北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長の新しい最高級官用車がまた登場したと、米国の北朝鮮専門メディア「ＮＫニュース」が８日（現地時間）報じた。

ＮＫニュースは最近、北朝鮮国営放送に出てきた金委員長の車を分析した結果、以前に見られなかったメルセデス・マイバッハＳ６００を所有していることが確認されたと伝えた。また、この車の後ろにドアには特殊装甲処理がされていると分析した。

北朝鮮がＳ６００を導入する過程で対北朝鮮制裁を違反した可能性にも言及されている。ＮＫニュースは「昨年（金委員長が平壌を訪問したポンペオ米国務長官に会った当時に乗って来た）ロールスロイスのファントムが突然出現したように、Ｓ６００も北朝鮮にどのような過程で入ったのか疑問」と伝えた。イ・ソンユン米タフツ大学教授は「おそらく中国が仲介したのだろう」とし「北のＳ６００搬入はぜいたく品制裁を厚かましく違反したものだ」と話した。


国連安全保障理事会は核・ミサイル開発に対する制裁措置として、北朝鮮に対する「ぜいたく品」輸出を禁止している。安保理は２００６年にぜいたく品の北朝鮮搬入を禁止し、２０１３年にはぜいたく品に「豪華自動車」が含まれることを明示した。

金委員長はその間、専用車としてベンツを利用する姿が主に公開されてきた。昨年４月の板門店（パンムンジョム）南北首脳会談、６月のシンガポール米朝首脳会談でも専用車のベンツリムジンを利用した。

しかし昨年１０月７日に平壌を訪問したポンペオ長官を出迎える際にはロールスロイスとみられる黒い車で登場した。以前には公開されていなかったラグジュアリーカーの登場に、当時ＣＮＮも対北朝鮮制裁違反の可能性を提起した。