ビーガン北朝鮮担当特別代表(右)が11日(現地時間)、カーネギー国際平和基金がワシントンで主催した核政策国際会議に出席し、対談している。ビーガン代表は北朝鮮の漸進的非核化を拒否した。(JTBCキャプチャー)
ビーガン特別代表はこの日、カーネギー財団国際核政策会議で演説し、「北朝鮮を漸進的に非核化しない」とし「トランプ大統領はこれを明確にしてきたし、米国政府もこの立場で完全に一致している」と述べた。続いて「ハノイ会談の決裂は部分的な核プログラムの見返りに全体の制裁解除を望んだためであり、これは大量破壊兵器の開発を継続できるよう補助金を与えるようなものだ」と説明した。
ビーガン特別代表は「我々はトータルソリューション、完全な解決策が必要だ」とし「金委員長がビッグディールを受け入れて成功することを望んだが、こうした包括的な基本合意には至らなかった」と伝えた。また「両国間のギャップは大きいが、我々は外交の扉を開いていて、大統領も対話の継続を100%支持している」とし「大統領は人為的な時限を設定していないが、すべての資源を総動員して北朝鮮が協力すれば1年以内にも可能だ。大統領の最初の任期内に非核化を実現させたい」と述べた。
ビーガン特別代表はこの日、北朝鮮が提案した寧辺(ヨンビョン)核施設について「2008年の6カ国協議で北朝鮮が申告したのはプルトニウム原子炉と再処理施設だけであり、我々は北朝鮮が約10年間に寧辺に未申告ウラン濃縮施設を開発したことを知っている」と指摘した。続いて「寧辺は(民需用)核燃料生産施設も含まれた産業団地で、非核化の過程で申告がなければならず、北朝鮮の武器プログラムに関する定義が必要だ」と強調した。
生物・化学兵器廃棄の議論に関連して「ゴールを動かしたのではないのか」という質問に対し、「生物・化学兵器は我々だけでなく韓国・日本・中国・ロシアなど周辺国も容認せず、国連制裁決議案が要求する事項だ。この問題を北朝鮮側と議論してきたし、新しいことではない」と説明した。ボルトン補佐官の関与で米国の立場が強硬になったのではという質問に対しては「トランプ政権の立場は強硬でない。最初からFFVD達成が目標であり、トランプ大統領はこれを達成してこそ制裁解除があると話してきた」と答えた。
米政府の一致した「ビッグディール」要求に対し、北朝鮮は12日、「段階的非核化」という従来の立場を改めて強調した。対南宣伝サイト「わが民族同士」は朝鮮半島の完全な非核化の意志を強調しながら「(金正恩国務委員長が)ハノイ首脳会談で議論された問題の解決に向けて生産的な対話を(米国と)続けることにした」と伝えた。前日の統一新報は「正しい意見と度胸で臨むべき」と題した記事で、米国に提案した「寧辺廃棄と一部制裁解除」案に言及し、「両国間の信頼構築と段階的解決原則に基づき、最も現実的で大きな非核化措置」と主張した。北朝鮮がハノイ首脳会談の決裂後、対話ムードを維持しながらも「段階的非核化」という従来の立場を守り、米国の「ビッグディール」には応じないという立場をオンラインを通じて明らかにしたという分析だ。1月31日に段階的・並行的非核化という解決法で隔たりを狭めようとしたビーガン特別代表までがビッグディールを強調する状況の中、北朝鮮が従来の立場を再確認して対抗する姿だ。
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