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ソウル市、「アベンジャーズ観光コース」開発へ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国で観客1000万人を動員した映画『ザ・アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』(アベンジャーズ2)には、悪党のウルトロンとスーパーヒーローがソウル地下鉄2号線で戦闘を繰り広げる場面が登場する。激しい戦いで乗客が乗った列車が脱線するが、アベンジャーズのチーム員は力を合わせて市民を救い出す。

この場面は昨年4月、ソウル永登浦区(ヨンドンポク)文来洞(ムンレドン)の鉄鋼通りで撮影された。1960年代後半に造成された文来洞の鉄鋼通りは、鉄筋・鋼板など各種金属製品を生産し、韓国の産業発展の心臓の役割をした。最高の好況期だった1980年代には、鉄材を積んだ貨物車の列が汝矣島(ヨイド)まで続くほどだった。しかし通貨危機と製造業の沈滞を迎え、衰退の道を歩んだ。「人を除いて何でも作る」というほどプライドが高かった「鉄工職人」は現在ここに30-40人ほどしか残っていない。

最近またこの地域が活気を帯びることになったのは、若い芸術家の作業場であり展示空間である「文来創作村」が登場したからだ。個性ある壁画は路地の雰囲気を変えた。鉄工所の隣にある異色のカフェは若者の出入りが絶えない。文来洞鉄鋼通りが映画『アベンジャーズ2』人気でソウルの主要観光コースとなる。


ソウル市は4日、映画の背景となった場所を「ソウルの中のアベンジャーズ」観光コースとして開発すると明らかにした。「上岩洞(サンアムドン)DMC-文来洞鉄鋼通りー江南大路(カンナムデロ)→セビッソム」を移動コースとし、付近の名所を含めてソウル観光公式ホームページと外国の旅行雑誌などで積極的に広報するということだ。

映画『アベンジャーズ2』は昨年4月、麻浦(マポ)大橋、上岩洞DMC、江南大路などソウル市内の数カ所で16日間撮影された。当時、撮影現場を見物するために数千人が集まった。映画公開当時はロバート・ダウニー・Jrら出演俳優がソウルを訪問した。

映画で遺伝子研究所として登場した「セビッソム」は映画公開前に比べ一日の平均訪問客が2倍に増えた。セビッソムの一日平均入場者は3月3443人にすぎなかったが、4月23日に映画が公開された後、5月には6981人に増えた。

ソウル市は韓国映画博物館とデジタルパビリオン(上岩DMC)、盤浦(パンポ)大橋月光レインボー噴水(セビッソム)、文来創作村などロケ地周辺の見どころも紹介する計画だ。10月にアイアンマン・ハルクなど登場キャラクターとともに写真を撮影できるフォトゾーンが主要スポットに設置される。ソウル市はキャラクター著作権問題を解決するためディズニー社と協議中だ。

イ・キワン・ソウル市観光政策課長は「ソウルの中のアベンジャーズコースをはじめ、さまざまなテーマ別観光コースを持続的に出していきたい」と述べた。グルメ、ドラマのロケ地、ショッピングなどテーマ旅行を望む外国人観光客の最近のトレンドを反映したのだ。これを受け、韓国人の文化を体験できるカロス・セロスキル、弘大(ホンデ)中心の外国人観光プログラムが相次いで作られる。

しかし地方自治体が特定の映画をテーマにした観光コースまで開発するのは度が過ぎるという指摘もある。「映画が外国人観光客を引き込むほど、ソウルの魅力を見せることができない」という意見もある。映画評論家のチョン・ジウク氏は「セビッソムはただ先端施設というイメージにすぎず、ソウルというイメージを代表するものではない」と述べた。韓国芸術総合学校のイ・ドンヨン教授(韓国芸術学科と)は「映画『アベンジャーズ2』が観光特需をもたらすという期待は拡大解釈だ」と語った。



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