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韓国、受注世界6位に安住せずこれからは高付加設計市場進出を

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「イタリアのピサの斜塔のように傾いて大惨事につながるところだったのをわれわれが防ぎました」

大宇建設がマレーシアのクアラルンプール中心街にあるビンジャイ地区に建設している高さ274メートルのIBタワー。「ハイテク建築の名家」と呼ばれる英国のノーマン・フォスターが基本設計した最先端ビルだ。住居・業務空間を建物内部の片側にだけ置く非対称構造だ。自然と荷重も非対称に受けるほかない。ところが超高層ビルを作った経験が少ない現地企業は詳細設計の時にこれを見逃した。このまま施工したとすればビルが傾く危険が大きかった。大宇建設のイ・ギスンIBタワー現場所長は、「3次元シミュレーションで設計ミスを見つけ出し、傾くのを制御する技術を独自に開発して施工した」と説明した。完工後の姿まで予測できる先端技術で惨事を防いだわけだ。

安い労働力を掲げて道を作り家を作ってきた韓国の建設会社が、2000年代に入り“先端産業”に変貌し世界市場を掌握している。純国産技術で高さ828メートルの世界最高層ビルを作り上げ、世界の有名建設会社がすべてあきらめた非定型建築物を建てた。世界最大規模の新都市を作り、“土木の花”と呼ばれる斜張橋・吊り橋のような世界最長の先端橋梁も作っている。


飛躍的な技術発展のおかげで受注金額も日進月歩した。昨年には海外で1日2件ずつとなる708件の事業、総額660億ドルで世界6位の受注を記録した。

2000年代初期だけでも1~2%水準だった海外建設市場でのシェアは7.8%(米国ENR誌調査)まで高まった。量的にはもちろん質的にも成長した。海外建設協会のペク・ヨンソン副会長は、「建設が先端産業に変貌し技術集約型の大型事業受注が相次いでいる」と話した。

しかし韓国の建設業界はこのところ内外からの挑戦に直面している。技術力は世界最高となったが、外部変数の影響を多く受ける施工分野にだけ集まっているためだ。韓国建設産業研究院のチェ・ミンス研究委員は、「中国やインドが低価格攻勢で施工分野に食い込んできている。今後50年のためには基本設計や現場管理など高付加価値分野にも積極的に進出しなければならない」と指摘した。

制度的にこれを後押ししなければならないという主張も出ている。例えば韓国国内では施工と設計が関連法上徹底的に分離しており、双方のノウハウを組み合わせるのが難しい構造だ。ある大手建設会社役員は、「施工経験が設計側に伝えられないため、設計と施工が別々なのが韓国の現実。このため韓国では設計変更が多い方だが、この壁をまず崩すことで韓国の建設会社が基本設計などの競争力を備えることができる」と話した。



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