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韓日慰安婦問題合意を見つめる米国専門家(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

デニス・ハルピン氏(左)とデービッド・ストロボ氏

◆安倍首相、国連安保理常任理事国入り進めるだろう

デニス・ハルピン氏/ジョンズ・ホプキンス大学韓米研究所研究員

今回の合意は東京の立場からは外交的に非常に卓越したものだった。安倍晋三首相は今や全世界に対して「女性の人権を主唱する政治家」というイメージを示せるようになった。日本の長年の宿願だった国連安全保障理事会常任理事国入りも進めることができるようになった。ワシントンは韓日両国の立場に合わせて太平洋戦争という過去の歴史を決着させてアジア・太平洋地域のリバランス政策を共に進め、北朝鮮の挑戦や中国の台頭に共に立ち向かうことができるようになるため歓迎するのは明らかだ。クリスマス直前に韓国問題を扱う議員のある補佐陣に会ったが、この人物は議会内で「慰安婦疲労症」が大きくなっていると明らかにした。


朴槿恵(パク・クネ)政権にとっては今回の合意がさらなる問題になりえる。悪魔はディテールに宿るという言葉がある。朴大統領は東京に対して譲歩しすぎだとの批判を受ける可能性がある。

もう一つの重要な懸案は慰安婦少女像だ。日本は少女像を日本大使館の前から移動させることを望んでいる。しかし、私も数回少女像の元を訪れたが、韓国人にとってはこれはかなりの象徴だ。花が置かれたり、時には雨具を着せられたりする「韓国の自由の女神像」と言ってもいいだろう。このため少女像を倉庫に移動させるのは、事実上、不可能だ。おそらく3月1日にパゴダ公園に移されることもあるかもしれない。この日〔三一節(サムイルチョル)、独立記念日〕の象徴性のためだ。とにかく韓国政府が日本大使館から少女像を移動させようとすれば葛藤が大きくなる可能性もある。

◆完ぺきではないかもしれないが韓国には最善

デービッド・ストロボ氏/スタンフォード大学韓国学研究所副所長

韓日両国の合意は韓国と日本、双方に良い便りだ。過去にはこの問題の解決に失敗して相手に向けた怒りをますます高めたが、これは悪循環につながった。この悪循環のせいで、両国共に重要な他の分野においての協力がなかなか進まなかった。両国国民は相手に対する悪感情を大きくし、第3国ではもちろん、私のいる大学ですらこのような現象が広がった。

今回の合意は両国関係を再確立するだろう。相手の努力と運も使って両国は関係の好循環をつくるべきだ。合意は完ぺきでないかもしれないが韓国にとってはおそらく最善を得たものなる。国際社会で「慰安婦」問題をめぐり韓国に向かった道徳的支持は非常に広範囲だったが同時に薄かったのも事実だ。そのうえ国際法から見る日本の法的位置は韓国が考える以上に強かった。

安倍晋三首相は個人的に合意を承認し、日本政府の名前で公式にこれを明らかにした。安倍首相は法的責任は認めなかったが、日本の道徳的・政治的責任は認めた。これは非常に重要だ。「慰安婦」の合意を安倍首相が承認したことは、ニクソン大統領が中国に行って毛沢東と両国関係を正常化したことと同じだ。安倍首相は日本右翼の指導者であるため右翼の大部分は今回の合意を受け入れるだろう。もちろん疑いの余地なく一部の日本人と団体は合意に批判的かもしれないが、日本人の大部分はこれを支持するだろう。より大きなリスクは韓国内での反対だ。朴槿恵大統領と尹炳世(ユン・ビョンセ)外交長官は合意を勝ち取ったことで、外交的手腕を発揮して決断を下した政治的リーダーシップを認められるだけの価値はある。



韓日慰安婦問題合意を見つめる米国専門家(1)

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