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【グローバルアイ】“安倍政権たたき”より重要なこと

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
最近、日本放送界の最大のヒット作はTBS日曜ドラマ「半沢直樹」だ。銀行内部の暗闘、監督機関の矛盾に立ち向かう主人公・半沢の決めセリフは「やられたらやり返す! 倍返しだ」だ。“穏やか”な日本のサラリーマンのつかえた胸を爽快にするこのセリフは「今年の流行語」に浮上している。

このセリフが日本最大の週刊誌「週刊文春」最新号に大きく登場した。しかしターゲットが違う。「韓国に“倍返し”だ!」だ。副題は「やっかいな隣人を黙らせる方法」。

靖国神社の秋季例大祭(10月17-20日)に安倍晋三首相を参拝させ、100億円のロビー活動予算を使って「米国内の親韓派隔離」を推進し、韓国に輸出する部品に100%の関税を課して韓国経済を枯死させようという内容だ。


おかしいどころか、あまりにも幼稚だ。しかし以前にはなかったこうした主張が週刊誌のトップに登場し、その広告コピーが日本国内の地下鉄を埋め尽くしている。日刊紙やテレビも同じだ。最近は韓国関連の悪いニュースがあれば意図的に膨らませ、巧妙に皮肉っているのを同種業界従事者の第6感で感じる。日本の読者と視聴者は自然とそこに吸い込まれていく。いつからか日本社会全般に広まった反韓感情、より正確に表現すれば「韓国の反日にカッとなる心」を見せている。

これを韓国では「右翼性向が強い安倍政権のため」と話す。果たしてそれだけだろうか。性向で見ると、安倍第1期政権(06年9月-07年9月)当時はもっと強かった。当時は言葉だけでなかった。1947年の制定以来一度も手を加えていなかった教育基本法を電光石火のように変えてしまい、改憲手続きを規定した国民投票法も強行処理した。

しかし安倍首相を含む保守右翼政治家がいくら暴れても、日本の国民は冷静だった。メディアも牽制に忠実だった。「(慰安婦動員の)狭義の強制性はなかった」として韓国を挑発したが、普通の日本人は目も向けなかった。韓国に対する一種の信頼があった。そして選挙を通じて安倍政権を懲戒した。

2013年8月の日本が当時と違うという前に、韓国側の行動も振り返る必要がある。今年2月の朴槿恵(パク・クネ)大統領就任式当時、安倍首相を正式招待するのがそれほど難しいことだったのか。当時、安倍首相が就任式に出席し、朴大統領と顔を合わせていれば、韓日関係はこうした状況になっただろうか。先を眺める戦略的な外交を果たして韓国はしているのだろうか。

もう一つ。「日本? とにかくたたけ!」を繰り返す無分別な一部の韓国メディアの姿は、いくら良い見方をしようとしても度が過ぎる。事実に基づいた的確な批判でない無差別的な日本たたきは一般の日本国民を「反韓」にするだけだ。安倍政権? せいぜい数年だ。私たちにとってもっと大切なことは数十年、数百年、一緒に歩まなければならない日本の国民だ。

金玄基(キム・ヒョンギ)東京総局長



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