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韓経:「生産の崖」に追いやられた韓国の自動車産業

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国の自動車業界が「生産の崖」の危機に陥った。1-3月期の国内自動車生産台数が金融危機の影響を受けた2009年1-3月期以降で最低水準に落ちた。長期にわたる販売不振に高コスト低効率生産構造がかみ合わさった結果だ。

韓国自動車産業協会が2日に明らかにしたところによると、現代(ヒョンデ)・起亜(キア)自動車など韓国の自動車メーカー7社は1-3月期に95万4908台の車を生産した。前年同期の96万2803台より0.8%減った。2017年の中国による高高度防衛ミサイル(THAAD)報復に続き、昨年は韓国GMの群山(クンサン)工場閉鎖まで加わり2年近く苦戦してきた後遺症が本格化していると分析される。今年に入ってからはルノーサムスン労働組合の長期ストまで続き、「マジノ線」とされてきた年間400万台生産体制が崩れるのではないかとの懸念が出ている。

「販売の崖」の谷間も深まっている。現代自動車が金融監督院に提出した2018年事業報告書によると、同社は昨年単体財務諸表基準で593億ウォンの営業損失を出した。


国内工場を稼働して営業損失を出したのは1974年の有価証券市場上場から44年で初めてだ。海外法人と関連会社に対する持ち分法評価損益などを除いた国内工場基盤事業で赤字を出したという意味だ。これまで現代自動車は国内工場を運営しながら毎年2兆~4兆ウォンほどを稼いでいた。昨年は内外での販売不振に人件費、原材料費用など原価上昇が重なり国内工場を稼働するほど損を出す状況に追いやられたと分析される。

◇じわじわと下がる韓国の自動車工場競争力…「4-6月期に本格危機訪れる」

韓国の自動車産業が「生産の崖」の危機に直面した。1-3月期の生産台数は金融危機の直撃弾を受けた2009年以降1-3月期基準で最低水準に落ちた。ルノーサムスン労組の長期ストと韓国GMの販売不振が重なったためだ。現代自動車と起亜自動車は高賃金・低効率の罠により生産台数をこの数年増やせずにいる。4-6月期から生産台数がさらに急に減るかも知れないという懸念も出ている。自動車業界関係者は「生産台数が減れば自動車メーカーの雇用余力も減少し一部部品メーカーは廃業しなければならないだろう。年間生産台数が400万台を下回れば韓国の自動車産業生態系が崩壊する可能性がある」と話す。

◇ストと工場閉鎖重なり生産台数急減

韓国自動車産業協会が2日に明らかにしたところによると、韓国の自動車メーカー7社(タタ大宇商用車とザイル大宇バス含む)は1-3月期に95万4908台の車を生産した。前年同期の96万2803台より0.8%減った。生産台数が最も多かった2012年1-3月期の117万5517台と比較すると20万台以上減った。

ルノーサムスンは1-3月期に3万8752台の車両を生産するのにとどまった。前年同期比40.2%減少した。労組の長期ストのためだ。ルノーサムスン労組は昨年10月から基本給引き上げを要求しながら部分ストを行っている。この日までに52回、合わせて210時間のストを行った。ストの頻度は今年に入り急激に増えた。会社側はストにより車両1万2020台規模の2352億ウォン相当の損失を受けたと明らかにした。

韓国GMは昨年2月に群山工場を閉鎖してから1年以上にわたりふらついている。同社の1-3月期生産台数は昨年の4万1742台から今年は3万8201台に4.5%減った。群山工場閉鎖後に拡大した韓国撤退説のために内需市場から避けられたためだ。

現代自動車と起亜自動車の生産台数は2014年以降緩やかに減っている。今年1-3月期の生産台数は昨年1-3月期よりそれぞれ1.5%と4.4%増えた。だが両社とも5年前の2014年と比較すると10%以上減った。自動車産業協会のチョン・マンギ会長は「高コスト低生産構造と不足する労働柔軟性などのため韓国の自動車産業は後退している」と指摘した。

◇年間400万台生産割り込むか

専門家らは4-6月期から本格的な危機がくる可能性があると診断した。まずルノーサムスンの生産台数は現在より減る可能性が高い。ルノーサムスンにスポーツ多目的車(SUV)「ローグ」の生産を任せた日産は今月から委託台数を減らすと通知した。年初には今年10万台ほどをルノーサムスン釜山(プサン)工場に任せるとしていたが、労組リスクのため6万台だけ委託することに修正した。10月からはローグの生産自体がなくなる。受託生産契約が9月で満了するためだ。ルノーサムスンはまだローグの追加台数を確定できていない。仏ルノー本社は労使対立を理由に後続の生産配分を先送りしている。

韓国GMの生産台数も当分増える可能性は高くない。韓国GMは今年海外で生産した車両を輸入して販売するのに集中するという戦略を立てた。現代自動車と起亜自動車労組までストに出れば生産台数はさらに急激に減る。両社の労使は正規職採用規模をめぐって対立を生じさせている。

年間生産台数が400万台を下回る可能性も提起される。自動車7社は昨年402万8834台を生産した。現在の傾向が続けば今年の生産台数は390万台程度にとどまるというのが業界の大半の意見だ。自動車産業協会は今年の自動車生産見通しも出せていない。2000年以降で初めてのことだ。業界の一部では「生半可に400万台以上生産するものと観測しても守れない可能性が高く、それでも生産台数は400万台を下回ると協会が先に立って予想するのも歯切れが悪く最初から見通しを出さない」という解釈が出てきた。

韓国は2007年に初めて400万台以上車を生産し、金融危機を体験した2008~2009年を除けば毎年400万台線を守った。業界関係者は「年400万台生産は韓国自動車産業の生態系が維持されるマジノ線。この線が崩壊すれば多くの部品メーカーが廃業しなければならないだろう」と懸念する。生産台数が減り続ければ自動車メーカーと部品メーカーが雇用人員を減らすという観測も提起されている。





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