日本国内の反韓感情が相当なものだろうというのが韓国国民のほぼ一致した感情だ。だが、BTSの公演やTBSの「オモニ」出演を見ると、必ずしもそうではないようだ。韓流を踏み潰したい者は日本国内の少数であって、全体的な日本の顔ではないということだ。
それなら、むしろこのような政治的葛藤の時期に、両国はもっと開かれた心で民間交流と疎通のチャネルを開いていくべきではないかと思う。詳しく見てみると、インターネット右翼が主導して火をつけたBTSのTシャツ論争が大きくなったのは、互いに対する低い理解度のためだった。日本人が原爆被害に対してどれほど大きなトラウマを持っているのか、日本国内の嫌韓雰囲気を作り出す右翼に対して韓国人がどれほど怒っているのかに対する相互理解が不足していた。
最近まで両国の民間交流は絶頂だった。韓国では日本旅行と日本食堂ブームが起き、日本ではK-POP・韓国料理・韓国文学に対する「第3の韓流」が力をつけていた。互いに傷があるならケアしあい、再び楽しく交流する日が早く来ることを期待する。
ソ・スンウク/日本支社長
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