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【コラム】文大統領、善意は無能の免罪符でない(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
一点一画も変えられない至高至善の政策は世の中にない。やってみてだめなら立ち止まらなければいけない。所得主導成長をさらに進める前に、低所得層のための財政支援が機能しているかを確かめなければいけない。中間で漏れることがあまりにも多い。革新成長を論じる前に企業の意欲を引き出す必要がある。財界人を犯罪者扱いする雰囲気で誰が積極的に事業をしようとするだろうか。公正経済を話すのなら刀剣を握る政府から自らに厳正でなければいけない。非効率と非正常を正すことに関しては全権を与えて経済副首相や政策室長を迎えなければいけない。

文大統領は施政方針演説で一人の国民も差別を受けない「包容国家」を強調した。しかし現実はそうでない。問題があったかどうかに関係なく過去の政権と関係がある人物はすべて積弊に追い込む雰囲気だ。包容をいうが、実際には排除と清算が乱舞している。すべての過去には影もあり光もある。過去はすべてなかったことにしてゼロベースで新しく始めるというのは傲慢であり独善だ。歴史的に進歩が失敗した主な理由でもある。

朴槿恵(パク・クネ)政権を「青瓦台政府」と批判した文在寅政権が自ら朴槿恵政権に似ていくようだ。青瓦台が国政を握って党と政府の上に君臨している。いま青瓦台にいる参謀の大半は理念だけあり、実力と経験が不足している。そうであるほど我執にとらわれやすい。執権1年目までは感動的な修辞と華麗なショーが通用するかもしれないが、あちこちで問題が発生する執権2年目からは違う。実力がそのまま表れる。


善意は良い結果を保証するわけではない。善意は理想を現実に変えることができる能力が前提になる場合に意味がある。実力と現実感覚が伴わない善意は雲をつかむような机上の空論にすぎない。善意は無能の免罪符ではない。

ペ・ミョンボク/コラムニスト/論説委員



【コラム】文大統領、善意は無能の免罪符でない(1)


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