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【社説】メルケル独首相が話す「和解の道」 安倍首相は直視すべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
日本を訪問したメルケル独首相のメッセージは鮮明だった。メルケル首相は9日、安倍晋三首相との首脳会談を終えた後の共同記者会見で、「過去を総括(整理)することが(戦争加害国と被害国間の)和解の前提になる」と述べた。その前に開かれた講演会では、日本に過去の歴史を直視するべきだと注文した。ドイツが反省を通じて、戦争犯罪を起こしたナチスと徹底的に断絶したことで、戦争被害国がドイツと和解し、国際社会の一員として受け入れたことを強調した。

日本の指導者の面前で正しい歴史観こそが不幸な過去の歴史を整理し、和合の未来へと進む核心であることをそのまま指摘した。アウシュビッツ収容所解放70周年を翌日に控えた1月26日、「人類に対する犯罪には時効がない。ナチスの蛮行を記憶するのはドイツ人の永遠の責任」とし、繰り返し謝罪したメルケル首相らしい。

しかし不幸にも安倍首相は侵略の歴史と断絶するどころか、むしろこれを合理化するような発言と行動を続けてきた。「敗戦日」を「終戦記念日」と表現するだけでは足りず、8月の安倍談話から「侵略戦争」「植民地支配」という表現を削除しようという動きまで見せ、国際社会の懸念を呼んでいる。


しかし日本は実際、平和主義の伝統が強い。戦後70年間、戦争のない平和な時代を作ってきた。日本国民もこれを支持する。安倍首相は集団的自衛権を追求するが、日本国内の世論調査を見ると賛成よりも反対が多い。したがって日本が尊敬を受ける平和国家として残ることはいくらでも可能だ。安倍首相が追求してきた道は、北東アジア近隣諸国はもちろん、日本国民の意思にも反しているといえる。

したがって安倍首相はメルケル首相の言葉に耳を傾けなければいけない。特に「ワイツゼッカー元大統領が欧州の終戦日である1945年5月8日を『解放の日』と呼んだ。これはナチスの『蛮行』からの解放、ドイツが起こした第2次世界大戦の『恐怖』からの解放、また文明の『破壊』からの解放だったため」というメルケル首相の発言の意味を銘記する必要がある。今年で70年を迎える第2次世界大戦の終戦は、北東アジアの国民すべてに軍国主義の「蛮行」と侵略戦争の「恐怖」、文明「破壊」からの解放という、共通の歴史認識が必要であるからだ。

このような認識があってこそ、日本が過去の軍国主義と断絶できるだろう。このためには何よりも日本があいまいに責任を避けようとせず、歴史的な事実を率直に認めて反省しなければいけない。これは日本が国際社会の信頼を得て、北東アジアが平和を目指し、和合するために必要な過程だ。今年は韓日修交50周年を迎える年でもある。切っても切り離せない両隣国はもう和解を話すしかない。過去の歴史にしばられ、一歩も前に進めない膠着状態をどうにかして打開する時だ。終戦70年と韓日修交50年を迎える今年は、お互い和合する北東アジアに進むことができる良い機会だ。その和解の道がどういうものであるべきかメルケル首相ははっきりと見せた。



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