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信頼厚い金養建…金正恩、金養建夫人を「叔母」と呼ぶ(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
金正恩(キム・ジョンウン)体制の平壌(ピョンヤン)で最近、最も勢いがある最側近は誰だろうか。北朝鮮・統一イシューを追う取材現場では、北朝鮮内のパワーゲームはいつも関心事だ。パルチザンの後えいの崔竜海(チェ・ヨンヘ)労働党書記(崔賢元人民武力部長の息子)や金正恩時代に入って軍部トップに浮上した黄炳瑞(ファン・ビョンソ)軍総政治局長が挙げられたりする。しかし誰か一人を選ぶのは容易でない。叔母の夫の張成沢(チャン・ソンテク)に続いて玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)人民武力部長までが一日で刑場の露となった、恐怖政治の予測不可性のためだ。

対北朝鮮情報を扱う政府当局の判断はどうか。ある当局者はヒューミント(humint=人的ネットワークを通じた対北朝鮮情報)を根拠に「金養建(キム・ヤンゴン)に注目するべき」と話す。労働党統一戦線担当兼書記で「対南総責」と呼ばれる金養建(キム・ヤンゴン、73)とはやや意外だ。金養建が担当する対南事業はこじれるだけこじれているからだ。しかしこの当局者は「金正恩第1書記の金養建に対する信頼は根が深い」という。政府当局の情報によると、生母の高英姫(コ・ヨンヒ、2004年死亡)を補佐した金養建の夫人を金第1書記は「叔母」と呼ぶほどだったという。三男を後継者にしようと力を注いでいた高英姫を補佐した金養建夫婦に対し、金正恩が特別な思いを抱いているということだ。

果たしてこういう観測が正しいのか、金養建書記の最近の動きをチェックした。金正恩は先月末、新しくオープンした平壌(ピョンヤン)国際空港を訪問したが、ここに同伴した金養建の姿には自信が表れている。金第1書記に密着して説明を聞き、金正恩の夫人・李雪主(イ・ソルジュ)と目を合わせて対話をする場面も出てくる。片足に体重をのせたり、体を一方に傾けたような姿勢も見られる。緊張した表情の朴奉珠(パク・ボンジュ)首相など他の幹部とは違う。


そういえば労働党統一戦線担当書記(南側の表現では対南書記)が金正恩の空港訪問に随行するのは違和感がある風景だ。北朝鮮業務を担当する当局者は「対南問題を越えて金正恩の統治活動全般を補佐する役割をしている」と話す。張成沢処刑直前の2013年11月、金正恩と白頭山(ペクドゥサン)を訪問して対策を議論した、いわゆる「三池淵(サムジヨン)8人組」の中に金養建が含まれたのも同じ脈絡ということだ。執権4年目の金正恩体制でほとんど唯一、起伏なく確実なコースを歩んできた人物という声も出ている。国家首班格の金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長の後を継ぐという見方もある。

実際、金養建は金日成(キム・イルソン)大仏文科を出て、党国際部で専門分野が強い外交通だ。金正日(キム・ジョンイル)政権序盤の1997年4月に党国際部長を務め、10年後には統一戦線部長に抜擢された。しかし2010年5月と8月の金正日の訪中に相次いで随行し、翌年8月のロシア・中国訪問に同行するなど、対南事業を越えて側近に定着した。金正恩が重視する国家体育指導委員会の委員でもあり、担当種目はサッカーという。ソウル平壌サッカーに関心がある対北朝鮮事業家が金養建の執務室の門を叩くのもこうした理由からだ。



信頼厚い金養建…金正恩、金養建夫人を「叔母」と呼ぶ(2)

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